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転生したら、守護霊でした  作者: じ・お。
一章 少年との出会い

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草地のゴブリン

ミリーたちの最初の敵との遭遇です。

彼女たちは切り抜けることが出来るでしょうか。

ふたりの旅は順調に進んでいたかに見えた。


草原にも草原狼グラスウルフ緑青大蜥蜴ブロンズウォーカー大角ビッグホーンといった魔物が生息している。


決して楽な旅ではないはずだが、リタは不思議に思い疑問を口にする。

「この辺は魔物が少ないのかしら?」


「。。。もしかしてこれのせいかな」

ミリーが懐から緑色の玉を出す。


「それ、持ってきちゃったの?」

旋風竜の精霊核がミリーの手の上に光っている。


「だって、お師匠様が肌身離さず持ってろって」


精霊核を自分のものにするためには使用者を認めさせる必要があり、そのためには普段から身に付けておく必要があるそうだ。


「まあ、いきなり旋風竜に出合うことはないと思うけど。なら、魔除け代わりにはなるか」

リタはあくまでも前向きだ。


「でも、魔物は精霊の力に怯えるものばかりじゃないから、気を付けていきましょう」

リタが厳しい口調で注意を促す。


「それって」

「そう、ゴブリンよ」


ゴブリン。

緑色の肌を持つ小鬼。


やつらは、性格が残忍でずる賢く、特に人の女性を襲う。


人と近い種だというおぞましい説もあるが、あながち間違いではないのかもしれない。

奴らの特性として雌は存在しない。


他の人型種族の雌を襲い交配することで増えていく。

その繁殖力はすさまじく、一人のはらから一度に数人産まれる。

人の胚を無理やり分化させて、産まれるまでに3週間程度で這い出して来る。

そのおぞましさに被害者は発狂するか、胎を食い破られて絶命するかのいずれかだという。


そのため、女性だけの旅はこの世界では避けるべきとされている。


ミリーはそれでも安心しきっていた。

リタは経験豊富な冒険者だし、私だって魔法の研鑽は積んでいる。

魔物や盗賊が現れても撃退する自信はある。


そうした自信は最初の遭遇で打ち砕かれる。


1日馬車を走らせて最初の休憩地点に到着した。

目的地の火山までは村がなく、小さな水場や岩陰が休憩場所になっていた。


到着後、辺りを油断なく警戒するリタ。

珍しく兜をかぶるリタが、ミリーに話しかける。


「ミリー、あんたその帽子さ、」


言い終わる前に、草の影からこぶし大の石が飛んできた。

その一つがミリーの頭に直撃し、ミリーが昏倒する。


「ちっ!待ち伏せか」


リタは兜に当たる石を無視して、目を守りながら敵の位置を確認する。


いきなりの襲撃で攻撃を受けたミリーは気を失いそうになるが、ぐわんぐわんと鳴り響く頭をかかえ馬車の奥に引っ込む。

もう一撃食らったらおしまいだと本能で感じる。


急いで気付け薬をポーチから取り出し口に含むと、頭がはっきりしてきた。

敵はゴブリンだ。


もう馬車は囲まれてしまっている。


リタが投げ込まれた石と投げナイフで応戦している。


あたしのせいだ。あたしが倒れたせいでリタ姉が自由に出られないんだ。


ミリーは魔術を使うために詠唱を始める。


風の結界(ウィンドシェル)!」

呪文が完成し風の結界魔法が発動した。


「ミリー大丈夫なの?」

「ごめん、リタ姉ぇ」


額から血が出ている。

「こんなの平気」


ゴブリンたちは風の結界に阻まれて近づくことが出来ない。

小さな体を風が吹き飛ばす。


「数が多いな」


敵の数を観察すると20匹はいる。


結界から出ると勝ち目が薄い。


「結界はどのくらい保つの?」

「魔法を掛けなおすからしばらくは大丈夫」


それでもこのままじっとしていては仲間を呼ばれて勝機を失う。


「ミリーお願い」

そう言って、かき集めた石と投げナイフに魔法をかけてもらう。


ゴブリンたちは混乱していた。

獲物は女二人だ。


一人は倒れてる。

もう一人は反撃してるが、すぐに飛び掛かれるまで近づいた。

はずだった。


急に風が吹き始め、馬車の近くにいた連中が吹き飛ばされた。


なんだこれ、なんだこれ

全員が驚き混乱する。


あるものは風を無視して突っ込もうとして吹き飛ばされる。

あるものは数人を盾にするが一緒に吹っ飛ばされる。

また、あるものは懲りずに石を投げるが、その石が自分に向かって飛んできて昏倒する。


全員が馬車を囲んで様子を見始めた時、中から一人の女が出てきた。


上半身を脱ぎ、薄い下着姿で乳房の形も露わにして叫ぶ。


「おら、あんたたちの好きな女だよ!来れるものなら来てみな!」


馬車の周りを囲んでいたゴブリンは一か所に集まってくる。

下卑た目で涎をたらし、女の姿を見て薄汚い欲望を膨らませる。


そこで、その女は石を持ち上げてこちらに向けてスリングを放った。


ゴブリンは自分たちと同じ目に合うと女を馬鹿にしてギャッギャと笑う。


ところがその石は風にはじかれることなく一匹のゴブリンの頭蓋を割った。

ギャーギャーと騒ぐゴブリンが一か所に集まり、意味不明な罵声を上げる。

女は石や投げナイフで次々と仲間の数を減らしていく。


そのうちに一匹のゴブリンが気付く。


いつのまにか馬車の結界が無くなっていることに。

今度は自分たちの周りで風が回っている事に。


リタがゴブリンを一か所に集めている間に、ミリーが馬車から離れゴブリンを風の結界に閉じ込めた。


馬車を動かしながら、リタはゴブリンが閉じ込められた結界に何かを投げ込んだ。


「これで、おしまいよ♡」


油ツボを投げ込み火をかける。


風で渦巻く結界の中は業火に包まれ、中にいたゴブリンは全員黒焦げになっていた。



女性を怒らせると怖いですね。

次回は、火蜥蜴の捕獲のシーンです。

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