131.スカルドラゴン撃破
『聖女さんは追放されたい!~王家を支えていた宮廷聖女、代わりが出来たとクビにされるが、なぜか王家で病が蔓延!えっ、今更戻って来い?一般の大勢の方々の病を治すのが先決なので無理です』
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俺が教えたシルビィの必殺技が、スカルドラゴンに直撃する。
「もう一撃よ!インビジブル・メテオ!!」
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!」
一度目は完全なる不意打ちとなり、そのうえ彼女には俺の教えにより、油断には最も遠き存在となっている。
ゆえに、間髪入れずに、二撃目の必殺技を放ったのだ。
一度で哀れにも骨の身体をズタズタにされたスカルドラゴンであったが、二度目の攻撃によって木っ端みじんとなり果てる。
「救世主様!」
「ああ、良くやったシルビィ」
「はい、救世主様に教えられた通りにやったら、スカルドラゴンのようなS級モンスターでさえ、瞬殺です。さすが救世主様です!!」
彼女の言葉に頷きつつも、
「それは違うさ」
俺はそう言って首を横に振る。
「救世主様?」
シルビィは逆に疑問符を頭に浮かべた。
「俺の導きについて来れる人間は本来はいない。だが、お前たちの愛の力によって、その困難を乗り越え、ついに俺の教えを一部とはいえ、体得することができたんだ。ゆえに、その成果はお前自身のものだ」
その言葉に、彼女は感動したようで、
「た、確かに! 本来ならば救世主様の教えについていけないはずの私が、救世主様の教えを実践できているのは、愛の力をおいて他にありませんわ!」
そういうことだな
「世界のルールを支配する俺ですら予想できない可能性に、お前たちは到達しているんだ」
「そういうことだったのですね」
そう。紛れもなくそれは奇跡的なことなのだった。
だが、あるいは必然なのかもしれなかった。
俺が彼女たちこそ俺のパーティーに相応しいと見込み、メンバーに加えた。
そのことに特別な意味がないはずがないのだから。
と、その時である。
「グ、グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン」
粉砕されたスカルドラゴンから、まるで地獄に響く怨嗟のごとき咆哮が上がった。
「やれやれ。やはり一度殺されたくらいでは倒せないようだな」
その言葉に、
「マ、マサツグ王! やはり人の手ではスカルドラゴンを倒すことはできないのでしょうか!?」
ゼシカが悲しそうな声を上げる。
だが、俺は彼女に対して微笑み諭す。
「いや、逆さ」
「逆、ですか?」
彼女にはまだ分からないようだ。
だが、今回俺が見ているこの試練をクリアすることによって、特別な存在となる彼女ならば、いずれ理解できる日が来るだろう。それこそが俺と言う存在がここにいる意味なのだから。
「これは君への試練であると同時に、世界が人々を試す試練でもある。それを俺が見届けようというのだから」
「そういうことなのですね!」
どうやら分かったようだな。
「あのモンスターを倒すのは、逆に、私たち人間でなければならない。そのことをまさに試す試練なのだと!」
ああ、と俺は頷く。
「人間の可能性を示すこと。それこそがこの儀式の正体というわけだ」
そして、
「俺がいる意味でもある」
その言葉に、ゼシカは深く頷くのであった。
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