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50.時間の無駄 ★

 


 連れてこられた場所は王都の外れにあるスラム街。タラゼド隊長達の守護している東エリアから隣へと行ったところにある場所で、ここは確か......。


「お、思い出したか、レイ? この俺らが訓練に使っていた空き地をよォ。 訓練の時は邪魔臭くて仕方なかったこの廃材や鉄屑、瓦礫やゴミは今この時だけは都合が良いぜ」


 都合が良い、か。やっぱり、僕を殺してここに遺棄する気だ。おそらく身元の判別もつかないくらい顔を潰し、四肢をバラバラにして死体にするつもりなのだろう。


 ここは廃棄場としての側面もある。定期的にここに置いてある全てのモノは燃やされ、近隣の海へと投棄される。


 そこに紛れ込ませるつもりだ。


「ひとつだけ、言っておくんだけど」


「あん? 命乞いは聞かねえ」


 ......もう隠す気もないか。まあ、いいさ。


「僕と彼女に関わるのはこれっきりにして欲しい」


 スグレンストは「ぶふっ」と吹き出す。


「ふ、ふふ、くくく、あっはっはー!!! おまえ、やっぱりおもしれえよ!!!! ああ、いいぜ、つーかお前ここで......ぷくくく、し、し、死ぬのに! 関わりようねえじゃねえかよ!!」


「......うん、まあ......けれど、もし次僕らに接近したら」


 僕は真っ直ぐ彼の猛獣のような目を見据える。



「僕は君を殺すからね」


 ――レイは唇に触れた。



 一瞬、何を言われたのか理解出来ていないような表情を浮かべた。そして、ゆっくりと彼の頬は赤く染まり、やがて顔が全て灼熱の緋色へと変わったとき、冷水に浸かったような冷たい声色でこう言った。



「殺す? 誰を、誰が? ......お前、楽に死ねると思うなよ」



 その瞬間、地面を蹴りつけスグレンストは僕へと迫ってくる。


 その大きな体はゆうに二メートルをこえる、が、しかし大柄な戦士に付き物である弱点、重い体重による動きの鈍さは彼にはない。


 むしろその逆。スグレンストは、その異常発達した筋力を使い、俊敏な動きで敵を翻弄する事ができる。


 右へと体を振り、フェイントを入れてから左の下、死角へと潜り込む。視界の外へと消え、隙だらけの僕の顔へ握りしめた拳を振り抜いた。


「――オラァ!!!」


 しかし、僕は全てが見えている。彼のパーティーで白魔導師をしていた僕は、十数年見続けた彼の動きの癖や、その偏り傾向を記憶している......回避は容易なものだった。


「あ!? なんで避けられ......ふざけんな、オラァ!!!」



 ブン!


 ヒュオッ......ブン!


「なんで、てめえ......あああ!? 避けられんだよ!?」



 殴りかかってくる拳をすんでで避け、蹴りあげる丸太のような太い脚をかわし、ただただ彼の攻撃を僕がかわす。そんな応酬が幾度か繰り返された後、彼は息を切らし動きを止めた。


 ぜえぜえ、と苦しそうに肩で呼吸をするスグレンスト。僕は彼に言う。


「もういいかな? 君が言った通り、時間が勿体ないよ......それにわかっただろ? 君に僕を殺すことは出来ない」


「......ッ!! テッッッメエッッッ!!!」


 あ......余計な事言った。何してるんだ、僕は!怒らせてどうする!

 そう思ったのも時すでに遅く、スグレンストは完全にぶちギレていた。


 背負っていた大きな大剣、グレートソードと呼ばれる物を鞘から抜き、こちらへと差し向けてくる。



「殺してやるよ、望み通り......直ぐになァ?」



 ズズズズ......!


 スグレンストの纏っているオーラが、一際大きくなる。


 ――ここからが彼の、Sランク冒険者パーティー、スグレンストの本気。






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