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電脳嫌いと電脳少女の電脳探偵  作者: 卓音 逢楽太
眠れない日々の始まり
8/10

依頼6

 うん、と言って妹は俺の疑問に答える。

「アルちゃんの能力とお父さんの発明品を使えば人助けできるかなって思ったんだよね。まあ、ほとんどコンピュータ部の宣伝のためだけど」

 なるほど、人助けをしてコンピューター部の株をあげれば入部希望者が来るかもしれないということか。何とも妹らしい。

 そんなことを思っていると妹は若干俯きながらで言葉をつないだ。

「それ……でさ、恵琉にぃもさ、一緒にやらないかな……って」

「なんで俺がしなきゃいけないんだよ。部員でもないし、第一俺は電脳は――」

「いいじゃないですか。一緒にやりましょうよ、マスター」

 俺の否定を無神経に否定してくるアルに若干の苛立ちを感じつつ、出来るだけ冷静にまた、否定する。

「やらないって言ってるだろ」

「やりましょうよ!きっと楽しいですって!!」

 しつこい誘いにさらに苛立ちを覚え、こらえるために目をきつく閉じる。視界の外ではアルがまだ騒いでいる。

「マスター、やりましょうよ!!聞いてますか?マスター?もしもーし」

「ああ、もう、うるさいな!しつこいんだよ!俺はやらねぇよ!!なんでそんなにしつこく誘うんだ?別に俺がいなくてもいいだろ!第一俺は電脳が嫌いなんだよ、それなのに親父の発明品とか……電脳の塊のアルなんかと協力して、人助けなんて出来るかよ!!」

 そこまで言ってから、言いすぎたことに気付く。アルと妹が怯えた目でこちらを見ていたのだ。


 すぐに謝ろうと思ったのだが上手く口が動かせない。居心地の悪さを感じ一時間ほど前に入ってきたばかりのリビングを出てる。後ろから追いかけてくるような気配がしたが気にせず自分の部屋に逃げ込む。

 アルに対する苛立ちと言いすぎた申し訳なさ、アルにあんなこと言ってしまった自分に対しての苛立ちが入り混じり心がもやもやしている。

 目に付いた椅子を鬱憤を晴らすために蹴り飛ばすが、蹴ったところが悪く足を少し痛めてしまった。それに苛立ち椅子を蹴ろうとしたが、また痛めるのは嫌なので何とか堪える。

 しかし、もやもやは晴れず、残ったままで何処にもぶつけることができず溜まったままだ。仕方ないのでベットに飛び込んで枕に顔を埋める。




 ******




「――っ!?」

 部屋を出ていく背中を呼びとめようとするが声が出ない。電脳の脳でホログラムの体を持つ私は基本、声を出そうとすれば、出る。それでも出ないということは出すべき言葉が見つかっていないということだ。

 思考が追い付かず呼び止めようと扉に手を向けた姿勢のまま固まる。

 不意に後ろから声がかけられる。その声は私を心配するような声だった。

「ア、アルちゃん、大丈夫?」

 その声にやっと私の思考は、妹さんの問いかけに答えることに固定される。

「わ、私……マスターを怒らせてしまいました……私、マスターが電脳のこと嫌いだって知ってたのに……

それなのに、私、無神経にしつこくマスターを誘って……」

 私がマスターと居た二年間、何度かマスターがPCを使う所を見たことがあるが、いつも電源をつける瞬間指が止まるのを知っている。マスターにとって電脳に触れることがどれほど嫌な事なのか十分過ぎるほど知っていたはずなのに、それなのに……あまりにも無神経すぎる。

「私……マスターに嫌われたかもしれません。いや、絶対嫌われてます。だって私、電脳の塊なんですから。今まで拒絶されなかったほうが不思議ですね。は、はは」


 

どもです。逢楽太です。


最近は自分専用のPCが欲しくてバイトを始めようか迷っています。


今回はちょっと、というかなり短めです。投稿スピードを上げるためとちょっとずつのほうが読みやすいかなと思ったんですが、どうですかね?読みにくいというならいつもどうりに戻します。


今回の話ですが急なシリアスですね、はは。

でも、恵琉の電脳嫌いをかんがえると一旦シリアスにするしか手がなかったんです。


あ~でも、今回もアルちゃん可愛かったな~

基本クーデレが好きなんですけど、アルちゃんみたいな娘もいいですよね。


では、少し早いですけどよいお年を


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