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ストライク

4/1

0556hrs

南半球前線アメリカ軍管轄基地

間もなく陽が昇る。

ジャニシル少佐は既に乗り込んだ愛機、A型と同じくマッハ2で更に大きさはそこまで変わらず航続距離と、搭載量が150%のB-1Dで準備を完了して、護衛のF-35Dが翼を休めている。

ジャニシルは作戦の発令が今か今かと待ちわびている。

わざわざ現実世界からこんなクソの奴隷共がわさわさ居る世界に来たのは、この爆撃の為だ。

現実世界では完全に無人機でアメリカ本土で遠くの敵や民家を破壊していたが、スリルが足りなかった。

しかし、技術を多く出さないここでは有人機が主流で今は眼下で破壊出来る。

多国籍軍本部からは無差別爆撃を許可されている。

理由は北半球連合軍が戦争を仕掛けようとしてると噂を聞いて、南半球のレジスタンス共が蜂起しているのを叩きのめすためだ。

まあそんな理由はどうでもいい、大切なものが破壊される不幸、抵抗出来ない絶望、それが全部私には甘い蜜だ。


まあ今から行く所は後々奴隷になる奴らだ、少しは女性は生き残らせないとな、男は別に死んでも我々が代わりに生産兼玩具として女を襲えばいいのだから。


「しかし遅いな」

ジャニシルは苛立ち、副操縦士の中尉が隣で怯える。

離陸予定は既に30分遅れている。

日の出と共に敵地上空に現れて焼き尽くす楽しみが無くなってしまった。

管制塔[コントロール]に文句付けようとしたら

「コントロールよりジャニシル爆撃部隊、聞こえますか?」

「聞こえている。早く離陸の許可を出せ」

「その前に敵の艦隊が突如確認された、迎撃部隊を出して対処の…何だ…おい!あれは友軍か?違うのか!」

「おい、何の話…だ…」

騒がしい管制塔に怒りをぶつけようとして、止まる。

昇る朝日と同時に現れる6機の影、更に後ろから続いている。

それはF-15を一回り大きくした形に見える

そしてそれは第一陣は基地上空に入ると、何かをばらまく。

朝日に照らされたそれは重力の力で落下して行き…

着弾した瞬間に大きな華を咲かせ地上を薙ぎ、吹き飛ばして破壊する。

「なっ…対空陣地が吹き飛んだ!」

「ハンガーがやられた!あそこにはまだ機体が!」

僚機は動揺を隠せないで混乱している。そしてやっと空襲警報が鳴り響く。

「コントロール!どういうことだ!」

「わ…分からない!奴らは良くて第三世代戦闘機と聞いてたのにあれは第五世代…いやそれ以上だ!とにかく滑走路近くに居る要撃部隊は緊急離陸せ…」

「ぐわ!」

ガツンという耳に優しくない音で通信が途絶する。見上げれば管制塔…いやその周辺含めた建物が直撃弾を浴びて崩壊している。

「少佐!脱出しましょう!」

滑走路に近くても、破壊され残骸になった護衛部隊に進路を阻まれ出撃が出来ないと悟った中尉はジャニシルに声をかけながら震える手でハ―ネスを必死に外す。

しかし

「もう…手遅れだ」

「え…あっ…」

上を通り過ぎた戦闘機から爆弾が投下される。

もちろん我々、爆撃部隊の生き残りに…

隣の中尉の顔は絶望に染まり、ジャニシルは諦めて空を見る。

私が願っていた夢と感じたかった相手に与える絶望を自分が受けるとは…

そしてそれ以上に下等と思っていた者共に反逆され殺される屈辱感が増し

「〜〜〜〜〜〜」

声の無い怒りを叫びながら、一度も爆撃出来ず、愛機と自分の命を同時に失った。




同時刻

基地上空

「こちら基地撃滅ブラヴォー隊よりアルセイユ、敵基地への奇襲、航空機全滅に成功、滑走路区の生存者…現在確認出来ず」

「了解、そちらに制空と制圧部隊を送る、確認次第帰投を許可します。空の脅威が減りました。貴軍の任務の働きに感謝します。それとお疲れ様でした」

「ありがとう、我々も貴軍の武運を祈ります」

「了解、通信終了[オ―バ―]」

「オ―バ―」

基地を攻撃したベルガ連邦空軍所属、ブラヴォー隊隊長、フッド・レケル中佐は、リベルア―ク海軍のアルセイユに置く作戦総合司令部との通信を終えると息を吐く。

眼下に見えるのは機能を失い黒煙を上げる敵基地、一応滑走路は制圧後に使う予定なので残して後は残骸にした。


北半球連合軍、特にベルガ連邦で使われる最強の戦闘爆撃機、エリスト4の初実戦は成功した。

他の残り前線3基地にはまた別の戦闘機、爆撃機が向かい、特に最奥のEU管轄基地には我が国の切り札が向かっている。

まあそんな話は置いといて、

「全機、被害を報告せよ」

「ブラヴォー2被害無し」

「3より6被害無し」

「7より9被害無し」

「10被害無し」

混合編成部隊なので元々同じ隊の人間でまとめて報告してくれるのはありがたい。

フッドの周りには味方9機が編隊を組んで並んでいる。

「よし、後は制圧部隊が来るのを待つだけだ、だがまだまだ戦地だし、補給後は再出撃だ、気は抜くな」

「「了解」」

フッドは自分と同時に仲間を引き締める。

そうだ、この戦争は始まったばかりだ。



早朝から開戦した戦争は、まずベルガ連邦空軍による奇襲により前線の敵空軍基地は壊滅する。

予測よりも強大化している敵の攻撃と空軍壊滅で後方の空軍本隊も戦闘行動半径外で役立たず、空の傘を失った衝撃は陸海軍を動揺させた。特に海軍は拠点空爆を受け、北半球遠征の空母打撃艦隊が緊急待避を開始。

しかし目の前にはリベルア―ク海軍の艦隊その進路を阻み攻撃を開始する。


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