128.ドラゴン退治
『聖女さんは追放されたい!~王家を支えていた宮廷聖女、代わりが出来たとクビにされるが、なぜか王家で病が蔓延!えっ、今更戻って来い?一般の大勢の方々の病を治すのが先決なので無理です』
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スカルドラゴンが炎と思わしき紫色のブレスを放射した!
「あれです! あの攻撃が厄介なのです!」
ゼシカが悲鳴を上げた。
俺は冷静にパーティーの少女たちに指示を出す。
「俺の教えを実践してみてくれ」
その言葉に、少女たちは歓喜の声を上げ、
「ご主人様の修行に比べれば大した事ありません!!!」
「その通りです。ですが、マサツグ様の前でかっこわるいところを見せる訳には行きませんね!」
「マサツグさん、日頃のシーの努力の結晶を見てね!」
「救世主様の救世をお手伝いできるとは、なんと光栄なことなのでしょうか。このシルビィ、本気を出させて頂きます」
「主殿に儂の魔王としての力をみてもらわねばな!」
「マサツグと一緒に造った道具なら楽勝」
「主様の期待があると思うと、このミラ、興奮してきました」
リュシア、エリン、シー、シルビィ、ラーラ、クラリッサ、ミラはそう言いながら、スカルドラゴンへと突撃する。
どうやら、俺に普段からの修業の成果を見てもらえるという事実に、嬉しさがひどく勝ってしまっているようだ。
「やれやれ」
俺は仕方ないなと苦笑する。
その一方で、
「ああ! 危ない!!」
ゼシカの悲鳴が響く。
だが、俺は微笑みながら彼女へ言う。
「ふ、見てみるといい」
「え?」
彼女は目を開く。
そして、眼前に展開されている光景に茫然とするのだった。
「す、すごい。これがマサツグ王が修行した成果……」
ああ、と俺は頷く。
彼女が驚愕するのも無理からぬことであろう。
なぜなら、本来一国が全力をあげても勝てないと言われるスカルドラゴンに、俺のパーティーの少女たちが立ち向かい、スカルドラゴンの必殺の一撃と言われるブレスを、見事に喰いとめていたのだから。
まず、リュシアが先頭に立ち、ブレスを薙ぎ払うような一撃を、ブレスそのものに放っていた。
同時に、エリン、シーが魔法によって、ブレスを押しかえす強烈な風と水の合体魔法を放つ。
これにスカルドラゴンは虚をつかれ、意思なきゾンビであるはずが、本能的な恐怖を覚えたのか、焦ったような様子を見せる。
「すごい。あのスカルドラゴンが恐怖を覚えている」
「当然だな。俺が修行を施した少女たちと戦おうとした時点で、奴は生まれた事すら失敗だったと気付かざるをえなかった。そのことに、死んだドラゴンとはいえ、震えがとまらないのだろう」
そして、
「その後ろには神聖王の俺がいる。可哀そうなほどだ」
「確かに」
ゼシカは頷き、
「逆に、恐怖を覚えないわけがなかったのですね」
ゴクリ、と喉を鳴らす彼女に俺は、
「その通りだ」
と淡々と頷いたのだった。
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