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28.食卓

 



「こっちだよ!」


「きてきてー!」


「わわっ......っと!」


 リアナが子供達の勢いにまけ、躓きそうになっている。


「ふ、二人とも、落ち着いて!」


「あはは、はーい」


「あーい! えへへ」


 ついた宿屋はレンガ造りの綺麗な建物だった。看板には大きく店の名前が書かれており、巻き付く蔦が年季を感じさせる。


 店内へと二人に手を引かれながら入ると、カウンターには誰もいなかった。


「おかーさーん!」


「おきゃくさまだよー!」


 二人が大きな声で呼び掛けると、店の奥の方から微かに声が聞こえた。


 やがて、姿をあらわした女性は慌てて来たのか、息をきらしていたのを整えながら言った。


「お、お客様......! いらっしゃい、ませ......ぜえ」


「あはは、おかあさん、おもしろい」


「ぜえぜえしてる、あはは」


「すみません、唐突に訪れてしまって」


「いえ、全然! 最近はお客様が少なくて、ホントにありがとうございます、助かりますよ! ......と、いうより、よくこの村までたどり着けましたね、凶悪な魔族が村の外をうろついているらしいのですが」


 ワーウルフの事を言っているのだろう。


「ええ、僕らは運良く出くわさなかったですね」


 ......運良く、だがしかし匂いがなかったのは不思議だ。村の周囲に潜んでいるのであれば、僕の鼻ならすぐわかるはずなんだけど。


 近場にはいなかったのか。


「凄いですね、今まで二回、村の男が奴らの隙をついて助けを求めに村を出た事があったんですけど、皆すぐに殺されてしまったんですよ......ワーウルフという魔族は嗅覚が鋭いでしょう。 それを掻い潜るなんて......旅人様は強運なのですね」


 強運かどうかはともかく、確かに変な話だな。奴らの鼻であればすぐに襲撃しようと僕らの前へ現れてもおかしくはなかった。


 やはりたまたま近場にはいなかったのか。


 もしくは、アンデッドテラーを仕掛けてきた奴と関係していて、そいつがコントロールしているのか、だ。


「あの、お伺いしても良いですか。 この村でおこった魔族による被害について」




 ◆◇◆◇◆◇




 宿屋の店主である、子供の母親から聞いたはなし。


 三人のワーウルフは約一ヶ月前に現れはじめ、最初の被害者となったのは村の若い女。


 彼女は村の外へ食料を狩りに行っていた所、消息を絶った。


 居なくなったその二日後、村の神門の前に彼女の頭部だけが置かれていた。


 頭が割られ空っぽで、舌を抜かれ、目玉はくりぬかれていて、食糧にされたのだとすぐにわかった。


 それから討伐隊が村の男で結成され、交戦するも全滅。


 その数日後には、聖騎士が三人も来て討伐へ赴いてくれたが、それもあっさり全滅。


 更に応援を呼ぶために村の男が村を離れたが、全滅。


「凄いですね......聖騎士を三人も......」


「うん」


 宿の一室で聞いた話を整理する。ちなみに別々に部屋をとろうとしたら、拒否られたので相部屋になった。


 困ります!と言われたが、僕はわりとこっちのが困ります!なんですけど......まあ、良いや。ベッドは渡して床で寝よう。


「れ、レイ様はワーウルフと戦った事はあるのですか......?」


「ん、ワーウルフは冒険者時代に何度かあるよ。 ダンジョンで出くわす事の多かった魔族だったからね。 けれど、これ程の脅威となる個体は初めてだ」


「......そ、そうですよね。 一般的にもワーウルフが出たとすれば聖騎士が赴き、すぐに討伐される事が多いですよね」


「うん、このワーウルフは人の事を熟知している」


 まるで、人の弱味を突いてくるかのようなやり方。厄介だな。......それにもうひとつ、村の抱えるワーウルフと別の問題も。



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