表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/44

怪人現る

「何だあれは!?」

「怪物だ!怪物が出た!!」

「みんな逃げろ!ぐずぐずしてると捕まって食われてしまうぞ!」


突然姿を現した異形の怪物に、国際博覧会会場はハチの巣をつついたような大騒ぎになった。この化け物は、後に「万博の怪人」と呼ばれる妖怪ミョクミョクだ。ミョクミョクは、人間に近い体型をしていて、顔の周囲に車輪状にいくつもの目玉があり、その代わり顔面には目がなく、鼻もなく、顔の中央には大きく裂けた口だけがある。


だが、他の来場者が逃げ惑う中、怪人にちょっかいを出す恐いもの知らずなやつもいた。


「何だあの化け物。着ぐるみじゃないのか」

と言って、その不良はミョクミョクに近づき頭をぺちんとたたいた。次の瞬間ミョクミョクの鉄拳が不良のみぞおちに炸裂した!


「ぐほぁっっっっっ!!!」


不良はなすすべもなく、腹を抱えて地面に倒れた。


「てめえ!何をしやがる!」

それを見ていた不良の仲間3人は、やられた男を助けるため一斉にミョクミョクに襲いかかった。だが、ミョクミョクは彼らの動きを見切り、目にも止まらぬ速さのパンチを全員にたたき込んで、一息に3人を打ち倒した。……静かに横たわる不良たちの体を、人工島の潮風がひゅるりとなでて通り過ぎた。


どうにか動く気力をとり戻した不良たちは、ミョクミョクの様子を見ようと顔を上げた。すると、怪人の顔の周りにあるたくさんの恐ろしい目玉が自分たちをにらんでいるのと目があった。あまりの恐怖に、不良たちは立ち上がって逃げ出すことさえできなかった。


「次に俺に手を出したときが、お前たちの死ぬときだ」


怪人は不良たちを打ち捨てて、どこかへ歩き去った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
新しいヒーロー像が期待できそうですね(>ω<)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ