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プロローグ

成り行きで生きていく主人公と言うテーマで書いてみました。

よろしくお願いします。

 俺は三船大成、17歳、高校生だ。


 顔は並、身長170cm、運動神経中の下、彼女無し


 とりたてて何か特別な事もなく、平々凡々と毎日を過ごしている。


 来年は3年生になるので、そろそろ進学の事も考えろと言われているが特にやりたい事も無い。


 何かを学んでやろうという意欲も無い。


 そんなわけで将来へのビジョンを考えろと言われても全くイメージできないのだ。


 何かお前の将来の事をイメージできるだろうと進路指導の先生に聞かれて、自分が冒険している姿ですと答えたらお前は馬鹿か? と怒られた。


 親子面談でなかったのが、幸いであった。


 母親がいたら、こんな事を言う、わが息子の将来を嘆き悲しんだに違いない。


 でも俺は特にふざけていたわけではない。


 冒険は良い、特にエアコンの効いた部屋で快適に行う冒険は!


 そう俺は無類のゲーム好きなのだ。


 特に型に、はまった日本的なRPGロープレと言われるゲームが良い。


 行く先々で適度な数のイベントがあり、経験値稼ぎの単純な作業の繰り返しも無い最近のゲームが好きだ。


 深く考えなくても自分の行く末を決めてくれるレールを敷いたようなゲームが好きなのだ。


 何故って? だって面倒じゃないか? 細かく深く考えるのが。


 しかし、それほどゲームが好きでも仕事となると話は別だ。


 俺は、将来、ゲームクリエイターになりたいというわけでもなかったのだから。


 そんなある日……


 俺は珍しく、部屋から出て買い物に出ていた。


 そう、以前から楽しみにしていた新作ゲームの発売日だったのである。


 ゲーム屋に入って早速、ゲット!


 人気のあるシリーズなんだが、予約していたおかげで問題なく買えたのだ。


 その時の店員は顔馴染みのいつものオタクっぽい男ではなかった。


 何と!


 こんな場末の店には珍しい可愛い女の子だったのだ。


 鼻筋が通っていて整った日本人離れした顔立ちだ。

 

 いわゆるハーフっぽい綺麗系である。


 しかし、冷たい感じでは無く、大きな瞳がくりくりとして愛くるしい。

 さらさらの茶髪が肩まで伸びている。


「き、君、いつもの店員さんと、ち、違うね」


 店の中で他に客が居なかったせいもあり、俺は勇気を振り絞って声を掛けた。


 完全に噛んでいたが……


 それでも、街中ではこんな事は出来ない。


 俺は基本的に社交的ではないからね。


「はい、臨時のバイトなんですよ」


 女の子は元気にそう答えると、2つの包みを取り出して来た。


 ひとつは俺が買ったゲーム、もうひとつは?


「ふふ、これはサービスで用意した特別なゲームです。こちらは無料ですが

お持ち帰りになりますか?」


「ええっ? 無料タダ? お持ち帰り?」


「そうです、お持ち帰りはゲームですよ、念のため、私じゃありません」


 はあ!?


 元々、俺にはそんな積もりは無い。


 この娘はちょっと自意識過剰なのか?


 そう思ったら、何故か女の子が恥ずかしそうにしている。


 まさか俺の心が読めたりして?


 まあ、良い。


 今は女の子よりゲームだ。


 無料タダより安いものは無い!


 俺は即座にOKをすると、2つのゲームを自宅に持ち帰ったのであった。


 今日は夕飯もゲームをやりながら、自室で食べる。


 新しいゲームをじっくりやり込む時はいつもこのパターンだ。


 夕飯は簡単に食べれる物、つまり帰りにコンビニで買ったパンとコーヒーだ。


 多分、徹夜になるだろう。


 俺は早速、楽しみにしていた新作ゲームを起動しようとした。


 しかし!


 何故か、もうひとつの【おまけ】のゲームが気になってたまらない。


 新作の方はシリーズものだし、基本パターンは分りきっている。


 どうせ無料だし、この【おまけ】をちょっとだけ、ちょっとだけ起動してみようか?


 よし決めた!


 俺は包装を破き、ゲームを取り出す。


 何と、黒いパッケージで文字印刷も無し。


「なんだぁ、これ?」


 俺は中身を開けようと再度、ゲームに手を触れた瞬間であった。


 ピンポーン!


 頭の中にけたたましいチャイムの音が鳴り響くとこんな文字が浮かんできた。


 二択の勇者の物語をプレイしますか?


 はい / いいえ


「はぁ!?」


 何じゃ、こりゃ!


「……新型の体感ゲームのモニターか、なんかやらされるのか?」


 今度は頭の中に若い女性の声が鳴り響く。


『あと選択決定締め切り時間まで30秒です。どちらかを選ばない場合は自動的に【はい】を選ぶことになります』


 でも……二択の勇者って何? はっきり言ってだっせ~!


『あと15秒!』


 こんな怪しいゲームなんて、すっぱりとやめるに限るな。


 よし、いいえ、だ!


 俺がぐずぐず考えているうちに―――あああっ! 時間が来てしまった!


 ピンポパポーン!


『貴方は二択の勇者となりました! おめでとうございます!』


 最初と違うチャイム音が鳴り響き、先程と同じ女性の祝福の声が聞こえたと同時に、周りが暗転し、俺の意識は奈落の底に落ちて行った。

『無敵☆転生 俺は異世界で無双する!』


http://ncode.syosetu.com/n6090ce/


『信長に学べ! 俺の異世界生き残りライフ』


http://ncode.syosetu.com/n4165cd/


こちらの作品もよろしかったら読んでみてください。

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