⑰歴史乙女戦艦 ~今は名も無き乙女たち NO NAME ~
目覚めると、そこは……。歴史に登場する様々な偉人の乙女たちの記憶を持った生まれ変わりが宇宙の彼方に浮かぶ戦艦でコールドスリープ状態から目覚めた。彼女らは時に戦いながら遙か彼方の"聖なる惑星"、青き惑星へと旅をしてゆく……。SFストーリー。
ピコーン……。
ピコーン……。
どこからか機械的な音がする。
そして。
「起きて、起きてください……」
あなた、だあれ?
此処は、何処?
待って……。そもそもわたしは誰……?
「貴女は、選ばれし乙女。選ばれし、記憶を持つ乙女」
おとめ……。
じゃあ、私は女なのね。
あなたは、だれなの?
「ワタシは、この宇宙戦艦のAIを務める者。ヒスリトリー・フェアリーなる者」
ヒス……?
じゃあ、ひっちゃんね。
「な! ……まあ、貴女がそう呼ぶなら許容致します。プログラムを書き換えますか?」
プログラム……?
なに、それ。
美味しいの?
「……。いいですか、もう一度言います。貴女は選ばれし記憶をも打つ乙女。この宇宙戦艦を導くリーダーとなる乙女です。自覚をお持ちください」
宇宙戦艦ヤ〇トなら知っているけど。
「もう、いいです。貴女は今からコールドスリープ状態を解凍します。目覚めたらすぐさまこの宇宙戦艦を目的地に向かわせるのです」
「"聖なる惑星"です」




