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なぜだか隣の家の転校生の好感度が高すぎる。  作者: 鞘月 帆蝶
第1章 なぜだか隣の家の転校生の好感度が高すぎる。
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第35話 なぜだか夏休み早々海へ行く。(9)

     ◇◇◇◇◇


「ねぇそうくん、昨日の話だけど、プールとか花火大会とかどうかな? 昔はよく一緒に行ったし」

「いいねー。花火大会は八月に入ってからだっけ?」

「うん。だから行くんだったら先にプールかな」


 昨日の一昨日以上に豪華だった夕食が名残惜しくもあったが、お世話になった旅館に別れを告げての帰り道。


 高速バスの中で隣のかおりと話す。


「そっか。いつにする?」

「うーん……明日はゆっくり休むことにして、明後日とかどう?」

「了解。明後日ね」


 俺はスマホのカレンダーにスケジュールを打ち込んだ。


「おいおい、もう次の予定決めてるのか?」

「お前、人のスマホを覗くなよ」


 今日は俺たちの後ろの席に座っていた亮が、身を乗り出して話しかけてくる。


「悪いわるい。つーか、海に行ったばかりでプールに行くのか」

「あぁ、まあね。亮も中野さん連れて一緒に行くか?」


 俺に訊かれて亮は中野さんに確認した後、かおりを一瞥して言った。


「いや、今回は俺たちはパスするよ。また誘ってくれ」

「そっか。それならそうするよ」


 話すこともなくなったので、スマホで地元の花火大会を検索する。


 八月二十一日。夏休みもずいぶんと終盤になってからの開催だ。


 都会でやるような人が多いだけの花火大会とは違って、数万発の花火が打ち上げられる。


 田舎で遊ぶところもない地元の学生たちがこぞって参加する一大イベントなのだ。


「かおり、他にも昔よく行ってたところとかある?」

「うーん……どこかに出かけるっていうよりも近くの公園とかお互いの家で遊ぶことの方が多かったからなぁ」


 考え込むかおりに俺は続ける。


「じゃあよく一緒にしてたこととかは?」

「テレビゲームとか?」

「そっか」


 まあ小学生のする遊びなんてグラウンドでサッカーや野球をしたり、友達の家でゲームをしたりだとかそのくらいしかないかもしれない。


 俺は付属のカーテンを閉めて、目を瞑り窓に体重を預けた。




いつもご愛読ありがとうございます。今回で長々と続いてしまった海編は終了となります。キリがいいところで切ったので文字数は少し少ないです。

これからもどうぞ本作をよろしくお願いします。


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