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なぜだか隣の家の転校生の好感度が高すぎる。  作者: 鞘月 帆蝶
第2章 そして彼女は動き始める。
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第15話 そして幼馴染のガードは固くなった。

     ◇◇◇◇◇



『おい、奏太。すずの奴、まじで選挙に立候補するつもりなのか?』

『そのつもりらしいぞ』

『まじか……』


 夕飯後のいつもの時間に、俺はベッドにうつ伏せに寝ころびながら亮とメッセージのやり取りをしていた。


「どう? 気持ち良い?」

「んんー、そこそこ」


 かおりが荷物持ちでくたくたになった俺の体をマッサージしてくれるというので、背中には彼女が乗っている。


 うん。やっぱり可愛いパジャマ姿も良く似合う。


『まじか……って、お前が話を吹っ掛けたんだろ?』

『それはそうだけど、まさか本当に立候補するとは思わなかった』

『だいたい、なんで亮は中野さんをサッカー部に入れたくないんだよ。別に本人の好きにさせてあげればいいだろ?』


 ポンポンとテンポの良かった返信がピタリと止んだ。


「そうくん、そんなにそわそわして女の子とやり取りしてるんじゃないでしょうね!」

「亮だよ! つか、さっきからちらちら覗いてたでしょ」

「あれ? バレてた?」

「バレバレだよ」


 仕方がないのでスマホを置き、顎を引いて枕に顔を埋める。


「お客さん、肩凝ってますねぇ」


 かおりは今日の買い物がよっぽど楽しかったみたいで、いつにもましてご機嫌だ。


 体を左右にリズミカルに振りながら、俺の肩を揉みもみと健気にほぐしてくれている。そのリズムでかおりのお尻が右、左と背中に押し付けられてきて、柔らかくて気持ち良い。


 無自覚でこういうことをしてくれるもんだから、まったく心臓に悪い。なんだか前にもこんなようなことがあった気がする。


 でも、女の子にマッサージされるのってめちゃくちゃ憧れシチュエーションだよなぁ。


 そんなことをぼーっと考えながら少しずつ眠りに誘われて、夢の世界に入りかけたそんな時。


 枕もとのスマホから通知音が鳴り響いた。


『……やっぱ全部すずから聞いたのか。まあなんだ、いろいろあるんだよ』

『こんだけ焦らしといてそれかい!』


 思わず、即座にツッコミを入れてしまった。


『……お前にはそのうち話すよ』


 画面に映るテキストがやけに真剣なものに見えて、俺は既読だけつけてスマホを置く。


「かおり、ありがと。疲れたでしょ? 俺もマッサージするよ」

「ほんと? じゃあ、お願いしちゃおうかなぁ」


 ふぅ。なんだか眠気も覚めてしまった。


 俺はかおりと位置を入れ替わり、うつ伏せになったかおりの腰に座る。


「ぐへへ。どこを揉みほぐしてやろうか」

「…………」

「ぐへへ。どこを揉――」

「――いや聞こえてるよ! 聞こえなかったから黙り込んだわけじゃないよ! まったく、どうせそうくんのことだから、マッサージに乗じてまたお尻を触ろうとしてるんでしょ! 前みたいに!」


 言われてみれば前にもそんなことがあったような……。すっかり忘れていた。でもあれはかおりがおちょくってきたからだし、別に俺から進んでってわけじゃない。そうだ、俺は悪くない!


 それでも一度思い出してしまうと、それはそれで少しだけあのときの感触が脳裏を過ってしまう。


「してないし冗談だわ! っていうかなんで付き合ってからの方がガード固くなってるんだよ!」

「そりゃあ、そうくんがむっつりだってことはあのとき分かっちゃったからね!」


 それなら普段の俺をドギマギさせる行動も控えたらどうなんだと少しだけ考えて、でもやっぱりそれはあった方が良いかと思い直して、俺はかおりと二人して笑った。


いつもお読み頂きありがとうございます!

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