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「おおぉ…… 綺麗だな!」
修一は光り輝いている自分が住んでいる見て、
素直に喜んだ。
「でしょ? ここは私のお気に入りなの……
でも、お楽しみはこれから……」
夏海はそう言うと星が煌いている夜空を見上げた。
それと同時に夏海たちの夜空に花火が打ちあがり、
輝いた。
「おおぉ……」
打ち上がった花火にまるで子供のように素直に感動している
修一の横で夏海は
「綺麗でしょ!」
夏海も修一以上に感動して、打ち上がっている花火を
見詰めていた。
「うん。」
修一は小さく頷くと打ち上がる花火を見詰めながら、
夏海の手をそっと握り締めた。
夏海も何も言わず、修一の手を優しく握り返した。
そのまま、修一と夏海は一晩を過ごした。
お祭りから以降、修一と夏海の仲は更に良くなった。
修一は早くサッカーをしたいと思っていたが
中々、歩くことができなかった。
「ああぁ。イライラする! 夏海は何をしているんだよ……」
自分が上手く歩けないうえに夏海が中々、来ないのに
修一はいつも以上に苛立っていた。
「何をしているんだよ!」
修一は夏海に電話をかけた。
だが、夏海は電話に出なかった。
その頃、夏海は修一と同じ位の男の子と一緒にいた。
「お願いよ! 修一と一緒にサッカーにしてよ!」
「夏海ちゃんの頼みならしょうがないなぁ……
なら、僕とデートして!」
夏海が会っていたのは修一がサッカーをしていた時の
ライバルチームのキャプテンの浩次だった。
夏海は中々、上手く歩けずに苛立っている修一に
目標を持ってもらおうと修一がサッカーをしていた時の
ライバルチームのキャプテンの浩次に修一のチームとの
サッカーの試合を申し込みに来たのだった。
それも修一に内緒で……
『ええぇ……』
夏海は修一以外の男性とデートなんかするのはイヤだったが
修一にもう一度、サッカーをしてもらう為に
「わ、わかったわ……」
浩次とデートをすることにした。
その時、夏海の携帯電話が着信音が鳴り響いた。
夏海は提げていたバックの中から携帯電話を取り出し、
電話をかけて来た相手が修一とわかると慌てて、携帯電話の
電源を切った。
数日後に夏海のそんな行動を知った修一は
『アイツ、何をやっているんだよ!』
激しく激怒をし、夏海に電話をかけた。
すると、夏海はいつものように
「はい!もしもし、夏海ですけど……」
明るい声で修一からの電話に出た。
夏海もすぐに修一が怒っていることはわかった。
「なに?修一。 何か用?」
夏海はいつものように修一と会話を始めた。
「夏海。俺が何で怒っているのか、わかっているよなぁ?」
夏海には修一が何で怒っているのかは直ぐには
わからなかった。
「なに? 何か、私がした?」
「何か、私がした?って…… それは夏海が
良く知っているだろう?」
「……だから、何よ!」
夏海は少し怒り気味で修一に怒っている理由を訊いた。
修一は自分に悪い事をしたと感じていない夏海に
少し呆れながら
「誰が夏海にサッカーの試合の設定を頼んだよ!」
と夏海に言った。
『あっ!……』
夏海はやっと、修一が怒っている事がわかった。
「そ、それはね……」
夏海は急いで修一に事情を説明をしようとしたが修一は
「もう良いよ!」
と言うと夏海の理由をも聞かないままに携帯電話の電源を切った。




