11話 ちなみにその日の晩ご飯は照り焼きチキン的な奴+トマトサラダ+汁物+漬物的な奴+ビスケット的な奴でした
ビスケットはカ〇リーメイト的な奴です。主食です。
さて、営倉入りを命じられたけど、やったのは第3方面軍の偉い人ではなくなんと学院の先生だった。
この前2人ぐらい死んだけど、まだ居たのだ。まだというか、その、うん。
しっかり説明したんだけど、聞く耳持たずと言った感じで「防空任務に参加したとか嘘つけ!!」と何故か激怒して私達は営倉にぶち込まれてしまった。
私達、というのは、私とエルヴァン、シャロディさんとゴトウィンの4人である。
本当は隊長の私と副隊長のエルヴァンだけだったんだけど、シャロディさんとゴトウィンが抗議をして一緒に入れられてしまった。
なんたる横暴!しかし先生もたった1人で頑張っていて大変なのだ。ストレスで参っているのだ、多分。
営倉とは言ったけど、そんな本格的な部屋ではなく、単なる使ってない部屋に4人ぶち込まれただけ。部屋は客室というかホテルのような構造でトイレも付いてる。
営倉入りというか、軟禁と言った方が正しいと思う。
ソファが二つ。必然的に私とシャロディさんが使う事になった。そんな気を使わなくていいのに。
と、言いたいんだけど、夜通し戦闘していたからソファでゆっくり寝れてよかった。
起きたら夕方だった。夕方には先生が来てくれたけど、解放は明日の朝だと言われた。
結局ご飯はその部屋で食べる事になった。
ご飯は軍隊式とはいえほとんど給食と変わりなかった。
いや、歴史的には給食が軍隊式と言った方がいいのかな?
まぁ状況が状況で、冷めてたし量が少なかった気がする。
「つまり……訓練時はあんまり先生も付かずにリーナのやりたい放題だった訳か?」
食事の時に、ゴトウィンから訓練時はどうだった。という話を振られ、答えたらそう彼は言った。
先生方は私達に基礎的な飛行方法を教えると、私の筋が良いのをいい事に早々に誠実部隊と優雅部隊を集中的に指導しに行ったのだ。
おかげで私直伝の飛行方法を留年部隊に教える事ができたのだ。
「そのおかげで俺達はどうにか戦えてるって訳だ」
エルヴァンがそうサラダのトマトを食べながら言う。
「あんな機動、軍の人間でも中々できる物ではないわよ」
シャロディさんはメインのチキンにフォークを刺しながら言う。
「リーナは昔から無茶苦茶な奴でなぁ……ゴトウィンも知ってるだろ? こいつはガキの頃から箒をいじってたって話」
エルヴァンはそう苦笑まじりで言う。
「ああ、それは知ってるが……」
ゴトウィンは渋い顔をして言う。
私とエルヴァン、そしてゴトウィンは幼馴染だ。家が近かったのだ。
庶民の子である私と、庶民出の軍人さんの息子であるエルヴァン、そしてゴトウィンは下級であるが貴族である為、割とすぐ学校とかで離れる事になるが、それでも一緒に遊んだことがあるのだ。
「だから貴方もあんなに上手なのね」
シャロディさんがそう言ってエルヴァンを褒める。
「え? ああ、まぁ。そうだな。ははっ」
エルヴァンは一瞬そう意外そうな顔をして笑う。
「シャロディさんが人を褒めるなんて……!!」
私は思わずにそう言ってしまった。
「私だって良いものを良いと言うくらいはできるわよ」
シャロディさんは少し怒ったように言う。
さて、シャロディさんは吸血鬼であるとは前に言ったけど、このメイスト世界における吸血鬼は別に日の光を浴びても死にはしない。ちょっと貧血になったりとかそういうレベルである。そういうタイプの吸血鬼である。
蝙蝠の形をした攻撃魔法を繰り出し、ピンチになれば霧の魔法を出して逃げる。そんな感じの種族である。水だの波紋だのの呼吸を疾走されたら堪えると思うが、まぁあれは普通の人間でもされたら堪えると思う。
500年前でそのレベルである。
500年後の現代では魔法の発達により、日常的に日光の遮断や軽減魔法が常時発動できてるし血液も専用の薬で代用できる事が判明して薬を飲んだりして、何より最近の吸血鬼は混血が進んできたせいもあり、あまり吸血鬼という種族そのものに拘らなくなってきているのもある。
拘るのはあくまで家名である。
意外に思うかもしれないけど、この世界では獣人だから、人間だから、ドワーフ、エルフ、吸血鬼だからという括りで物事をあまり語らないし持ち出さない。
500年前も一部のエルフや吸血鬼以外はあんまり種族差を持ち出さない。
地球世界の創作物では割とよく「高貴な吸血鬼であるワタクシが人間如きに……!」だの「穢れたドワーフの助けなど、エルフの私にはいらない!」だの言ってるが、そういうのあんまりない。
あるにはあった。地球世界的に言うと『中二病』みたいな扱いであった。
500年前でそれである。
だが500年後の今になって『エルフ超凄い。ひれ伏せ他種族ども』と言って攻めてきたのがファーナー帝国であった。
だがこのファーナー祝福帝国の掲げるエルフ至上主義も、『中央大陸の北部樹海地域に住んでいるエルフが凄いのであって、他の所に住んでるエルフは凄くない。だからひれ伏せ』という物で、バルバー諸侯同盟等のエルフも奴隷よりはマシな生活をしているとの話である。
同じエルフですらその扱いなのだから、他種族は……。という話であり、全世界の国々は必死に戦っているが、それでも苦戦を強いられている。
「さ、飯食ったし、寝るか」
ご飯を食べ終わり、歯も磨いたし、寝るかとなる。
「エルヴァン、ゴトウィン、ソファで寝なよ。やっぱり女の子だからって気使わなくていいし」
「あー。やめておく。ソファじゃ寝れないタチでな」
「ゑー。私もこのソファじゃ寝れないよ~」
「寝れないって……さっき寝てたじゃねぇか」
「あれは夜寝てなかったからだよ~」
等と、他愛もない会話をする。
「……仲いいんだな」
ゴトウィンが床の毛布に包んで寝ようとする。
「仲が良い事は良い事ね」
どこか皮肉交じりに言うシャロディさん。
結局、ソファで寝る事になりました。
………
……
…
だがその後大変な事が起きた!!!!
つづく。




