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24話 えっ……私の魔力数値高すぎ……!?


「すまないね。色々とやるべき事があってね。リーナ隊長には色々と驚かせてもらっている」

入室すると挨拶もそこそこにデルバート閣下はそう謝罪が始まった。


 「その様子だと、私の研究と発明を見ていただけた様ですね」

 「研究と発明って……お前、見せたのか……? 総司令官様に、あの変なのを……!?」

エルヴァンが小声で言う。そう言うエルヴァンは総司令官様の前でおしゃべりしてるんだけど?


 「変って何よ。まだ全計画の工程20%なだけで形になってないだけだよ」

しかしあえて乗る。

 「20%って……なんか色々飛ばしてただろう……!?」

 「あれはただの試作の試作で……」

 「お前達、元帥陛下の御前だぞ……!?」

これ以上の無駄なお喋りを見かねたゴトウィンが止めに入る。


 「いや、いいんだ。君たちはまだ学生であるから、堅苦しいのは抜きにしよう」

ハハハと笑ってくれるデルバート閣下。よかった。これだと私達目上の超上司の前でおしゃべりする超馬鹿になるところだった。


 「しかし……あれでまだ全工程の20%であるのか……」

 「0から10%へ行くのに時間が掛かりますし、おいそれと実験できるものでもありませんので」

私は閣下に説明を行う。


ハンプール解放後、こちらに来てから閣下と会う事が多くなり、兼ねてから言っていた『私の研究・発明』に関しても話をした。

 食い付きの良かった魔法を使わないで宇宙に行く方法に関しても、現在制作中の物を見せる事にした。

しかし、御存じの通り、魔法を使わないで宇宙へ行く方法とはロケットであり、ロケットの研究や開発は大変危険であり、郊外の人里離れた畑のど真ん中にある小屋で行っている。


 地球世界のヴラウンさんやコロリョフさんに出来た事が私にできない道理はない!と始めた訳だけど、燃料や燃料を保存する容器を造る事から始めないとだったので、早くも心が折れそうになった。


 やっぱりヴラウンさんとコロリョフさんって偉大なんだなぁ……。


 「うううむ。開発局の人間も目を回していたよ。是非ウチに就職して欲しい。と」

 「それは本当ですか!?」

まさかの就職先内定!!!???

え!!!???私まだ3年生になれるかも決まってないのに!!???


あ、ちなみに今までずっと留年組留年組と言ってたけど、留年になりそうな組であって、本当に留年してる訳じゃないよ。


 「しかしだね。それを承諾するわけにはまだいかない」

 「な、何故でしょうか」

キリッとした顔でピシャリと言われてしまう。


 「君の魔力数値の件でね……頭に0がついてしまう件だ」

 「何かわかりましたでしょうか。前回の説明の時にまた測定していたようですが」

 「驚くべき事がわかった」

その言葉に、私達はシャキッとする。


 それだけ、元帥閣下の気迫があったのだ。


 「この事はくれぐれも他言無用で頼む。事は国家機密となる」

その言葉に息を飲む。


 「97,207。それがリーナくんの本当の魔力数値だ。人間用の測定器では5桁目にいくと強制的に0になる仕様のようだ」




 「え、高い……?」


 私の第一声がそれである。


確か、最小のドラゴンの魔力数は約20,000。最大のドラゴンが100,000.最強のドラゴンが120,000だった筈。

 つまり私は魔力数だけで言えばデブのドラゴンとほぼ同数である。


 無論ドラゴンの強さは前々世(グードリエル)の時から知っている。

それに対して人類の魔力数は5,000か6,000が限界。


 そりゃ国家機密にもなるよ!そりゃ簡単に就職内定も出せないよ!!


 「高いなんてものじゃないわ。人類のソレではないわ……!!」

シャロディさんが震えた声で言う。

 「まさか並みのドラゴン以上だったとは……」

ゴトウィンは驚愕するも、同時に納得したという声でつぶやく。


 「じ、人類のソレじゃねぇって……だがリーナはリーナだろう?」

エルヴァンはそう言ってくれるが、それでも心なしか声が震えている。というか、完璧にエルヴァン、何言っていいかわかんなくなってるでしょ。


 「落ち着いてほしい」

元帥閣下の声で私達は再びシャキッとする。


 「そんな訳でだ。これが内外に漏れると非常に厄介でな。悪いが君と君たちについては今後広報には出さないつもりでいる」

 「って事は、新聞にリーナの名前がなかったのは……」

 「うむ、悪いがこちらで情報を封じらせて貰っている。君たちの歳で有名になるには、あまりにも若すぎると判断したからだ」

申し訳なさそうに元帥閣下は言う。


 確かに、地球世界でも半世紀前ぐらいにあった祖国と大国(奇しくも現祖国と同じ合衆国!)との海を廻る戦争で、大国側の兵士が祖国との戦いで旗を恰好よく掲げてしまい、それが新聞に載って英雄になってしまった人が悲惨な人生を歩んでしまったのを聞いた事がある。

 元帥閣下の計らいなのだろう。有名になれないのは残念だけど、こればかりは仕方ない。


それから、元帥閣下からはその為に取材などはこちらで止めるが、それでも漏れが出るので、決して取材には応じないでくれとの話がなされた。


 「それで、元帥閣下。今後の作戦についてですが」

 「……すっかり忘れていた。なんてことだ……」


……まぁあまりにも深刻なお話だったからね。わすれちゃうのも仕方ないよね……



そんな訳でお話はこれからも続く。




続く。

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― 新着の感想 ―
[一言] 桁違いに強い人が無責任な民衆に祭り上げられるとろくなことが無いですからね!
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