127.戦いの意味
『聖女さんは追放されたい!~王家を支えていた宮廷聖女、代わりが出来たとクビにされるが、なぜか王家で病が蔓延!えっ、今更戻って来い?一般の大勢の方々の病を治すのが先決なので無理です』
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「では、そろそろ運命を動かすとするか」
俺の合図によって、世界の運命は動き出す。
スカルドラゴンの周囲を覆っていた壁が、瞬時に消失したのだ。
「グ、グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!?」
ドラゴン自体も何が起こったのか戸惑ってしまっているらしい。
「すごい。あの化け物を封じ込めていた壁を一瞬にして消すことも出来るなんて!!」
ゼシカが驚愕の声を上げた。
「大したことじゃないさ」
一方の俺は肩をすくめる。
「俺にとっては攻撃を繰り出すことも、またその攻撃を止めることも、すべ自在に行うことが出来る」
それがいかに凄いことなのか、ゼシカは瞬時に見抜いたようだ。
更に目を瞠った。
「魔法は一度放ってしまったら、自分の意思で取りやめることはできません。でもマサツグ王は何ら苦もなくそれをなされるなんて!」
「本来、攻撃とはそうあるべきさ。俺はその本来あるべき姿を具現化しているに過ぎない」
「さすがマサツグ王です……。余りにも超越していらっしゃる」
その言葉に、他の少女たちも同意するように頷いた。
「ご主人様にとっては、攻撃も防御もすべて同じことなのですからね」
「主殿は魔王にすら届かなかった領域すらも軽々と超えておるからのう」
「マサツグは凄い。武器という概念すらも変えようとしているのだから。これはドワーフ族にとっても革命的なこと」
「主様のことを見ているだけで、私たちの至らなさが見えるとともに、それを痛感することでレベルアップしていきますからね。本当の強さ、とはただ攻撃が強いという次元ではないことが初めて理解できます」
リュシア、ラーラ、クラリッサ、ミラはそう言って俺の言葉の意味を深く理解したのだった。
さすが、俺の選んだパーティーメンバーだけあって、俺の言葉の意味する深遠な意味についてもちゃんと理解できている。
俺をただ付いて来る。
それだけのことがいかに偉業であり、そして同時に俺に少しでも近づけることが、自身の成長につながるかを、彼女たち自身が知っているから、自ずとそのことが口から出るのだ。
だが、いかに俺の語る世界の深淵に関する言葉が心を震わせるものであったとしても、まずやるべきことがある。
「まぁ俺の講義はまずはここまでだ。世界の運命を一歩進ませることにしよう」
「は、はい!!!」
彼女たちが一斉に頷く。
そう。これはスカルドラゴンを倒すといったそういうレベルのものではないのだ。
俺が見ている前で試練に立ち向かう。
それ自体が人類の希望という概念そのものを示すことなのだから。
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