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Moon Star mythology 月と星の神話-birthday

新しい土地に移り住んでも環境や状況は変わらなかった。父は相変わらず定職に就かずに月日は流れアルテミスとアロンは15歳になった。アルテミスは勉強や部活に励んだ。部活では吹奏楽でフルートを担当。登下校時には下駄箱やロッカーにはアルテミス宛の手紙が溢れていた。封を開けてみると「付き合ってください」「彼氏がダメならお友達からお願いします」などの言葉が綴られていた。照れ屋で引っ込み思案なアルテミスは学生時代は誰とも付き合う事は無かった。友達から恋愛相談を受ける事が多くおまじないや占いなどの雑誌を愛読した。「好きな人と話せるおまじないの消しゴム」や「好きな人が想いを寄せてくれるソープ」などを趣味で作っていた。「すべては神秘の力を借りて幸せになれるの」アルテミスは占い雑誌だけでは物足りず前世やギリシャ神話の本を図書館に通い読みあさった。本を読んでいたら辺りは暗くなり急いで帰ろうとした時に「アルテミス!こんな時間まで何やってるんだ。心配したぞ!何かあったら相談してよ!今日は俺達の誕生日だな!俺達は唯一無二の双子のきょうだいなんだ!早く帰ろう」


「ただいま」とアルテミスとアロンがドアを開けると罵声が聞こえてきた。「この野郎!金を出せ!」父が食卓のテーブルをひっくり返し、テーブルに並んでいたお祝いのオードブルの唐揚げやポテトが無残に落ち潰れた。「私達の誕生日なのにね…」アルテミスは殴らている母の体を華奢な体で庇った。「アルテミス大丈夫か?」弟のアロンが立ちすくんでいた。「大丈夫だよ」と言ったアルテミスの目には涙が流れ落ちた。潰れた唐揚げやポテトを拾うアルテミスとアロン。「あーあんな男と結婚しなきゃ良かった。私の人生地獄よ。母より女の人生で生きたいわ。誕生日のオードブルなんか無ければ絨毯も汚れずに済んだのに」ヒステリックに掃除する母。「ごめんなさい」謝りながら片付けをした。6畳2間の家にはアルテミスの部屋はない。奥の部屋の片隅がアルテミスの居場所。三日月の弓の玩具STARTONEのライトを光らせボタンを押し音色を聞いた。「星に願いを」を聞きながら私はどうして生まれてきたんだろう…生まれた意味はあるのか…涙が布団に滲み「星に願いを」の音色を聞きながら眠りについた。



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