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俺は異世界で魔法を使わない  作者: 蛙池
俺は華の高校生活を送らない
2/2

"イセカイイテン”承ります

彼女は、とんでもない美少女だった。


艶やかな桜色の長い髪。透き通るような白い肌。ぱっちりとしたエメラルド色の大きな瞳。日本人離れしたと言うより人間離れしたような美しさ、まるで天使のようだ。笑顔がすごくカワイイ。だが、そんなことよりも

…今、なんて言った?


「どうしたんですか?顔色が悪いですよ?」


いつの間にかその美少女が目の前に立っていて、顔を覗き込んでいた。ふわりと甘い花のようないい匂いがする。女の子とこんなに近い距離になったのはいつぶりだろうか。いや、そんな事じゃない。


「さっき、なんて言いました?」

「顔色が悪いです。どうかしましたか?と」

「いや、その前の」

「あ!最初は信じてくれないって習いましたよ!」よく分からない事を叫ぶと、俺の手を取り、強く握った。そして俺の目をまっすぐ見つめてくる。ヤバイ、すげぇドキドキする。


「メイジ ノウトさん。残念ですが、貴方は短い生涯を終了してしまいました。」


「…俺は死んだのか?」

「はい。貴方は、トラックにぶつかり、命を落としました。」

「…」

そうではないかとは思っていたが、言われるとやはりショックが大きい。

「やっぱりショックですよね。でも安心してください!私がついています!!」

ドヤッてかんじで、胸を張っている。結構大きい。


「で、突然なんですが、貴方には選択肢が2つ、あります。」

「2つ?」

「そうです!天国で静かに暮らすのはどうでしょう?会いたい人がいますか?」

「特にいないな。」

ばあちゃんはまだ生きているし、じいちゃんは、俺が産まれる前からこの世にいない。


「順番が来たら転生出来ますよ?まぁ、何になるかはお楽しみですが。運が良ければまた人間になれるかも知れませんし」

「…虫とかかも知れない?」

もしGとかだったらどうしよう。あの黒光りしたヤツを想像しただけで鳥肌がたってきた。

「そうですね。でも記憶はなくなるんだし別に関係ないですが」

でも 記憶なくなるのは嫌だな。

「もう1つは?」

「とっておきがあるんですよ!」

顔がすごい近い。近すぎる。




「大人気なんですが、"イセカイイテン”はどうでしょうか!?」

「それがイイ!!」

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