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電脳嫌いと電脳少女の電脳探偵  作者: 卓音 逢楽太
眠れない日々の始まり
7/10

依頼5

 空腹で目が覚めた。

 時計に目をやると12時を少し回っている。

「ミャアのやつ、腹すかせてるかもな」

 そう言いながら、ベットから降り、部屋から出て、階段を下りる。

 下の階から妹の楽しそうな声が聞こえる。

 友達と電話でもしているのだろうか。




 リビングのドアを開けながら妹に詫びを入れる。

「ミャア、悪いけど飯は少し待って……て……」

 しかし、その言葉は最後まで続かなかった。

「あ、恵琉にぃ、おはよう。ご飯ならいいよ。もう食べたから」

「あ、マスター、おはようございます。ご飯出来てますけど、食べますか?」

 ソファに並んで座っているアルと妹。まるで、それが当たり前のように。そうしていることに何の違和感もない。

 一瞬俺もなにも違和感を感じなかった。


 違和感仕事しろ!!


「えっと、あの……ここでなにしてるんですか?」

「はぁ?自分の家なんだから居て当然でしょ。ていうかなんで敬語?」

「妹さん、マスターの中で流行ってるんですよ」

 アルは察してやれ、というようなニュアンスで言った。

「流行ってないよっ、混乱してるんだよっ。ていうかなんでアル普通に出てきてるんだよ。ていうか何で初対面でそんな楽しそうなんだよ。あれか?もしかして前から知ってたのか!?」

「マスター、そんな一気に話さないでください、うるさいですよ。それともあれですか?駄々こねている子供ですか?」

「なんで質問に質問で返すんだよっ!ていうか意味わからないからっ、その例え!!」

「恵琉にぃ、少し落ち着きなよ。とりあえずお茶でも飲んで落ち着いたら?」

 そう言いながら緑茶の入っている湯飲みを差し出す。

「え、ありがとう……」

 突然の気遣いに戸惑いながらも湯飲みを受け取る。受け取った瞬間、アルの顔が笑ったような気がしたが、次の瞬間には、怪しいくらいに真顔だったから気のせいだろう。

 口をつけようとしたところで生死にかかわることを思い出す。

「このお茶、ミャアが淹れたんじゃないんだろうな……」

「なっ、失礼ね、お茶ぐらいちゃんと入れられるわよっ」

 顔を真っ赤にして叫ぶ。

「それに、それアルちゃんが淹れたから大丈夫」

「ってことは、ミャアが淹れたら大丈夫じゃ……」

 ――ないんだな

 と言おうとしたら、鋭い眼で睨んできたため断念。

「……と、とりあえず、有りがたくいただきます」

 湯気は出てないからそこまで熱くないのだろう。

 しかしなんでだろうか、湯飲みでお茶を飲むと熱くなくても、ずずっ、と(すす)りたくなる。つまり、俺はずずっといい音を立てて飲んだ。

 しかし、口の中に入った液体は、喉を通ることなく身体の外に吹き出される。

「……けほっ……けほっ、あ、あっつ、なんだこれ、さっきまで湯気すら出てなかったのに、なんでこんなに熱いんだ?」

 疑問形にしたが、大体の見当は付いている。

「ア、アルまた何かしただろ……」

 すると、アルは不敵な笑みを浮かべ尻尾をユラユラと揺らしながら

「フ、フ、フ、よくわかりましたね。そうです、私がやったんですよ」

 と言った。

「推理ドラマの犯人役みたいなこと言わなくてもいいから。それよりさっきのなんだよ。なんで……何か俺最近、なんでばっか言ってる気がするな。それよりも、なんで急に暑くなったんだ?」

「むぅ、面白くないですね。もっと反応してくれてもいいんじゃないんですか?まあいいですけど……。さっきのは実態ホログラムを使ったんですよ。実態ホログラムを使えばお茶を一瞬で熱湯に変える事なんて朝飯前ですからね」

 面白くないと言ってるが、実はそうでもないようだ。さっきからずっと尻尾が楽しそうに揺れている。

「私とアルちゃんで計画立てたんだよ。でも、恵琉にぃ予想通りに動きすぎ」

「やめてくれ、なんか恥ずかしいから……」

 その声を聞いたアルがまた嫌な笑顔を見せる。

 しまった。アルの前で恥をさらしたらネタにされてしまう。話を変えるべきだ。

「そ、そういえば、ご飯出来てるって言ってたよな。腹減ってるからさきに飯食っていいか?」







「ふぅ、なかなかうまかったな」

 お茶を飲みながら感想を言う。今度こそ普通のお茶だ。さっきのお茶はギリギリ火傷しない程度の温度だった。

 最近わかったことだが、アルはいたずらには細心の注意を払うらしい。この二年間、様々ないたずらをアルから受けてきたがそのせいで怪我をしたことはほとんどない。

「そりゃそうですよ。私が作ったんですから」

 アルは誇らしげに胸を張る。

「まさか、アルが料理うまかったなんてな」

「うん、私も驚いたよ」

 妹を同意見の様だ。

「あ、じゃあ、私片付けますねっ」

 褒められて上機嫌のようだ。鼻歌を歌いながら片付けている。

「ん?そういえば、おまえらやっぱり初対面なんだよな」

「うん、そうだけど」

「初対面なのにそんなにさっきみたいに仲良く話せるものなのか?」

 初対面の人間があそこまで仲良く話せるとは思えない。少なくとも、俺は話すことはできない。

「ん~、そうだね。人によくかもしれないけど、女子なら大体初対面でも仲良くできるんじゃないかな?それに私たち共通の話題もあったしね」

「共通の話題?」

「うん、そう、共通の話題。まあ、恵琉にぃのことなんだけどね」

 俺の話題、いやな予感しかしない。

「ちなみにどんなことを……」

「私からは昔の恵琉にぃのことを話して、アルちゃんからは私の知らない恵琉にぃのことを話して……ってどうしたの!?恵琉にぃ!?」

「え?ああ、いや、大丈夫……」

 そう言いながら、頭を抱える。

 昔の俺のこと、その内容は詳しくわからないがおそらく、ネタになるような話だろう。それはつまり、アルにとっては、目の前に極上のステーキをおかれたと同じ事だ。

 そして、妹の知らない俺は醜態しかさらしてない気がする。

 俺の精神HPは現在進行形で減っている。

「あ、それでね、私さ、アルちゃんの話聞いて思ったんだけど、アルちゃんの能力を人助けに使えないかなぁ、って」

「人助け?」

どもです。逢楽太です。


皆さんお久しぶりですね。もう二ヶ月くらいこの小説更新してませんでしたね。本当にすみません。もうひとつの小説を更新したり、テストがあったりなかなか更新できずにいました。

ですが、もう、二学期のテストはすべて終わったので少しは更新スピードは上がるかな?


あ、そうそう先日アメーバでブログ始めたんで、よかったら読者になって下さい。



いろいろ書こうかと思ったんですが、ネタがないんで今回はこの辺で



これからもよろしくお願いします。

感想お待ちしています。 ノシ


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