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#3 油断大敵!

ブウォン!!


それは一瞬の出来事だった。

俺はあわてて後ろを振り向き、驚愕した。

さっきまでいなかったはずのチャプリンが、

俺達のすぐ後ろで大鉈(おおなた)を振るっていたのだ。

しかも、なんだこいつ。

今までの奴らより段違いにデカイ。

今までの奴らは、いって俺らの背よりちょっと小さいくらいだったのに、

こいつ、2m以上あるんじゃないか。

「お、おい!お前らこいつどうす…る?」

俺が話してた二人は下に倒れ、ピクピクと体を揺らして死んだ魚の目をしていた。

背中には大鉈で斬られたと思われる傷が深く入っていた。

「グヒッ ブルルルルル グヘグヘ」

クソっ!俺は、こんな気持ちわりぃ奴に殺されんのか?

「ち…力が…」

俺は恐怖のあまり膝から崩れ落ち、

振り絞った力であとずさりをしてしまった。

「何か使えるもんはねぇのかよ…!」

ゴンッ

背中になにか当たった。銃だ。

そうだ、こいつらの使ってた銃!

俺は必死に銃を手に取った。

「し…死ねぇぇぇぇええ!!!!」


キューン キューン キューン


は、は? 弾が出ねぇ。

終わりだ。

「クソッ!こんなもんお前にくれてやる!」

俺はいたちのすかしっぺでも食らわせてやろうと思い、おもいっきり投げつけた。

すると

バビュン!と、間抜けな音とともに青色のレーザーのようなものが発射された。チャージ式みたいな奴か。

「グオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

頭を撃ち抜かれ体だけになったチャプリンが、

キモい声で喚いていた。

「なんでこいつ頭ねぇのになけるんだ?」

頭をなくしたチャプリンは

何をしようにも目も鼻もないので大鉈を振り回し、

最後には力尽きて首から血を吹き出しながら無様に倒れていった。

「は…はは、ざまぁねぇ。」

ちょっとの間動いていたけど最後にはあっけなく終わった。

すると頭のなかからか最初の部屋にいた変な奴の声が聞こえてきた。


ミッションは終了だぁー!

帰ってこぉい!


あ、銃!



ブツッ





銃は取れなかった。

そして気がつくと談話室があった上の部屋にきていた。

俺は周りを見渡した。

俺含めて4人、

最初には十人以上いたはずだったのに、今は部屋もガラガラになっていた。

おい、そういえばおじさんは?

見渡したが男2人と女1人。

どっちも知らない奴らでおじさんが見当たらない。

「おい!サラリーマンっぽい格好したおじさんしらないか!?」

すると一人の顔の濃い男が話してくれた。

「ここにいないようなら、いない。

多分もう無理だ」

「む、無理?無理って…」

「察しろ、もういないんだよ。」

まじかよ。俺あの人のおかけで少し楽になれてたのに…

早く合流して、いっしょに動いてれば…

「まぁそんなに落ち込むな。

ここじゃそんなこと何回も経験することになるかもしれないからな。」

「そうか、そういえば知らない奴がポイント貯めないと出れないって。」

「うむ、そうだ。

ん、そんなことよりあいつら死んだのか!?

あんまいい奴らじゃなかったけど、それなりに戦力になってたんだが。人数が足りんと思ってたらあいつらだったのか。」

「あんま、関わってないんすか?」

「まぁあな、印象がそんな良くねぇ奴らだったから。」

するともう一人の男と、ちょっとギャルっぽい女も話しに入ってきた。

「ねぇ、あの二人死んだってマジ?あたしら次の敵の奴ら強かったら終わりじゃね?」

話し方もギャルっぽい。

「そうですね…ポイントはスキルにまわした方が得策か。」

もう一人のほうの男が言う。

そういえば俺、みんなの名前聞いてないな。

「あの俺、みんなの名前聞いてない。今後俺もみんなと戦うんだろうし、聞いておきたい。」

「うむ、私は佐々木和義(ささきかずよし)

ジムを営んでいる。年は32だ。」

この濃いめのおじさんは、なんかしゃべり方から強そうだな。

「じゃあ次あたしね。あたしは山崎葵(やまざきあおい)、高1で女子高行ってんの。」

女子高か、なんかえっちだな。

「僕は永井翔(ながいしょう)、中2。」

子供っぽいけど、ちょっとかっこいい感じ。

最後は俺か。

「俺は平井陽、高1だ。分からないことが多いから、できる

だけ教えてほしい。」


りざるとー!りざるとー!


タイミングでも見計らったかのように大きいモニターの画面が写しだされる。



ミッション クリア

討伐数

 チャプリン 15/15 よくできました。

 1匹30ポイント!!!

 チャブリン 1/1 やるやん。

 1匹100ポイント!!!

一言コメント

調子にのんな。


「いつも通りむかつくなーこいつ。」

山崎さんが言う。

「ま、いいや早く下いって強化しよ。」

「強化?」

俺は質問した。

「そ、談話室の下の強化ルーム。そこでポイントスキル強化したり、物をかえたりできるだよ。」

「じゃあいってみるか。」

俺はみんなといっしょに下に行った。

「うお、なんだこれ。」

ゆるキャラっぽいロボットが何かを売ってるらしい。

「イーラッシャイ、イーラッシャイ、イイノガハイッテルヨー」

すると目の前に画面が現れて商品の一覧表のようなものがでてきた。

けど、量が多すぎてありすぎて何がいいか分からない。

なんかお金とか、銃とか物騒なのがいっぱいある。

「これなに選べばいいのかな?」

「あたしのおすすめは、これ

 

 戦闘スーツ ディアゴステージ製

 100ポイント


このスーツ着ないと、いくらスキル持ってたって体が人間だからちょーもろい。このスーツは何回も買わないとかんぺきになんないんだけど、最初の一回目はまぁまぁ強くてコスパ最強だからおすすめだよ。あたしもきてるし。」

今俺が持ってるのは130ポイントか。

「よし、買おう。」

「そうこなくっちゃ。」

するとどこからともなくスーツがでてきた。

白の全身タイツっぽい見た目で着るのが恥ずかしい。

「これね、着ると透明になるから上から服着るんだよ」

まぁそうかさっき着てるっていってたけど全然分かんなかったし。

ほかにも武器がほしい。

こん棒は壊したし、銃も持って帰れなかった。なんで投げちゃったんだろう…。

表をみてみると30ポイントじゃあそんなたいした武器は買えなそうだった。

げ、さっき使ってた銃500ポイントもすんのか。

とりあえず手ごろそうな剣を買った。

 見習いの作った剣 ※耐久値100

でも30ポイントの剣なのでなんかショボい。

けどないよりはまし。

「ま、こんなもんか。」


キーンコーンカーンコーン

学校のチャイムみたいな音がなった。

「そろそろ終わりだね。」

「おわり?もしかしてかえれる!?」

「あたりまえじゃーん。だったら学校行ってないって。」

「これ、今度はいつくるんだ?」

「大体1週間たったら何しててもかまわず連れてこられるよ。タイチョーの声が聞こえてくるの。

「タイチョーって?」

「あぁあいつだよ。あの…」


お前らぁーー!!良い子は寝る時間だ!!



ブツッ





俺はもといた道に立っていた。

今日は疲れた早く帰ろう。

家の団地に帰って、シャワーも浴びずに部屋の真ん中で寝てしまっていた。


昨日のことが夢なんじゃないかと思ってた。

だけど、俺が

シャワーを浴びようとしたとき、やっぱり透明なスーツを着てた。







主人公 平井陽

濃いおじさん 佐々木和義

ギャル 山崎葵

中学生 永井翔

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