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転生したら、守護霊でした  作者: じ・お。
一章 少年との出会い

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新たな旅路

一行の馬車が祠の前まで来ると、前方に黒い闇が現れた。

それは、空間にできた亀裂か、あるいは、宵闇への誘い道か。

ほらのようにそこだけ前を見通せない。


「本当に大丈夫なのか?」

カイルが得体のしれない場所に入るのをためらう。


「大丈夫ですよお。意外と臆病なんすね」

ピドゥが一度経験している余裕を見せる。


「ふんっ」

カイルは憤然として馬車を進める。


洞に入り、周りを暗闇に包まれると、周りが全く見えなくなった。

真の闇とはこういうものをいうのだろう、暗闇に慣れることもなく一同を不安にさせた。


いきなり、自分の意志に関係なく坊主と一体化し髪が輝きだす。

アインが望んだわけではないらしく、本人もびっくりしている。


暗闇の中、唯一灯篭のように輝く光に皆心を強くする。


何も見えないし、何も聞こえない。


たった一つ、アインの髪の光だけが存在を主張している。


。。。ふふふ


あはは。。。


こんにちは。


こんにちは。またあったね。


声が聞こえる。いつもの声だ。


「っ!」


アインが周りをきょろきょろする様子が伝わる。


どうやら、坊主にも聞こえているようだ。


また、おまえたちか。


俺は飽き飽きした気分で応える。


きみのほうから、きてくれるのはじめてだね。


どういういみだ?

あははは


うふふふ


相変わらず会話にならない。


おしえてくれ、ここはどこなんだ?


ここはどこ?


ここはぼくら。


ここはわたし。


きみとおなじ。


あそぼう。ねえ、もっと。あそぼうよ。


そうだ、あそぼう。みんなで、あそぼう。


きみたちは ぼくらで あそぼう。


ぼくたちは きみらで あそぼう。


あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。

あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。

あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。

あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。あそぼう。


近くで鐘が鳴る様に頭が痛い。


おかしくなる。


気が狂う。


「アインっ!」


はっと目を覚ます。

ミリーの声で現実に引き戻された。


すぐに「纏い」が解ける

アインはひどく汗をかいている。


「ずっと、うなされてたよ。何か悪い夢でも見たの?」

ミリーが心配そうな眼差しで水を入れた杯を手渡す。


「ありがとう」

アインは礼を言い、それを受け取りくいっとのどを潤す。

「。。。何も。。。覚えてないんだ」


あの声のことは、記憶に残っていないようだ。


馬車は、森にあった祠と同じような祠の前にあった。


景色だけが森の中ではなく、広野に変わっている。


広大な丘陵地帯が目の前に広がる。


空には大きな入道雲。


目の前に広がる緑と青と白のコントラストに目を奪われる。


雲の季節に特有の大きな雲を見て、カイルが愚痴る。

「すぐに着くんじゃなかったのかよ。。。」


「どうやら、季節の半分くらいは経過しているようじゃな」

ナージャが冷静に時間経過を測る。


時間というものに緩やかなこの世界でも、季節の移り変わりにより時の流れを感じることが出来る。


秒単位で計画を決められる現代人の感覚では理解が難しいが、人とは本来そのような感覚で生きてきたのだろうと思う。


日が昇り日が沈み、季節が変わり寒くなり、また季節が変わり暖かくなる。

それだけで人は生きられるのだと、この世界に来て知った。


落ち着きを取り戻した少年を見て、一行は馬車を走らせる。


「ここから先の道案内は任せてくだせぃ。汚名返上ですわ」

「本当に頼むぜ。。。」

カイルの溜息ためいきが続く。


胸をたたくピドゥに一抹の不安を感じつつ、一行は次の目的地へと旅立った。


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