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転生したら、守護霊でした  作者: じ・お。
一章 少年との出会い

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少年対巨人

第一試合が始まった。


最初の相手は巨人族のドド。

3mを越える身長で熊と見まごう筋肉の持ち主だ。


お互い名乗りを上げるために闘技場に出たところで、対戦相手が騒ぎ出した。


「おい!なんで俺の相手が草人ハーフウッドなんだ!?」

主催者の村長に苦言を言う。


「なんでと言われてもくじで決まったことだからな。いやなら棄権するか?」


「きぃけぇんー? 棄権するのはこいつの方だ!」

開始の合図を待たずに、蹴りを繰り出した。


アインはそれを予想していたかのように軽く回避する。

兜で隠れて見えないが、すでに髪は光り輝いている。


村長が手を振り、開始の合図がかかった。


「ちっ、ちょこまかと」

外すとは思わず、舌打ちするドド。


草人の闘法にとって、体の大きな巨人族は格好の的といえた。

ゴンザに叩き込まれ、毎日研鑽を重ねてきた体術により巨人の懐に潜り込み、即座に死角を支配する。


小さな体が、突然視界から消えた。

ドドはきょろきょろとアインを探すが、その呼吸に合わせてアインは移動を繰り返す。


ドドの目の端に少年の残像が残るが、それはフェイントですでに体はそこにはない。

翻弄されまくる巨人に周りの観客がヤジを飛ばす。


「おい!でかい図体でなにをきょろきょろしてるんだよ!」

「ほら、右だ、いやもう左にいってるぞ、早く捕まえろよ」

外野がうるさく笑いまで起こって、巨人は怒りの咆哮をあげる。


「うるっせー! 外野は黙ってやがれ!」

吠えると同時に、足を大きく上げて大地に叩きつける。


どぉぉん!


まるで、そこだけ爆発したように土煙が上がる。


アインはバランスを崩しながらも動きを止めず、逆に土煙をうまく使って死角の支配を維持する。


ドドは自ら上げた土煙に視界を奪われながら、手を振り払う。

手で起こした風で、土煙を吹き飛ばしながら少年を探す。

土煙が収まったそこに、少年の姿はなかった。


「どこいきやがたぁぁぁ!」


ドドの怒号が飛んだその時、3mは越える巨人の頭上に少年がいた。

日々の修行により、支点固定魔法を空中への足場を作ることに応用することが出来るようになっていた。


自分の視線より上にいる存在を相手にしたことのなかったドドは、完全に少年の姿を見失っていた。


すでに回転蹴りの体勢に入っている。

アインはゴンザの言葉を思い出す。

「体がでかくとも、体のつくりは俺たちと同じだ。脳を揺らせば立っていられなくなる。でかいやつは頭を狙え」


空中でアインの体が落ちる。

逆立ちで左手を支点とし、重力を利用して半回転。

落下の勢いから右手を支点とし、落ちる力と回転力を一点に集中してドドの顎を蹴る。


「がぁ!」


巨人は脳が揺れ、体のバランスが崩れる。

巨大な体がよろけながら後ろに倒れる。

アインの攻撃はそれだけでは終わらず、ドドが倒れこむ前に七星連結の構えで大地に根ざした鉄杭と化す。


巨人の延髄に一本の鉄杭と化した少年の体が衝撃を与える。

自らの体重をその身で受け、巨人は意識を刈り取られた。


巨大な体が倒れこんだ拍子に、大量の土煙が上がる。

その土煙が晴れた時、立っていたのは小さな少年一人だった。


「勝者!草人の戦士アフィン!」


村長が判定を下し、勝敗が付いた。


万雷の喝采を受け、少年が手を挙げる。


「師匠にも見てほしかったな」


懐かしい顔を思い出しながら勝利を誇りへと変えていった。


。。。


第二試合は、土穴族ドワーフ森人エルフの闘いだった。

軽く立ち回る森人エルフを大きな斧のひと振りで下し、土穴族ドワーフが勝った。


次はカイルの出る第三試合だ。


名乗りを上げようと相手を見たカイルは、そこに、どこかで見覚えのある顔を見る。

「よう、兄ちゃん、この間は世話になったな」

疾爪のザジがいる。


「あんた、この前のお笑い忍者か」


ザジの顔が強張って「殺されてぇみてぇだな」と声を震わせる。


「対戦相手はどこにいった?」

試合開始前に挨拶を交わした相手は、今はどこを見ても見当たらない。


「なに、代わってくれって言ったら快く譲ってくれたよ。今はゆっくり寝てるんじゃねーかな」

悪気もなくのたまうザジ。


カイルは村長に目を向ける。

「俺は、かまわないが、村長どうする?」

「相手がいないんじゃ始められないからな、お前がよければ始めるぞ」


「なら、やるか」

カイルが獰猛な笑みを浮かべ開始の合図を待つ。


「話が分かるねぇ」

ザジも同じく戦闘態勢に入る。


遠くから、大会を見物していたサーニャとジンライが頭を抱えている。

「あの、バカ。隠密が相手に姿を見せてどうすんのよ」

「。。。あとで、しばく」


二人の同僚に思いのほかダメージを与えて、ザジが生き生きと戦闘に入る。

カイルとザジの一騎打ちが始まる。


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