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symmetry  作者: ミスト
始まり

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7/15

年に1回の大会で

今日も芸人達が大勢でネタ作りをしている。


「なんでやねん!」


「いい加減にしろ!」


「凄いね~本当になったんだね私達芸人に」


「まだまだですよ佳奈子、ここから頂点目指すんだから(笑)」


「え?何自分等新入りの癖に偉い自信満々やな」


「私達はその為に親と勘当してまでこの職業選らんだんだから」


「凄いけったいなこったのぉ、1年目なんてズブの素人と同じぐらいやけどな」


「腹立つ男ね、絶対見返してやるんだから」


「まあ、芸名が腹立つ(はらたつお)やからな(笑)せやったら1回年に一度の漫才大会でも挑戦したらええわ、レベルの高さに腰抜かすで(笑)」


「その大会はいつですか?」


「佳奈子良いよこんなやつにまで敬語使わなくても」


「こんなやつって一応お前らより先輩やぞ、佳奈子ちゅうんか、教えといてやるわ7ヶ月後のクリスマスや、せいぜい気張りぃ」


ガチャ


部屋を出て行く腹立つ男


「そう言えば!」


「佳奈子急に大きな声出してどうしたの?」


「私達ってどっちがボケでどっちがツッコミなんでしょう?ネタもどっちが作れば良いんでしょう?」


そう、美穂と佳奈子はネタ作りもボケもツッコミも文化祭でやっただけで正式には決まっては居ない。


「う~ん・・・う~ん」


悩む佳奈子


「二人で交互に書いていくようにしますか?」


「そうしよう!」


佳奈子が頷く。


symmetryさん出番で~す


「はい!」


「文化祭以来の初舞台だね」


今日は新人だけのネタ見せの日


「はいどーも黒川佳奈子です」


「白鷺美穂です!」


「二人合わせてsymmetryで~す」


「いや~すっかり季節は夏だね」


「そうだね~、見渡せば満開の桜があちらこちらにっておい!」


キャハハハ


「(ウケてる・・・)」


これなら行けると思った美穂と佳奈子


しかしそんなに甘くないのが人生だと後に思い知る


ネタ見せ後


お疲れ様でした~


マネージャらしき人物が入ってきた


「お疲れ様でした~」


美穂と佳奈子が挨拶をする


「次のスケジュールは秋に文化祭の営業入ってます」


「了解でーす!」


「ネタ考えなきゃだね~」


「下ネタは控えないとね~いつ颯真来るか解らないし」


「文化祭は色々な思いのある場所だしね~」


ネタを試行錯誤しながら文化祭当日


校内


「続いてはsymmetryのお二人です」


「はいどーも黒川佳奈子です」


「白鷺美穂です」


「二人合わせてsymmetryです」


「いや~文化祭だよ佳奈子ちゃん」


「懐かしいね~ここでダダ滑りしてなきゃ私達今こうしてないんだよね~」


「失敗は成功の味の素だね!」


「いや味要らないから!成功の元だから!」


キャハハハ


箸が転んでも笑う年頃の子達には美穂も佳奈子も向かうところ敵無しと言ったところだろうか


その後も二人は舞台をこなしてはネタを作りネタ作りをしては舞台に出てあれよあれよと若手ながら知名度は上がっていった。


「お二人さん頑張ってるね」


腹立つ男が楽屋に現れた


「どーよ!これが身一つで関東から関西に出てきた実力よ!」


「クリスマスの大会は全国から猛者が集まるんや、お前らみたいなズブの素人みたいなもんには絶対優勝なんか無理や、ほなまた!」


それだけを言って帰る腹立つ男


「本当芸名どおりだよね~」


「でも何か憎めないですよね。」


アハハハ


楽屋に響く美穂と佳奈子の笑い声


「おっ!予選開始のチラシや!」


ついに来たと言う感じの腹立つ男


「9月から始まって12月25日3ヵ月ね」


「アホかお前らなんか予選落ちじゃボケ」


「くぅ~腹立つ!」


「佳奈子落ち着いて」


「symmetryは地区予選Bブロックみたいですね。」


「色々やれることはやらないとね!」


俄然やる気になる美穂と佳奈子


そして地区予選の日


「エントリナンバー359か~」


コンビのべ6000人の中から頂点が決まる大会


「予選会場はこちらで~す」


受付の女性が案内する


「5.359.530.1580.2587.3896の6組はこちらになります」


「はいどーも!」

ネタ見せが始まった


6000人は無理だとしても6分の1なら大丈夫だろうと高を括っていた美穂と佳奈子


「続いて359番symmetryお願いします~」


「はいどーも!黒川佳奈子です!」


「白鷺美穂です!」


「二人合わせてsymmetryです!」



・・・・


「やりきったね~」


「これは行けたでしょう!」


結果発表の時間になった


「エントリーナンバー2587番パンダな気持ち」


「・・・・・・落ちた」


「ちょっと待ってよ」


主催者に駆け寄る佳奈子


「何やねん自分等」


「何で落ちたのか意味が解りません!」


「解らへんの?アホちゃう?自分等ネタどっちが作ってるの?どっちがボケでどっちがツッコミなん?お笑いはアドリブも大事やけどまずは基礎やで?」


「そんな言い方無いんじゃないんですか!」


無言の帰り道


切り出したのは美穂だった


「もう辞めた方が良いのかも知れないですね。夢は見れましたし」


「あんた何言ってんの!私は嫌だからね?負けぱなっしで終わる人生なんて・・・」


「じゃあどうすんのよ!」


「颯真に電話してアドバイスになるか解らないけど颯真に電話しよ!」


プルルルルプルルルル


「佳奈子?どうしたん?」


今日クリスマスに開催される年に1度の全国放送のネタ見せ番組の地区予選だったんだけど」


「そうなんだ?モグモグ」

何か食べてる颯真


「ちょっと颯真!何食べてるのて言うか今どこ?」


「どこって・・・芸人symmetryの実家で飯食ってる」


「状況解ってんの?今私達解散の危機にあるんだよ?」


「・・・・マジかぁ~じゃあとりあえず佳奈子の家来てこの美味いコロッケ食って頭冷やした方が良いよマジで美味いから」


「うちの親の手作りなんであんたが食ってるのかはこの際置いといて美穂とそっち行くわ」


「おう、待ってるわ!え?美穂って言った?白鷺さんじゃないの?」


「色々あったのよ」


佳奈子の家にて


「な?美味いだろこのコロッケ?」


「当たり前でしょ!うちのお母さんの手作りなんだから!」


「相変わらずミエコさんのコロッケ美味しいです」


「ゴホゴホ・・・・そう?良かった美穂もいい加減さん呼び辞めて良いわよ」


「で?解散するのしないの?」


「それは・・・」


「コロッケって何で美味いか解る?」


「は?」


意味不明な事言い出したぞこいつな顔の佳奈子


「卵があってパン粉があって具材があってそれぞれがそれぞれの良さを引き出してるからなんだよ」


「つまり?」


「この順番が違うとそいつはもうコロッケにはならないんだよ」


「!!!今の私達に一番大事なことですね!」


「そうなの?」


「台本があってツッコミとボケが居て漫才になるんだよ。」


「私もう1回頑張りたい!優勝したい!」


「しょうみ5年ぐらいはかかると思うけど」


「やります!」


「私もやるわ!」


明日から猛練習の日々が始まる。


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