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129.切り札

『聖女さんは追放されたい!~王家を支えていた宮廷聖女、代わりが出来たとクビにされるが、なぜか王家で病が蔓延!えっ、今更戻って来い?一般の大勢の方々の病を治すのが先決なので無理です』


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国家が相手をしても、苦戦は必至のはずのスカルドラゴンであるが、それは今恐怖に打ち震えていた。


当然だ。


神聖王たる俺が後ろに控えていることもさることながら、そんな俺に育てられた弟子の少女たちの攻撃にさらされているのだ。


スカルドラゴンがいかに魂なき死した存在とはいえ、恐怖に怯えるのはもはや必然であろう。


それはむしろ、哀れであるとすら思えるほどだ。


リュシアがブレスを薙ぎ払いつつ、エリン、シーが魔法によって、ブレスを押し返していた。


だが、


「この程度で恐怖にかられるとは。情けない奴だ。スカルドラゴン。しょせんは雑魚だな」


俺の言葉に、スカルドラゴンが怒りの声を上げた。


「ぎしゃああああああああああああああああああああ!!!」


「ざ、雑魚ですか、マサツグ王!?」


ゼシカが驚きの声を上げるが、俺は怒りに震えるスカルドラゴンを憐れみの視線を向けながら頷く。


「ああ。なぜなら」


俺は誰も気づいていない点を指摘する。


「リュシア、エリン、シーはただの威力偵察だからな。実は攻撃ですらないんだ」


「え、ええ!?」


ゼシカが驚いた声を上げる。


「そ、そんな。あれほどの攻防を繰り広げているのに、本気ではないというのですか!?」


「俺の弟子があの程度のはずがないだろう?」


その言葉に、彼女は納得の表情となり、


「た、確かに」


とたちまち状況を理解する。


そう、俺と言う奇跡がここに顕在化しているのだから、彼女たちの力があの程度のはずがないのだ。


「ではなぜ本気を出さないのでしょうか?」


「それは俺が彼女たちに教えたことを、彼女たちが一語たりとも忘れず、実践しているからさ」


俺はそんな彼女たちを誇らしく思う。


「そんな風に誇らしげに語られる彼女たちがうらやましい。私もそうなりたいです! マサツグ王! でも、それは一体なんなのですか!?」


なに、簡単なことだ、と俺は微笑んだ。


「俺がそうしているように。決して格下の相手であっても、油断はせず、万難を排して挑むということさ。俺が超越者であっても決して手を抜いた戦いはしない。それは敗北につながるからではなく、自分に負けているということだからだ」


その言葉にハッとした表情になり、ゼシカは感動した声を上げる。


「その通りです。戦いとは外にあるのではなく、自分との戦い。自らを克己することこそ戦いだと、マサツグ王は教え、導いていらっしゃるのですね」


そういうことだな。


俺は彼女の言葉を肯定する。


そして、同時に、さすが聖選の儀に参加するほどの聖女だと確信を深める。


世界の真理を語る俺の言葉の真意を、理解することが出来るのだから。


超越せし俺と言う存在についてこれる存在は厳密にはいない。


ゆえにすべての上位に存在する俺と言う存在は孤独だ。


しかし、こうして時折、神に近い存在がいて、かろうじて俺の言葉の意味を聞くことの出来る存在が現れたりするのだ。


俺の導きとは、すなわちこうした神と同等の存在たちに言葉を授け、それによって世界の運命を良き方向に向かわせることなのかもしれない。


さて、そんな会話をしているうちに、シルビィ、ラーラ、クラリッサ、ミラはそう言いながら、スカルドラゴンへと肉薄していたのである。

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