135.決着の時
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「ラーラ、クラリッサ、ミラ」
その呼びかけだけで全てが通じる。
全力でブレスを吐くスカルドラゴンという最弱の愚者に対してとどめをさそうとする。
「魔王としての力、今ここに顕現せよ。インフェルノ・ブレス!!」
ゴッ!!!!!!!
ラーラはスカルドラゴンのブレスと互角のブレスを吐いて、いとも簡単にスカルドラゴンの力に拮抗してみせる。
もちろん、俺の教えによって、ラーラであれば単独でスカルドラゴンを倒すことは容易だろう。
だが、今回俺はあえて三人の名を呼んだ。
それは全員の力を合わせて戦うことが、人類にとって重要であることを、暗に教え、導くためだ。
その深遠な言葉の意味を、ラーラは瞬時に理解して、スカルドラゴンのブレスを相殺するのにとどめたというわけだ。
さすがこの世界で最も上位に位置する俺が認める弟子なだけのことはある。
「さすがだな」
俺は呟く。だが、これがいけなかった。
俺に褒められれば、それだけで神の言葉に接するのと同じ。
だとすれば、通常の何万倍もの力が発揮できてしまうのも当然の理なのだ。
だから、
「し、しまった。つい褒められてしまったがゆえ、調子にのってしもうた!」
彼女のブレスはすぐに、スカルドラゴンを圧倒しはじめたのである。
だが、最後の命の灯火を使い、スカルドラゴンは懸命に抵抗したこと。そして、俺の意向を守ろうとしたラーラがまた手加減をしたことで、再び力は均衡する。
やれやれ。
「ここまでしないと俺の前に立つこともできないとは。哀れだな最弱の愚者スカルドラゴンよ」
俺は憐れみの視線を投げかける。
「グギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
ドラゴンからは侮蔑を受けたことによる悔しさから、絶叫の声を上げるが、それは俺の圧倒的な優位性を示すことに他ならないものだ。
「すごい。さすがマサツグ王です。スカルドラゴンなど歯牙にもかからない」
聖女ゼシカの賞賛も無理からぬことだろう。
さて、最後の仕上げだ。
「最弱の存在へ引導を渡してやれ。クラリッサ、ミラ」
「はい!!」
二人の返事が轟く。
だが、勘違いしてはならない。
俺が指示を出した時点で運命は決している。今、すでにスカルドラゴンの存在は消失したということなのだから。
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