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怪人の手下、他国のパビリオンを襲う(2)

ナミビア共和国パビリオンの館長が言ったとおり、しばらくすると敵が現れ、ワイシャツ姿でこちらへ向かってのしのし歩いて来た。だが、にゅうめんマンが想像していたより人数が少なく、4人しかいない。


「敵は4人しかいないんですか」

 にゅうめんマンは、仲間たちと一緒に戦闘態勢に入ったナミビア館長にたずねた。

「ああ。4国のパビリオンの館長たちさ。怪人はパビリオンを攻略したとき、そこの館長だけを洗脳するみたいなんだ。陥落したパビリオンの他のスタッフは逃げてしまうから、1国につき館長1人だけが怪人の手下として後に残る」

「なるほど。こっちには十何人もいるんだし4人相手なら楽勝なのでは」

「ところがどっこい、全然そんなことはない。怪人に洗脳されたやつらは肉体や霊力が強化されるみたいで、べらぼうに強いんだ。さっきやつら4人と小ぜり合いしたときも、正直言って完全にこちらが劣勢だった」


そんなことを話している間に敵がパビリオンの前までやって来た。敵のリーダー格、後でにゅうめんマンが聞いたところによるとアメリカパビリオンの館長は、ナミビア側に言い渡した。


「さっきの小ぜり合いで実力の違いは分かっただろう。大人しくミョクミョク様に降伏したまえ。抵抗するならお前たちも怪我をするし、パビリオンもますます壊れることになる」

「お前たちが強いことは認めよう。だが、我々の体に流れるナミビア共和国の、そしてエクアドル、ブータン、ラオス、パプアニューギニアの熱き血潮が、黙って敵に降伏することを許さないんだ」

「身の程をわきまえぬ小国どもめ。そんなに痛い目にあいたければ、お前から血祭に上げてやる!」


アメリカの館長はナミビア館長に殴りかかった。だが、拳が相手に届く前に、にゅうめんマンがその腕を横から捕まえた。


「おっと。第2ラウンドの相手は俺がするよ。盛り上がっている戦いをのっとるようで悪いけどな」

 にゅうめんマンは宣言した。


「何だお前は!じゃまをするならこれでもくらえ!!」


アメリカ館長は、至近距離から、にゅうめんマンにするどい蹴りを放った。しかし、にゅうめんマンは空いている方の手でそれをあざやかにブロックして、手加減しつつ敵の腹にミドルキックを入れた。


それで敵をやっつけたかと思いきや、肉体が強化されているというのはうそではないらしく、アメリカ館長は一瞬で立ち直り、にゅうめんマンにジャブをしかけた。にゅうめんマンがそれをブロックすると、次の瞬間には頭を目がけて右ストレートが飛んで来た。にゅうめんマンは軽く体をひねって攻撃をかわし、カウンターのストレートをアメリカ館長の腹に打ち込んだ。さきほどのキックほど手加減しなかったので、アメリカ館長はこの攻撃にたえられずノックダウンした。


「アメリカの館長がやられたぞ!かかれ!!」


アメリカ館長が倒れるやいなや、敵の残り3人、中国、ドイツ、イギリスのパビリオンの館長がにゅうめんマンに飛びかかった。にゅうめんマンは後ろへ大きく跳んで全員の攻撃をかわし、ランニングラリアットでみんなまとめて地面になぎ倒した。


3人はふらつきながら起き上がったが

「ちくしょう、撤退だ、撤退!」

 と言いながら、アメリカ館長の体をかついで逃げ出した。

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