31話 集合計画!
ピピーーー! とホイッスルが鳴った。何とか……何とか生き残れたわ。
「お疲れ様でした。最後まで森にいれたパーティの皆さんは誇りを持っていいですよ。途中で脱落したパーティもすぐにクラッカーを鳴らすことでけが人0で今日の実習を終えることができました。素晴らしい判断力です」
先生の総括は満点評価。嬉しいわね。
「さて、明日も同じ森に入ってもらいます。そして来週5日間はついに、ランキング戦になります!」
ランキング戦……?
「せんせー! ランキング戦って何ですか?」
「いい質問です、ユーシャさん。ランキング戦とは、今年の1年生の中で最強のパーティを決めるんですよ。1位になったパーティには何と特別に勇者パーティさんたちに1時間レッスンをしてもらえます♪」
特別報酬に「おお〜」の声が広がる。実際のパーティ、それもアシスタントパーティではなく、戦うのが専門の勇者パーティ。つまり、最高戦力の一端に教えを受けれるプレミアムチケットってことね。
「そんないい物がかかっているのに仮組みパーティでやるんですか?」
他のパーティの生徒から質問が出る。まぁ当然の意見といえば当然ね。仮組みして上手くいってないパーティも少なくないだろうし。
「そこは仮組みだったとしても上手く立ち回るみなさんの腕次第です。正式なパーティになった2学期にもランキング戦は行われますので安心してくださいね」
まぁそれなら……と生徒は引き下がる。まだまだ疑問はあるけど今突っ込むのはやめておきましょうか。
チラッとみんなの表情を見てみる。ユーシャは……やる気満々って顔ね。シルディは……自信たっぷり。ヒラは……不安そうね。三者三様の表情をしているけど、私たちはこのクラスの中では上手くやれている方だと思う。立ち回り方をしっかりと工夫すれば負けることはないはず。
ここで今日は解散となることに。昨日ちゃんと話し込んだからと、今日は集まることはせずにまっすぐ家に帰った。
そして次の日……
「よーっし! 森をちゃちゃっと攻略しちゃおう!」
元気にユーシャが叫ぶ。乗りたいところだけど……
「油断しちゃダメよ、ユーシャ」
「ウゥ……はーい」
たしなめるのがリーダーの仕事よね。昨日もかなりギリギリでのクリアだったし、不測の事態には対応できるようにしないと!
森へ入り、歩き回っていく。
1時間後……
「クリアー!」
「ふぅ……なんとかなったわね……」
なんとかクリアできた。魔物が2体同時に出てきたときはクラッカーに手を伸ばしたけど、シルディの盾とヒラの支援。そしてユーシャの奥の手、セイクリッド魔法でなんとか切り抜けた。本当に危なかったけどね……。
「2日間お疲れ様でした。来週から始まるランキング戦に向けて、この週末は英気を養ってくださいね。あとここのプリントを受け取ってください。ランキング戦について書かれていますのでよく読んでおいてくださいね」
ここで解散となる。帰ろっかなというところでユーシャが私に近づいてきた。
「ねぇリリー、明日リリーの家に行ってもいいかな?」
「えっ?」
「ダメ?」
笑顔だけど……目が笑ってなくない? ちょっと怖い……けどユーシャが家に来てくれるチャンスを逃すはずないわよね。
「もちろんいいわよ。ただ……ボロいからね」
「何だよ? ユーシャが行くならアタシも混ぜろよ」
「わ、私も行きたいです!」
シルディとヒラまで! これは賑やかになりそうね。
「そうね、ランキング戦についても話したいし、明日は私の家で会議ってことにしましょうか。家の位置は知らないだろうから学校集合で。あ、プリントを忘れないこと!」
「うん!」「おう!」「はい!」
これは楽しみね。アスセナに料理をたくさん作ってもらうよう言っておかないと。それからちょっとお片付けもしないとね。あのままボロ屋を見せるわけにはいかないわ……。




