#1 たのしいバスターズ!
みんなで敵を倒す物語がつくりたかった。
ボスを倒す系のものがすきな人はすきかもしれない。
「お前達!準備は整ったか??じゃあ、たのしんでこい!異世界バスターズ!!」
俺は知らなかった、これが地獄の日々の始まりだったことを…。
…少し前にさかのぼる。
俺の名前は平井陽、高1だ。自分で言うのはあれだけど、成績は中の上くらいある。
季節は春、入学して数ヶ月たち、学校にもなれてきた頃合い。
俺は今、ブ○クオフからの帰り道を歩いてる。
今夜は中古漫画一気読みしようの日にしようと思。
「やっぱ、中古漫画まとめ買いは最高だな。」
そんな俺にも悩み事がある。
俺はちょっと家庭の事情で、独り暮らしをしているんだけど、独り暮らしって結構寂しくて、独り言が多くなってしまう。
前に、帰り道で一人でブツブツ話してたら、周りから変な目で見られてて、結構恥ずかしかったんだよね。
「ほんとに困るだよなぁ。今日の晩飯は白米にマヨでもかけるか。」
俺は飯代があまりないのである。
漫画買う余裕があるなら飯代くらいあるだろ、と思うかもしれんが、それは別。
趣味って大事じゃん?
でも腹減ったな…。
俺はあまり食ってないせいか、道路に気がつかず飛び出してしまっていた。
キィィィィィィィィィィィィィィ!!
あわてて降りたトラックの運転手が、周囲を見渡した。
「あれ?おっかしいな。ま、気のせいか。」
アナタノイノチハナクナリマシタ
イキノコリタカッタラ、
セコセコハタラケ
ここ、どこだ?
見渡すと、俺は談話室のような場所にいた。
部屋の大きさはまぁまぁ広い。
しらん人らが十数人いる。
なんだろう、こんなに人あつめて。なんかのテレビのドッキリか?夜も遅いし、みっともない格好だから早く帰りたいんだけど…。
端にも階段があり、上にも下にも行けそうだったけど、俺は空気を読める男なので何か動きがあるまではここにstay。
「どうなってんだ?俺、ひかれたよな?」
また独り言がでちまった。
でも、それが良かった。
「ねぇ君。君も知らない間にここにつれてこられたの?」
一人のメガネをかけたサラリーマンっぽい人が話しかけてくれた。
「あ、はい。つれてこられたってゆうか、トラックにひかれて気がついたらここにいてって感じです。あなたは?」
「私もねー。死んだと思ったら、ここにいてねー。状況がまったくわからないんだよ。あ、私は竹田信弘と言うんだ。よろしくね。」
「俺は平井陽っていいます。」
とりあえず話せそうな人がいてよかった。
ここがどこか知ってるかも知れないし、聞いて見るか。
「あの、ここどこだかわかります?」
「いや、来たこともないし、聞いたこともない場所だね。」
やっぱないか…
「そうっすよねー。やっぱドッキリですかね?こんなに凝ってるし、おっきい番組の収録とかされてるんですかね?」
「確かにドッキリっぽいね。でもねーほんとにこういうの迷惑だよねー。会社帰りでつかれてるのに、やめてほしいな…。」
「俺だって勉強に勤しんでる、学生ですよぉ。ほんと勘弁してほしい!」
ちょっと勉強できる風のみえをはった。まぁ、嘘はついてない。
油断してたその時、
ギシッギシッギシッギシッ
端にあった階段から何かが降りてきた。
なんだあいつ。人形で、貼り付けられたような肌に妙にでかい体格をしてる。
でもなんか、ロボットみたいな人間みたいな微妙な感じ。
なんか言い始めた、
「お前達ぃー!なにをしてやがんだ早く上がってこい!」
上がる?なにかテレビの動きが始まったのか?
そして知らない男が言った。
「お、お前!俺はここに連れてこられる前、お前を見たぞ!お前がここに連れてきたのか!」
まじか!?こいつが犯人?ちょっと文句言ってやろうかな。
というか、この怒ってる人も可哀想だな。俺みたいに1日が終わってダラダラしたかっただろうに…
「俺はなぁ!明日が待ちに待った結婚式で、早く帰らなきゃならないんだよ!」
こんなダラダラした考えの俺と比べてしまって、すいません。
「お前達ぃー!なにをしてやがんだ早く上がってこい!」
また同じこと言ってるよ。
そんなにテレビの台本通り進めたいなら、もう少しそれなりの言い方を考えてほしい。
でも、俺は優しいからついていってあげるとするか。
「お前の言うことなんて聞くかよ。チッ。」
怒鳴っていた男が言った。
まぁそうだよな。こんな急に連れてこられてホイホイついていく俺の方がおかしいかもしれない。
「信弘さん、俺たち、ついていきましょう。」
「そうだね…。」
そんなことを言ってる間にも何人かがついていっていた。
この人たち、もしかして仕掛人か?
というか仕掛人ならもう少しドッキリのターゲットとかに話しかけた方がいいんじゃないかと思う。
どうせ撮るなら、いい感じに撮ってほしい。
階段を上った先、そこには大きなモニターと、各々に準備されたようなタブレットっぽいものが乱雑に置かれていた。
結構ゴタゴタしてるけど、テレビの撮影にしても気合いが入ってて、近未来的な空間にやってる。
さっきの談話室とは、えらい違いの差がある。
例えるなら、、金閣寺。
例えるのが下手か。でもそれくらい違う。
「お前達ぃー!準備をはじめろー!」変な奴が言った。
準備?準備ったって何をすればいいかわからない。
「信弘さん、どうします?準備ったってなにすれば…」
「なんか他の人たちは置いてあるタブレット使いだしてるよ?」
「ほんとだ…じゃあ俺達もそうしましょう。」
「そうだね。」
ひとまず置かれていたタブレットの一つを起動させてみた。
画面に文字がうつる。
指紋形成を確認しました。
平井陽 男 16歳 標準体型 A型
性癖ちょっとM 悩み事ぴとりごと
一言コメント 気にすんなって
ポイント0
「お、おい。なんじゃこりぁ?」
声にでるほど驚いた。書いてあることはふざけてるけど、あたってる。
性癖も…。いやいやいや。
そういえば信弘さんはどうなのだろう?となりでタブレットをいじっているので声をかけてみる。
「信弘さ、」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん、あ、あ君か。なんだい?脅かさないでくれよ。」
別におどかしているつもりはないんだけど…。
そんなことを思っていると、タブレットが動いた。。
スキルを選択してください
回避 敵の攻撃をよけやすくなる
ちょっとM ダメージほどつよくなる
君を守るよ 味方の攻撃を肩代わりできる
なんだこれスキル?ゲームじゃないんだから…と、思いつつもいちばんかっこ良さそうな、「回避」を選んだ。
いちばん下は論外。やだよ、他の人の攻撃なんて受けたくないもん。
選択したスキル以外は後程に変更、付け足しが行えます。
武器ゲット! こん棒※耐久値20
ウォン
手元に光が現れて中からこん棒がでてきた。
なんだこれ?どういう仕組み?
しかしこんなもん持たされて、今から戦えとでも言うんのか?
信弘さんのほうを見ると小さいナイフを持っていた。
「いいですなー、信弘さん。武器っぽいじゃないですか。」
「いやー、でもいきなりこんなもの持たされてもねぇ。」
その時大きいモニターの光がついた。
「お前達の今回のミッションだ!」
「「チャプリン?」」
「チャプリン」
生息地域 森 その周辺 たまに映画
攻撃 殴る蹴る 武器を使う コロス
弱点 頭
何やら俺達に倒せと言わんばかりの掲示がされている。
「チッ、今回はどうだかな。」
誰かが呟いた。
え、なんだ。え、どうゆうこと?
「お前達!準備は整ったか??じゃあ、いってこい。楽しいバスターズの始まりだぜ!!」
プツッ
視界が真っ暗になり、どこかに飛ばされたような感覚があった。
ミッション「チャプリンをコロせ」
ミッションレベル ドゥウェンジャラス。
どこだ?ここは?周りにはボロっちい家が村みたいになってあって、田舎が果てたというのがふさわしいところにいた。
しかもみんなもいない。はぐれたのか?
気になって俺は周囲を歩いてみた。
「なんだ、ここ気味が悪い。」
なぜなら、月が2つあったからだ。普通月が2つなんてことある?これ、もしかして、ドッキリとかじゃなくてマジ?あとなんか…血生臭い…。
もう少し探索してみるかと思い歩いた。
すると、
ゴトッ
何か足に引っ掛かった、それをみると…
「ヒッ!!」
さっきまで怒ってた人の生首が、地面に転がっていた。
「なッ、なんなんだここなんだここなんだここ…」
主人公 平井陽
おじさん 信弘