130.シルビィの暗器
『聖女さんは追放されたい!~王家を支えていた宮廷聖女、代わりが出来たとクビにされるが、なぜか王家で病が蔓延!えっ、今更戻って来い?一般の大勢の方々の病を治すのが先決なので無理です』
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シルビィ、ラーラ、クラリッサ、ミラはそう言いながら、スカルドラゴンへと肉薄する。
「い、いつの間に!」
ゼシカが驚きの声を上げた。
と、同時に。
「マサツグ王が先ほどおっしゃったとおりのことを彼女たちは実践している!!」
と言った。
さすがだな。気づいたようだ、と俺は微笑む。
「そう。リュシアやシー、エリンだけでも全く問題ないほどの戦力。それは無論、俺の修行による圧倒的な恵まれた環境によるところが大きい。しかし、一方で、彼女たちが素直に俺と言う超越的存在の言葉の意味をしっかりと聞く努力を素直に地道にしてきたことが何よりも重要なことなのだ」
「その通りです」
「だが、リュシアやシー、エリンだけでも問題ないにも関わらず、彼女らは油断などしない。俺の教えを実行し、スカルドラゴンが彼女らの対応に躍起になってしまったところを、シルビィ、ラーラ、クラリッサ、ミラが確実に攻撃を行うというわけだ」
「すごい! さすがマサツグ王です!」
「ははは。凄いのは彼女たちさ」
「確かに。マサツグ王の教えを見事に実践しているのですから。通常の者たちならば、決して届かないマサツグ王の教えの境地に届こうとしている。それだけでももはやこの世界の神すらも超越している可能性があります」
「そうだな」
俺は頷く。俺の教えが世界の理である以上、彼女たちがその領域への階段を上りつつあることは確実だ。
何より、俺に教え導かれていることこそが、何よりのその証左とも言えるのだから。
「はああああああああああああああ!!」
最初にシルビィが仕掛けた。
彼女はギルドの暗部を司る存在。
本来的には毒や暗器などを使用した戦いを得意とする。
その意味において、スカルドラゴンのような異業種とは相性が悪いはずであった。
しかし、
「救世主様から教わった必殺技をお見舞いしてさしあげましょう。インビジブル・メテオ!!」
「ぐががががががががぎゃああああああああああああああああああ!!!!!?」
不意を突いた上に、彼女へ教授した必殺技がスカルドラゴンに直撃する。
彼女の常識では隠せるものとは服装の下に身につけられるもの、という考えがあった。
だが、俺は言った。
「自らが欲すれば世界そのものが自分の味方になる」
と。
その言葉に彼女は感動し、以降、自らの届く範囲だけでなく、あらゆる空間、次元、地形を使用した暗器の使用者へとレベルアップしたのだ。
それはもはや、暗部の範疇にはおさまらない、世界の闇を統べる者の称号を与えても良いかと思うレベルである。
「すごすぎます!あれもマサツグ王のお力の一端なのですね!!」
ゼシカが驚愕していう。
俺は微笑みながらも、
「ははは。あの程度はまだ児戯に過ぎないさ。俺の力の一端を彼女が真に会得すれば、この星々すら自在に操ることが出来るようになるだろう」
「す、すごい。流星を降らせるだけでも凄いのに、マサツグ王の力の欠片にも及んでいないなんて」
彼女はゴクリと生唾を飲み込みつつ、
「それがマサツグ王という上位者たる概念なのですね」
核心をついたその言葉に、俺は微笑みつつ、頷いたのであった。
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