26話 命名・ロングソード作戦
「よかったのかしら? 二人を行かせて」
私はゴトウィンに言う。
「良かったも悪いも、むしろこちらの方が激戦になる可能性すらあるんだぞ」
ゴトウィンは答える。
確かに、二人が参加する作戦には開戦から今までずっとバーウェアを守ってきたルーシャー島やリーワースの航空魔導士達も参加する。
練度だけで言えば我がプロターゴで随一だろう。
デルバート元帥閣下から先ほど聞かされた作戦、それこそが『ロングソード作戦』。
ロングソード作戦は3段階に分かれる。
第1段階・ブレード ロブリック攻略に向けてハンプール北部へ進撃を開始し、可能な限り前進する作戦。これによりこちらの狙いがロブリックであると敵に錯覚させるのが狙いである。
第2段階・グリップ 再編した味方艦隊およびルーシャー島から飛び立った航空魔導士達がユージニィ諸島へ強襲を掛けて、採掘施設や敵魔導士基地を破壊するのが目的である。これにより今後の奪還作戦をやりやすくするのが狙いである。
第3段階・シース グリップ作戦終了後に発動するアヤンカン襲撃作戦。アヤンカンに現在入港中の敵主力艦隊『オールドー艦隊』を撃滅させるのが目的である。オールドー艦隊の東大陸到着を許せば、これまでの勝利は全て水の泡と化す。なんとしてでも撃破せよ。という事である。
リーナとエルヴァンは第2・第3作戦。私達スフィアゼロ隊は第1作戦に参加する事になる。
一見するとリーナ達が大変そうであるが、第一作戦により敵は阻止の為に戦力が集中するので、その隙を突く形になるのでグリップ作戦は楽。になるそう。
でも結局シース作戦で一番キツイ事になるのでは……?
「いずれにせよ、リース隊長の代わりが来るという話だがどうなのだろうか?」
「一時的に別部隊の隊長が来るという話だが……」
そんな訳で、私達は今、司令部のロビーで待たされている。
「やあスフィアゼロ隊のお二人方」
聞いた事がある声が聞こえる。
振り向くと、そこにはスワロウ隊の隊長、アーロニーさんが居た。いつものような笑顔が安心感を与える。
「アーロニーさん!? 何故ここに?」
私は思わず尋ねる。アーロニーさんがここにいるという事はヴァレッド氏もここに?
「クロウ隊、スワロウ隊、オウル隊の3隊もバーウェアに戻されてな。クロウ隊のヴァレッドが別作戦に参加するが、スワロウ隊がスフィアゼロの随伴として就くことになる。よろしく頼む」
「なるほど、そうだったのか。それで、オウル隊というのは……」
「あ、君たちがスフィアゼロ隊? えっと、私がオウル隊の隊長メルルって言います。なんか辞令が来てスフィアゼロ隊に一時的に編入? ってあるんですけど……」
ふと声がするので、見回すとそこには、眼鏡のドワーフの女性が居た。
「彼女がオウル隊の隊長メルルだ。まぁオウル隊も1人になっているから編入は楽だからな。よろしく頼む」
アーロニーさんの言葉に、私達は新しく来たメルルさんに挨拶を行う。
その後私達はハンプールへ戻り、再び戦地へと赴くのであった。
ちなみに皆、今までは家族の元に帰ってたり色々していたので、もう充分だったりする。
リーナ達の無事を祈りつつも、私達は私達で生き残らなければならない。
生き残り、私はリーナさんを超える!
それが私、シャロディ・ノスリアティ・テタール・パールコヴァの目標なんだから!!
続く
もうちょい日常パートが続きそうです。




