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13.←逆さま

 



「あ、あの!」



 側にへたり込む少女が口を開いた。見れば黄金色の美しく長い髪、青の瞳を潤ませこちらを見ている。歳は十二くらいか。


 手にかかる錠と鎖から察するに、すぐに奴隷なのだとわかった。


「だ、ダメです! すぐに逃げてください、殺されてしまいます! 早くッ......!!」


 彼女は掠れるような声で僕へと叫ぶ。


「殺される? 君は逃げないの?」


「彼の目的は私なんです、だから早く......!」


「......成る程」


 状況を見るに、おそらくは殺されるかどうかの瀬戸際。自分だって怖いだろうに......。

 彼女を思い出すな。自分の事より他人を思い動く、彼女の事を。



 そうだ、僕は......僕も、彼女のようになりたい。




 ◇◆◇◆◇◆





 ん~、何だか抜けた感じの男だねぇ。なぜあれほど血の臭いが染みついて小汚ないのかはわからないけど、現場の人間は皆殺しと決められているしね。



 ......あ、そうだ。いいこと思い付いたぁ。



 助けようとした人間が目の前でぐちゃぐちゃになって殺されたらどんな反応するかなぁ。



 より深い絶望に顔を染める?


 金切り声で悲鳴を奏でる?



 ふひっ......イイね!とてもイイ!!


 こいつは逃がすふりをしてまた後ろから斧で斬りつけようか。今度は一撃で殺さないように、両脚を斬りおとして身動きのとれないようにしよう。


 それからこの女に見せつけるように、のこりの腕を落として遊ぼうか。


「うん、いいよ。 君は逃がしてあげる。 これ以上殺しても喰いきれないしねぇ......君は行っていいよ。 その女を見捨てるのであればね」


「......わかった」



 え、ん?



 こいつ、女を見捨てるのか?......てっきり女を助けるか逃げるかで悩み苦しむところが見られると思ったんだけどなぁ。

 まあ、いい、かわりにこの女の苦痛に歪む様を楽しませてもらうからさ。


 男はくるりと後ろを向き、道なりに歩いていく。


 ん、あれ、こいつ人間だよな?裸足でさ迷っていたのか?ここ山の中だぞ?


 ......いや、まあ、いいか。


 斧へと手をかけ、狙いをつける。その時それに気がついた奴隷の女が叫ぶ。



「――ダメですッ!! 後ろーッ!!」



 ――遅いッ!!!



 投げつけた戦斧は綺麗に奴の両足を刈り取った。血飛沫しぶきが舞い、転がるようにごろごろと草むらに転げ消えた。


 奴隷女の叫びが悲鳴へと変わり、バイガンは満足げに口の端をにたりとあげた。


「ん~! さてさて、まだ生きてるハズだからねぇ。 拷問して遊ぶのにちょうどいい」



「......あ、ああ......なんて事......」



 その光景を目の当たりにし、奴隷の女は絶句していた。



 い~い、表情だああああ!!!!



 その絶望で固まった表情は、これからどんな風に変化するんだ?いつか殺される自分を、こいつと重ねて泣きわめくのか、精神が狂い笑うのか。失禁してぐちゃぐちゃに暴れた女もいたが、お前はどうなるのかなぁ~?


 歩いていくと血に染まった草むらで、胴体を発見した。拾い上げようとした時




 ――スパーンッッッ!!!




 世界が反転した。



 上下逆さま。そしてすぐに後頭部にゴンッという衝撃が襲った。当たったのはどうやら地面らしい。


 体に力をいれても動けない。なぜ?魔力も練られない......なんだ、どうなっている?


 視界のはしにうつる見覚えのあるもの、俺はそれに恐怖する。




 それは「首の無い自分の体」だった。首がないが、出血もない。



「あ......え、が......お、おれ」




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