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魔王の娘ですが勇者パーティが百合天国だったので裏切ることにしました。  作者: 三色ライト


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91話 体育祭説明

 座学も終わり、お昼ご飯タイムになる。今日のお弁当は……アスセナ特製のサンドイッチ! 嬉しい♡


「それにしても体育祭かぁ。何するんだろ」


 不安半分、楽しみ半分で口に出したのはユーシャ。当然それはみんな一緒のようで似たような表情をしている。強いて言うならヒラが少し不安が強いかも。


「普通の学校の体育祭……なわけねぇよな。勇者学校だし」


「そ、そうですよね……楽しいイベントではないですよね」


 シルディの警戒っぷりたらありゃしないし、ヒラの落ち込みったらありゃしない。


「そんなに肩肘張らないの。きっとアルチャルなら落ち着いて分析しているはずだから、実習の時に聞きましょう」


 そう、アルチャルなら何か推測は立てているはず。頭は切れるし、基本的に冷静な彼女なら何か考えはあるでしょう。


「ほらー! もう実習が始まりますよー!」


 先生が教室で大声で私たちを急かす。お昼ご飯の時間短いのよねぇ。


「さ、行きましょうか。今日は確か第1運動場だっけ」


 第1運動場とは正門から入ったところのグラウンドのはず。めっちゃ広いところ。体育祭はそこで行われるってことよね。


 みんなでご飯を食べ終わって廊下に出るとアルチャルを見かけた。


「アルチャルー!」


「リリー様!」


 ……そういえば様付けをやめさせないとね。またアスセナが拗ねちゃってぷんぷんモードになったら大変だわ。


「体育祭の件だけど、何か考えはあるかしら?」


 漠然とした質問になったけどアルチャルに投げかけてみる。これだけで答えられるのはこのパーティでアルチャルくらいでしょ。


「そうですね……きっとただの運動をする大会でないのは間違いないと思います。もしかしたら、魔法を使った運動大会になるんじゃないでしょうか」


 なるほど……魔法を使った運動大会ね。確かにありえるかも。例えば風の魔法で鉄の球を飛ばしてその距離を競うだとか、やり方はいくらでもありそう。


「もしそうだとしたら大変だな。得意不得意は人それぞれだしよ」


「でもパーティでそれを補えばいいんじゃないかな? たぶん個人戦じゃないよね?」


「こ、個人戦だと困ります……」


 廊下で歩いている間に色んな言葉が紡ぎ出される。シルディもユーシャもヒラも彼女たちらしい言葉だ。


「予想はあくまで予想だけど……アルチャルのはいい線いってるかもしれないわね。魔法を使うというのは可能性が高いわ」


 結局はそれを結論にするしかない。だって短い廊下を歩いている間の話だし。もう大人しく先生たちから聞くのが1番ね。……でも本格発表の前に盛り上がりたい気持ちもわかるでしょう?


 運動場に出て、生徒がたくさん集まっているところに私たちも加わる。多いわね。集まっているのは1年生だけだと思うけど……。


「それではこれより実習についての説明をします。1年生の体育祭は魔法を使用した運動大会になります」


 あ、やっぱりそうなんだ。アルチャルの読みは当たっていたわけね。


「これは個人戦ではなくパーティで行われます。上位パーティにはパーティポイントが入るのでしっかりと頑張ること!」


 パーティポイント……朝に先生が言ってたけど何なのかしら。気になるわね。


「今日は競技の1つである鉄球ころがしを練習します。みなさん、そこの線まで下がってください」


 いつのまにか引かれていた白線まで下がる。全員がそこまで下がったことを確認して、先生が魔法を発動した。


「『サモン!』」


 サモン……召喚魔法ね。何を召喚するかと思えば黒い鉄球がボンボンボンと運動場に現れた。白線まで下がっていなかったら潰されていたのか……こわ。


「魔法でこの鉄球を動かすのです! シンプルでしょう? では……はじめ!」


 なんか唐突に始まったんだけど!? とりあえずやるしかない! 行くわよ、みんな!

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