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なぜだか隣の家の転校生の好感度が高すぎる。  作者: 鞘月 帆蝶
第3章 そして彼女は想いを伝える。
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第23話 そして修学旅行が始まる。(3)

昨日は更新ができませんでした。すみません。

     ◇◇◇◇◇



「いただきます!」



 長いバス旅を終えてホテルに着いたら、部屋に荷物だけ置いてすぐに夕食が準備された広間に集合した。


 生徒会長ということで佐藤が音頭を取って、皆で手を合わせ夕飯を頂く。


 天ぷらに魚の煮付け、お吸い物に茶碗蒸しとそれなりに豪華な料理が卓上には並んでいた。


「明日もここに泊まるんだよね?」

「うん。同じクラスでも香川とか岡山に行ったやつらとは三日目まで顔を合わせないはずだよ。まあ仲の良いグループで集まれるし、いいと思うけど」


 亮たち以外にそんなに仲の良い友人もいないし。


 少し卑屈になりながらも、おいしい料理を食べ進める。


「そうだね、このメンバーで二泊できるっていうのは楽しいだろうし。ねぇ、あとでみんなで部屋に集まろうよ。やっぱり修学旅行って言ったら、お約束でしょ?」

「……まあ、いいけど」

「おっ、いいじゃん! イベントっぽくて」

「ちょっと亮、そんなにはしゃがないの」

「いい……んじゃないかな」

「楽しそう! っていうか、なんで水瀬と小春はそんなに乗り気じゃないのよ」


 かおりの提案に返事を濁したのは、一応生徒会という立場があるからだ。


 俺だって人並みに楽しみたいんだ。もちろん部屋にだって集まる。


「一応、私は生徒会長だからさ。まあ行くけどね」

「くれぐれも先生には見つからないようにしないとな」

「あぁ、なるほどね」


 俺の心の声を知ってか否か、佐藤が説明すると、日向は納得がいったようで頷いた。


 かおりも副会長なんだけど……とは言わない佐藤と俺は、けっこう優しいと思った。




「――ふぅ、染みるねぇ」

「お前はおっさんか」


 あれから、点呼が終わったらかおりと中野さんの部屋に集合するということに決まり、着替えを持って大浴場へと向かった。


 湯船に浸かった途端高い声をあげた亮に、俺はすかさずツッコミを入れる。


「いいだろ? 風呂はリ○ンの生み出した文化の極みなんだから」

「……唐突だな」

「実は最近ハマってるんだよ」


 聞いてもないことを打ち明けてきた亮は放っておいて、俺も肩まで湯に浸かり、大きく息を吐いた。



 いや、うん。確かにこれは文化の極みだ。



 旅行とかで慣れない場所に出かけたりすると、知らず知らずのうちにストレスが溜まるんだと思う。それを宿泊先のホテルや旅館の大浴場できれいさっぱり洗い流す。


 これがまた格別に気持ち良いのだ。


湯船の端の方で「この隣では今、女子たちが生まれたままの姿で……」とか気味の悪いうすら笑いを浮かべている男子たちにも、少しは分かってもらいたい。


「点呼は十時だっけか?」

「あぁ、うん」


 ホテルに着いたのが八時前だったので、風呂を出て少しゆっくりしていればすぐに先生が来るはずだ。


「もう一日目、終わっちゃったんだな」

「ほんとにね」


 修学旅行が始まるまでの期間は随分と長く感じたものだが、いざ始まってみるとあっという間で、三日間のうち一日があっけなく終わってしまった。


 今日は特にこれといって面白いこともなかったけれど、一日を振り返ってみて、つい飛行機の中でのあれやこれやを思い出してしまって、恥ずかしいやら寂しいやら複雑な気持ちになる。


 旅行は計画を立てているときが一番楽しいとはよく言ったものだ。


「まあ、これからが本番みたいなとこもあるけどな。明日は班別行動もあるし」

「……それもそうだね」


 きっと明日も明後日も、思いのほかあっという間に過ぎ去ってしまうのだろう。


 でも、縁あって一緒に修学旅行を楽しむことになったこのメンバーで、できるだけ長く変わらない時間を過ごしたいと、そう思った。


そういえば、評価が最新話以外からもできるようになったみたいですね。まだの方はどうぞ、↓から星を色付きにしてくださると励みになります。

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