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18話 ハンプール解放作戦、始動


 「クロウ01だ。悪いがお前らに本名に名乗りたくはない。お前らの部隊に付いて行く。精々俺の見えないところで堕ちてくれ」


なんかすごく愛想が悪いおじさんが来た!

 なんだろう、妙に不機嫌そうば人だ。


 「ヴァレッド。そう学院兵を虐めてやるなよ」


またおじさんが増えた。こっちのおじさんの方が優しそう。


 「ああ、すまない。私はアーロニー。スワロウ隊の隊長だ。こいつはヴァレッド。クロウ隊の……と言っても一人なんだがな。その隊長だ」

 「今回からお前らの御守をする事になった。まったく……司令部も司令部だ。よりにもよって何故俺がお前らと……」

 「司令部批判の罰だそうだ」


 あ、このおじさん達仲いいな。直感でわかる。

よく飲み屋言ってお互い駄弁ってそう。私にはわかる。地球世界の創作物で見た。結構好きだった。


さて、このおじさん、クロウ01さんは私達のスフィアゼロ隊と随伴してくれるそうだ。


本人凄く嫌がってるけど、大丈夫なのだろうか。



 <クロウのオッサンだがな。ああいうのは大抵過去にしんどい事抱えてるからあんまり詮索するなよ>


 空中で、発空した際に通信でエルヴァンがそう言った。

 通信を絞って私達スフィアゼロ隊のみの通信だ。


 <わかるのか?>

 <いや。なんとなくだけどな……>

 <しんどい事って?>

 <仲間が亡くなってしまった事とか?>

等と、4人で話し合う。


 <おい、スフィアゼロ隊、内緒話も結構だが、口の動きで何を言ってるか大体わかるぞ>

 ヴァレッドさんがそう不機嫌そうに言う。


 <バレてたのか!?>

割とショックを受けるエルヴァン。


 <エルヴァンと言ったな? お前が一番手癖が悪そうだ。俺から離れるなよ。お前みたいな奴から死んでいくんだ>

 <勘弁してくれよ……>

ヴァレッドさんの言葉にエルヴァンは僻々とする。

 <スフィアゼロ02。クロウ01の言う事をよく聞いた方がいい。当りは強いが、腕は確かだからな>

アーロニーさんも言う。


 <厄介なオッサンに気に入られたもんだぜ全く……>

エルヴァンはそうボヤく。



 そんな訳で私達はソーニッジの北にあるハンプールへと飛ぶ。


 そこでは既に河川を跨いで両軍が激しく戦っていた。


そうそう、この世界における歩兵の戦い方は、少し特殊である。

地球世界で言うと……有り体に言うならバズーカを撃ち合う感じ?銃という概念がないので、大体そんな物騒な戦いになる。

 え? 銃がないなら作れば無双できるか? あまーい。ハンプール産のチーズケーキよりもあまーい!ちなみにハンプールはチーズケーキが有名なんだよ。この作戦終わったら行きたいな。


で、銃の話だけど。

 そもそも銃ってのは金属、鉛玉を火薬で飛ばす感じの、ボウガンや弓みたいな物でしょ?地球世界でも映像で見たけど、あれって人差し指サイズの弾があっても精々飛ぶのは指の先っぽ部分なんだよ。

 なんだじゃあ大した事ないじゃんと思うけど、あれは火薬で加速されてて、しかも今時の銃は『らいふりんぐ』?があってよく飛んで、音速か音速に近い速度で飛ぶから人体に入ったらエグイレベルに内蔵や中身をずたずたにしちゃうから大した事があるんだよ。()()()()()()()


 ところがここメイスト世界において、そんな指先程度の鉛玉、まったく役に立たない!!

500年前の時代だったら話は別だけど、ヘル系魔法をバカスカ撃ち合ってるような世界だよ? ここ。


 つまり、バリアーがあって銃が効かない世界なんだよねこのメイスト世界。だからたかが指先程度の鉛玉を音速で飛ばしたところでどうにもならない!戦車の大砲もってこーい!!

 箒に乗った航空魔導士なら、ハイパーブローニングの1919バルカン。通称(私の中の名称)イクイクさんを全弾撃たれてもへっちゃらだよ。

 ブローニングハイパーだっけ……ハイパワーだっけ……まぁいいや。私の中ではバルカン(機関銃の意味)はイクイクさんって呼んでるだよ。


 でも流石に箒から降りた時を狙って狙撃銃で狙撃されたら死んじゃうから止めて欲しいかな……。


うん、まぁ大体そんな感じ。

 

 だからいわゆる歩兵さんは杖を抱えて戦う。

この杖は箒にもなり、つまり地球世界で言うと『バイクにもなるバズーカを銃感覚でバカスカ撃ち合う』感じなんだよね。この世界の戦争。

 航空魔導士がヘル系統の魔法で撃ちあってるのだから当然地上もそうなる。

 

 大砲も、メイスト世界では大きい杖を抱えて味方の観測で座標を教えてもらってぶっ放して地面を耕す。みたいなものになってる。


 500年前から見たら「え……終末戦争か何か……? 未来の戦争怖っ……」ってなってる。


 

 さて。


 そんな訳で頑張りますか!


 <おい隊長。クヴァーラは他と違って戦力も少ないみたいだしクヴァーラ隊を支援しようぜ>

 エルヴァンがそう提言をする。

 自由に戦えってお墨付き頂いたから、とりあえずエルヴァンの言う通りにやってみる事にする。


 <分かった。あー。クヴァーラ隊、聞こえますか。支援します。とりあえず正面の部隊を蹴散らしますので他にも何かあったら通信お願いします>

 そんな訳で連絡。こういうの大事だと思う。


 <例の学院部隊のお嬢ちゃんか!?助かる!俺達は敵司令部の側面を突く部隊なんだ!できる限り敵との戦闘は避けたいからな!頼んだぞ!スフィアゼロ!>

 早口ぎみにクヴァーラ隊の隊長さんが言う。


 <さ、連絡もしたし、行くよ皆!クロウさんもお願いします!>

 <さんを付けるな!>


 クロウ01さんに怒られたけど、そんな訳で作戦開始!!

 ハイパー・バトルキャットの力!見せてくれる!!!



 つづく。

リーナさんの銃の知識は

『ブローニングM2重機関銃の画像に「ハイパーブローニング 1919バルカン。通称イクイクさん」という大きな字幕が付いている』程度の知識です。

 そもそも現代生活をしていながら銃をボウガンや弓みたいな物と言うような500年前の異世界人なので、生暖かい目で見て欲しいです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 兵器オタクじゃない子の知識認識なんてそんなもんですよねー 効く効かないの範囲が判断できるだけ上出来ですわ。
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