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51.強い想い ★

 



「......舐めやがって、まともな学もねえ、底辺クソ白魔導師の奴隷畜生のクセに......めっためたに切り殺してやる!!」


 ......目がもう完全に殺すだな。仕方ない、少し手荒だけど無力化するか。


「死にやがれッ!!」



 大剣の切っ先を向け全力で突進してきた。これはスグレンストの持つ技の中でも特に攻撃力の高いもので、上下左右へと回避されたとしてもその瞬時に調整して当てる事ができる。


 武器自体を破壊して終わりだ。――と、そう思った時だった。僕へと突進していたのが急に軌道が変わり、リアナへと突っ込んで行ったのだ。



「――なっ!? しまっ......!!」


「はははは、バカがよォ!! 俺の狙いはこいつなんだよォ!!!」



 だが、間に合う!と、手を伸ばそうとした瞬間。


 ドゴォオーッッ!!


 巨大な岩の壁が僕を囲う。


 岩壁の向こう側から『ナイス、ゴウサイ!』とスグレンストの声が聞こえた。


「......すみませんね。 スグレンスト様はこうなられては終わるまで止まりませんので。 元、同じパーティーのあなたならおわかりでしょう?」


 声の方を見れば、初老の執事が立っていた。


「ダイダニズの執事、か」


「その通り。 わかりますよね? ダイダニズ家は、奴隷であるあなたが逆らえる相手ではないと言うこと」


 ......。


「まあまあ、ゆっくりしていてください。 スグレンスト様が彼女と遊び終わったら、次はあなたの番なのですから」


 状況に反し、自分でも驚く程冷静だった。


 そして、どこから出たのか分からない、冷たい声が吐き出される。




「今すぐこれを解け......」


 ――ズズズ


「......ッッ!!!?」



 今までに感じたことのない殺気が執事を襲った。




 ◆◇◆◇◆◇





「さーて、さてさて......これ、ウチの執事の魔法なんだよ。 レイは出てこれねえぜ? ま、ゆっくりと二人で楽しもうや」


 リアナは今の瞬間、スグレンストの声は聞こえていなかった。差し迫った「死の恐怖」それに思考能力が奪われる。


 ――い、今、この人が剣を止めなければ......私は死んでいた。


 気を失いそうなプレッシャーの中、かろうじて意識を繋ぎ止め、思考する。


 ......それに......レイ様と、分断されてしまった......ど、どうすれば。



 ......私、殺され、るの?



 震える脚と体、逃げたくても逃げられない。スグレンストの素早さは今目の当たりにしたばかりだ、逃げるのは不可能。



「あ、ああああーあ!!! なにそんなに震えてるのぉ? 可愛いいいいいねええええ......あ、やべ、落ち着け落ち着け。 すぐに壊しちゃ面白くねえだろ、へへへ」


「わ、わた、わたしは......」


「泣きそうだねえ......あ、そうだ、これ聞いとかねえとな。 お前、レイの何なの? 見た目からしてあいつのガキって訳でもねえし、女? 幼女趣味? おまえ、すげえ幼く見えるしなぁ」


「レイ様は......私の、大切なご主人様です......」


 ――これだけは胸を張り言わなければ。リアナはそう強く思った。


「......は? あのゴミの奴隷っつーことか?」


 ご、ゴミ......レイ様が?


「んだよ、その顔は? だからあいつは捨てられたんだよ、俺らのパーティーに! 使えねえ奴だから! つまり、ゴミ! わかるかァ?」


 捨てられた、レイ様が?


「つーか、お前、もしかして知らなかったのか? あの使えないゴミ魔導師がダンジョンに置き去りにされた話! あんときは笑ったなぁ~。 何でもしますから、置いていかないで~って、ぴーぴー泣いてよォ......ありゃあ」



 ――何かが......胸の奥から、湧いてくる。



「もう、いいです......」



 ――初めて感じる、感情。



「あ?」



 私、多分、この人に殺される。



 でも......だめだ。



『――リアナ、大丈夫?』



 ――思い出される、レイの言葉。



 レイ様は



『リアナ、助かった。 ありがとう』



 ――思い出される、レイの笑顔。



 ......ゴミなんかじゃない。



 私なんかの事を気遣って......優しくしてくれて。



 素敵な人なんだ。




 ......私、この人のことを





 ――絶対に、許せない。




「レイ様を、ゴミと言った事......撤回してください! あの人はゴミなんかじゃない、優しくて......素敵な方です!」



 ――目を閉じ、ゆっくりと開き、スグレンストを睨み付ける。



「私のご主人様を、悪く言わないで......!」



 ――銅の剣を抜き、構える。



「......はん、面白れえ! なら、お前が証明してみろ。 へへ、遊んでやるよ」



 ――全身へとオーラを巡らせる。




 ......今度は、私が......レイ様を......!




 ――この時、リアナの想いは恐怖を越えた。その秘められた戦闘の才を鮮やかに咲かせ始める。





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