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1.ユグドラシルの迷宮にて


こちらの作品、KADOKAWA電撃の新文芸様から11/17に書籍が発売されます!

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 ――SSSランクダンジョン、ユグドラシルの迷宮。



 B125。



 世界に七つある最高難度のダンジョンの内のひとつ。




 僕達、冒険者パーティーは一月前に、Aランクダンジョンをクリアし、S~SSSランクダンジョンへの挑戦資格を手にいれ、そしてSSSランクの世界樹の迷宮へと訪れていた。


 ダンジョンは難度の高い順に、SSS、SS、S、A、B、C、D、E、Fとなっていて、Aランクダンジョンが思いの外、攻略難度が低かったのもあり、きっと最高難度のダンジョンもクリアできるだろうとの考えでB125までもぐってきたのだ。


 しかし、僕達は知らなかった。SSSランクの恐ろしいのはある一定の階層からモンスターが急激に強くなるということを。


 ......とはいえ、まあ、それはそうだろう。SSSランクダンジョンへ入れるパーティーなど、指折り数えるくらいしかいないし、ここまで潜り帰れたものがいるとも思えず......それ故に情報も出回らない。


 パーティーリーダー、ロキが言う。


「はぁ、はぁ......まさか、125層でこれ程の魔物が徘徊してるなんてな」


 大柄の戦士であるスグレンストが言った。


「くそっ、どうかんがえても、ありゃSランクはあるぜ」


 次に双剣士のヒメノもぼやく。


「さ、最悪......あたしまだ死にたくないんですけど」


 そして、黒魔導師フェイルも小さく呟いた。


「......この階層から......強力な魔物が、急に出てきたわ。 なぜ......」


「......」


 メンバーの四人が会話をするなか、僕は一言も言葉を発さない。極度の緊張によるストレスで、いつ僕が攻撃されるかわからないからである。魔物ではない、仲間の彼らにだ。


 あまり刺激をしないよう、こういう場合、僕は出来るだけ存在感を消すようにしている。



 それはともかく僕らのパーティーも、序盤は調子良く進んできたのだが、道中目にした先人たちの骸骨のように、気がつけば後戻りのできない階層まできてしまい、帰るに帰れないといった事態に陥っていた。


 ある噂によればこのダンジョンは、国の騎士団で構成された大規模な攻略部隊を送り込み攻略を試みたが、その部隊全てを呑み込み地上へ誰一人も帰さなかったという。


 それ程のとてつもなく難易度の高いダンジョンだという事を今、身をもって現実として理解したのだ。



 僕たちの力ではもう戻れない。



 この階層の魔物は軽くS~レートある。仮に相手が一体であっても、僕ら全員でかかろうが返り討ちにあい簡単に殺される。

 彼らの纏う魔力を見れば一目瞭然だった。


「うん、これは......どう考えても普通に帰るのは難しいな。 あれを使うしかない、か」


「......Aランクダンジョンの最下層で手にいれた、あれか?」


「そっか、それなら脱出できるわね!」


「......成る程......確かに」




「......」




 それは数ヶ月前にクリアしたAランクダンジョンの最下層にあった秘宝、魔石テレポストーンの事であった。


 テレポストーンは読んで字のごとく、使用者を任意の場所まで転移させる力を秘めている。しかし、一度使えばその込められている魔法は消え、二度と使用できない。


 売れば金貨数千枚は下らないという、非常に希少価値の高い魔石だ......しかし、命と金を天秤にかければ、惜しんでいる場合ではない。どれだけの価値がある魔石だろうと命あってのモノなのだから。


 ......一人ひとつ使うとして、うん、ちゃんとパーティーの人数分、五つある。仕方ないけど、もうこの手しかない。


 そう考えていた時、リーダーのロキがゆっくりと口を開いた。


「......そろそろ、頃合いかな」



 声色の変化に、嫌な予感が脳裏をかすめた。



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