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万博の怪人

「ありゃ?ここはどこだ」


魔方陣から現れた気味の悪い怪物は、急に呼び出されて混乱している様子だった。


「お前はミョクミョクじゃないか!」

 にゅうめんマンは敵の親玉の急な出現に驚いて言った。ミョクミョクは名前を呼ばれてそちらを向いた。

「誰だお前は」

「俺はにゅうめんマンだ」

「するとお前が俺たちの破壊活動を邪魔しているという男だな。うわさどおりの変な恰好だ」

「人のこと言えないだろ。何だそのチャンピオンベルトは」

「それはともかくここはどこだ。博覧会の会場内ではあるようだが」

「ここはトンガ王国のパビリオンの前。お前はそこにいる5人に魔法で呼び出されたんだ」


そこで中央アジア戦隊が言った。

「そういうことだ。さあミョクミョクよ、我らの敵にゅうめんマンを闇にほうむるのだ!」

「バカもん!自分でほうむれ!」


中央アジア戦隊はミョクミョクに怒られてひるみ、かしこまった。


「しかしミョクミョク様は我々が魔法で呼び出したわけですから、我々の指示に従って敵をやっつけるのが筋ではないかと」

「なんで俺が指示を受けるんだ!お前たちは俺に洗脳された部下だろうが」

「そういえばそうだったな……」

「そもそもなんで俺を呼び出した」

「近くにいる力の強い魔物を適当に呼び出す魔法を使ったところ、偶然呼び出してしまったんです」

「そんないい加減な魔法を使うな。あと俺は妖怪であって魔物ではないぞ」

「妖怪も魔物も同じじゃないですか。明鏡国語辞典の『魔物』の項目には『魔性のもの。妖怪。化け物。』と書いてありますよ」

「まあ国語辞典がそう言うなら……」

「そういうわけでお願いします。我々の魔法が成功して面目を保てるかどうかが、ミョクミョク様の行動にかかっているのです」

「知らんがな」


だが、ミョクミョクはにゅうめんマンの方へ向き直って言った。

「とはいえ、お前とは遅かれ早かれ決着をつけなければならないのも事実。ここでけりをつけておくのも悪くはないな!」


そう言うやいなや、ミョクミョクはすばやく飛び上がって、にゅうめんマンに跳び蹴りをしかけた。にゅうめんマンがそれを後ろへかわすと、次の瞬間ミョクミョクは前へ踏み込んで鋭いハイキックを放った。にゅうめんマンはそれもひらりとよけて、今度は自分が敵にパンチを打ったが、ミョクミョクはその拳を片手で受け止めた。


「……」

「……」


この一瞬のやりとりから、今自分が戦っている相手がこれまでとは比較にならない強敵であることを2人は悟った。気を抜けば敵の足下に倒れるのは自分の方だろう。

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