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なぜだか隣の家の転校生の好感度が高すぎる。  作者: 鞘月 帆蝶
第2章 そして彼女は動き始める。
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第12話 そして幼馴染の彼女も名乗りを上げる。

     ◇◇◇◇◇



 かおり以外の女子ふたりからメッセージが送られてくるなんていう、「あれ? もしかして俺けっこうモテちゃう?」と勘違いしてしまいそうになった夜が明けて、今日は九月最初の土曜日だ。


 そんないつもならだらだらと家で過ごしてしまう休日に、俺は中野さんに会うため、駅近くのファミレスに来ていた。

 かおりと一緒に。


 かおり曰く、「いや、すずちゃんでも女の子と二人で会うのは完全にNGでしょ!」ってことらしい。


「それで中野さん、聞きたいことっていうのは?」


 とりあえずそれぞれのドリンクバーだけ汲んで、席に戻るなり俺は話を切り出した。


「えっ、あ……うん。生徒会の選挙の立候補って、まだ受け付けてるのかな、って。木本先生、ホームルームでも選挙のこと全然言ってなかったし、よく分からなくて……」

「あぁ、それなら――」

「――あれ? すずちゃんも選挙に立候補するの?」


 俺が質問に答えようとするのを遮って、かおりが隣で首を傾げる。


「え? 『も』って、かおりも?」

「うん。実は、そうなんだよねー」


 ……なんでこうも俺の周りの人たちはみんな揃って立候補し始めるのか。


 俺は話が盛り上がりかけている二人を横目にコホン、とひとつ咳払いをして、改めて質問に答えた。


「中野さん、一応選挙の立候補は来週の月曜までだから、今からでも間に合うよ。ただそれまでに応援責任者を一人立てないとだけど」

「そっか。なら良かった。応援責任者のことも知ってたんだけどさ、ちょっと困ったなぁ。かおりに頼もうと思ってたのに」


 ん? おかしいな、かおりが「私も一緒に行く!」って駄々こねてついてくることになったの、今朝のことなんだけど。


 まるで最初からかおりが来ることを分かっていたみたいな口調だ。


「あれ? もしかして中野さん、かおりも来ること知ってたの?」

「え? まあ……ね。水瀬くんを呼べばついてくるだろうと思ってたからわざわざ声はかけなかったけど」

「へぇ……」


 そんなに二人でセットみたいに思われていたのか……。


 ちょっとだけ嬉しくないこともない。


「でもかおりが選挙に出るってことは、水瀬くんにも頼めないよね?」

「あぁ――」

「――そうくんは別の女の子の応援責任者だからねー」

「…………」


 まだ昨日のことを根に持っているらしいかおりが、口をツンと尖らせる。


 いや可愛いけども! どうしろって言うんだよ。


「……中野さん、でもなんでまた急に? 生徒会長ってけっこうみんなの前で話したりするけど、大丈夫なの?」


 最近は亮やかおりを通じてクラスにも馴染んできているから忘れがちだが、中野さんは人見知りらしい。


 俺は全然そうは思わないし、むしろ俺の方が人見知りなんじゃないかと思っているくらいだけれど、亮が言うにはかなりの人見知りなんだと。


「まあ人前で演説したりっていうのはちょっときついけど、でも亮にけしかけられちゃったからさ」


 中野さんは苦笑いをしてコーヒーを一口飲むと、選挙に出ることを決めるに至った経緯を話し始めた。




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