表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

茶吉の日常

神様生誕2500年記念プレゼント企画

作者: 茶吉

祝神様生誕2500年記念プレゼントとして神様が人間1人に一つづつスキルをばら撒いた。

国は国民全員にスキル診断を受けることを奨励しマイナンバーにスキルもあわせて登録した。国家間の戦争にでもなった時役立てるためだ。

妻は早速役場に出向き、スキル診断を受けて来た。結果、スキルは「水耕栽培 小」これは

トマトを育てると収穫が若干多くなるというスキルだそうだ。ひけらかして自慢するほどのスキルでもなかったという事で、妻の中ではスキルの話など無かった話になった。

茶吉のスキルはタイムトラベル。

今立っている場所からその場所の過去にさかのぼって行ったり、その場所の未来へ飛んで行くことが出来る。だが、そこにある物を動かしたり、そこにいる人に話しかけたりはできない。つまりその時代の事象に干渉することは一切出来ないのだが、そこで起こっている事象を映像として映画のように観る事が出来る。そこに取り残された思念を観ているという具合だ。

このスキル、何か人のために役立てたいと考えていたところに、政府から茶吉に依頼が入った。歴史の教科書の間違いを修正する仕事を請け負う事ができる国家資格を数回の講習を受けるだけで取得できますよ、というのだ。もちろん若干の手数料はかかるが、ちょっとしたと言っても、ちょっとしたひと財産くらいの金額ではあったものの、社会に貢献する事ができそうだと喜んでいた。

だが、時は21世紀も後半の今、街のいたるところに夢カフェがあり、リクライニングベッドに横たわり、ヘッドホンをつけてひと夢いくらで金さえ払えば、いくらでも過去なんか好きなように変えられるこの現代に、間違いだとか修正だとか、そもそも歴史などというものに、まったく意味がないのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 名探偵になれますねw あとギャンブル当て放題
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ