表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら、守護霊でした  作者: じ・お。
一章 少年との出会い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/69

喧嘩革命

数日後、アインは体力を回復し、立ち上がることが出来るまでになっていた。

その間、ミリーはカーラに治癒魔術の手ほどきを受け、カイルとリタはそれぞれ村の様子を探るなどして日々を過ごした。


ナージャは夜に村長の所に顔を出し情勢を聞いていた。


「どうも、あまり良い状況ではないようじゃな」

「村の荒くれ共が、わしらを探して報復すると言いふらしているようじゃ」


カイルが血の気の多い事を言い出す。

「あっちから来るっていうなら、受けて立ってやろうぜ」

「ばぁか、そしたら私ら本物の悪人じゃん」

リタがカイルをこずいてたしなめる。


「相手にせんのが一番じゃが、長居すれば見つかる。そうなれば店主に迷惑をかけることになるな。。。」

カーラはこの街での仕事がやりにくくなるだろう。

それを心配してナージャは申し訳なく思う。


「いえ、気にせずとも良いです。しばらく身を隠せば良いだけですし、この店は偽装ですから」

カーラの本来の仕事は、諜報と連絡役であり、魔族の火守としてここにいる。


「それと、本国から連絡がありました。受け入れる準備が整ったと」

「それは吉報じゃ」


出来れば早くこの地を去るのが良いという結論になった。


希望を求めてここまで旅をしてきたが、今思うとこの街には良い思い出は無かったな。

アインはそれを残念に思い、いずれ誤解が解けてまた訪れることが出来たらいいなと思った。


翌朝


バタンっ!


「おい、外でなんか始まったみたいだぞ!」

偵察に出ていたカイルが飛び込んできた。


皆は顔を隠し、村で買った古着を着て目立たないように、騒ぎの中心になっている広場に足を運んだ。


数人の男と村長が取っ組み合いの喧嘩を行っている最中だった。

加勢しようとカイルが飛び出そうとするが、村長がそれを大声で止める。


「誰も手を出すなよ!」


村長の怒号は続く。

「いいか!お前ら!村が襲われて被害が出たのは誰のせいだ!?俺たちが弱かったからじゃねーのか!?」


「っ?!!!」

「あんなちっさい子供に責任を擦りつけて、お前らそれで誇りある獣人の末裔と胸張って言えるのか!!!」


俯く者。怒りに震える者。他人の顔を伺うもの。


様々な反応が村人の間で起こる。


「挙句の果てに報復させろだと!お前らは恥も忘れたのか!この村の村長として絶対に許さねぇ。文句があるなら、俺を倒して見ろ!!!」


荒くれ者数人を相手にまったく引かない村長に、村人の雰囲気が変わっていった。


一人の村人が口論で参加する。

「大体、てめぇら上役共が、これまで秘密にしてたことが発端じゃねーか!魔王を利用してたのはお前らの方だろうが!」


「おうよ!その通りだ!それがどおした!」

村長は開き直って言う。


「なら、お前ならどうした!どうやったら、村をまとめて人類との仲を取り持った!言ってみろ!!!」


男は口ごもる。

「そ、それは。。。」


村長が男に向かって拳を放つ。

「答えられ無ぇならすっこんでろ!!!!」

村長の拳が男を吹っ飛ばす。


荒くれ共はすでにのされて這いつくばっている。


「まだ何か文句のあるやつがいるなら、俺と戦え!今日、この村は誇りを取り戻す!これは、その為の喧嘩だ!!!」


「何かむしゃくしゃしてきやがった!!!」

「あたしも、あんたら前から気に入らなかったんだ!!」


村長の一言で喧嘩上等の許可を得て、鬱屈した空気を吹き飛ばした。

獣族の血が騒ぎ出し、そこら中で村人同士の喧嘩が始まった。


村長にも数人が挑み言いたいことを言っている。

「前からてめぇの雑な運営には腹が立ってたんだ!」

「んだと、てめぇは細かすぎんだよ!」


「あたしの彼、返して!」「いまさら何言ってるのこのブ〇!」


もう無茶苦茶だこの村。


「これ、どうなってんの?」

リタとミリーがポカンとしている。


「おおぅ、なんか血が騒ぐな!」

カイルが今にも飛び出しそうにうずうずしている。


「。。。なんか皆楽しそう」

アインはこの光景を見て笑っている。


言いたいことを言い合い、気に入らなければ喧嘩する。

文明が進むと、こんな当たり前の事も出来なくなる。


村中で始まった大騒ぎ(けんか)は午後の鐘が鳴るまで続いた。

その後は、けが人も集めて祭りの残り物で大宴会となった。


そこにアイン達一行も混ざっていた。

飲み、食べて、村人全員がすっきりした顔をしている。


そこに、金髪の髪を気にする者は誰もいなくなっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ