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魔王の娘ですが勇者パーティが百合天国だったので裏切ることにしました。  作者: 三色ライト


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183/186

183話 意外な真実

「どういうことなの……どうしてお母さんがここに?」


 激しく狼狽えるユーシャ。それも当然、なぜなら死んだと思っていたユーシャのお母さんが目の前に現れたのだから。


「何年前だろうね、ここで私が死んじゃって、魂だけ残ったの。その時契約していたラファエルって天使が【知恵と器】の天使だったから、いつかまたラファエルちゃんをここへ呼んで、器となってもらおうと考えたわけ」


「死んじゃったって……やっぱりお母さんでも魔王には勝てなかったの?」


「ううん。勝ったよ」


「「……へ?」」


 ユーシャも私も素っ頓狂な声をあげる。

 魔王に……勝っていたですって!? それならなんで亡くなったのよ……。


「天使と個人契約したのが天界にバレちゃってね。そこで裁きを受けて死んじゃったの。そしたら改心すると約束した魔王が『我が倒したんだー!』って調子に乗っちゃって……だから成仏せずにここに残ったの。ラファエルちゃんには私の意思を継がせてね」


 つまり……今のユーシャのお母さんは亡くなっているけど、【知恵と器】の天使であるラファエルさんの中に入ることで一時的に蘇っている……ということ?


 そしてユーシャのお母さんの死後、おそらく天界から追放されたラファエルさんと新たに契約したのが、アルティス学園長ってことよね? なんだかよくわからなくなってきたわ。


「な、何はともあれ安心ですね。魔王を倒せるユーシャさんのお母さんがいるのなら」


「そうだな。もう怖くねぇぜ!」


「今回は私たちもいますしね」


 ヒラとシルディ、アルチャルは魔王に勝ったという事実で盛り上がる。たしかに私もそう思いたい。でも……何かそう上手くはいかない気がする。


「う〜ん残念。私の力、本来の3分の1くらいしかでなさそうだから勝てないかな〜」


 その言葉で再び空気が重くなった。

 ただ私としてはとんでもないことだと思った。だって3分の1の力で魔王の全力を弾き返すのよ? 意味わかんない……。


「問題はない。私が屠る」


「あぁ、そうでないとここにきた意味がないからね」


「まったく、好戦的な方が多いですね〜」


 個人組のやる気は十分。

 そして私たちもまた、やる気に満ちている。ユーシャのお母さんの本来の力を見てみたい気もあるけれど、魔王を倒せる人を仲間につけてねじ伏せても達成感がない。

 むしろこれくらいがちょうどいいってものよ!


「さぁ〜て、そろそろ魔王が来るかな」


「さ、最後にいいですか?」


 叫んだのは珍しくアルチャル。


「アルティスはラファエルさんと契約したのでしょう? それならば……どうなるの?」


「あら、心配してくれるんですか? 優しい妹ですね」


「そ、そんなのではない!」


 顔を赤くしてムキになるアルチャル。本人は否定しているけど、きっとどこかで心配になっていたのよね。


「安心してください。個人契約は違法ですがラファエルは追放された天使。死刑にまではなりませんよ」


「まぁでも……懲役10年は覚悟しておいた方がいいかな」


「そんな……」


 パキ……バキバキバキ! とガラスが砕けていく音がした。

 音の鳴る方を見つめると、白い箱を壊して魔王が出てくる。


「さぁ、今度こそ我の手で殺してやるぞ、勇者よ」


「ふふっ、私の娘たちに勝てるかしら?」


 最終決戦が今、始まろうとしていた。

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