タコさんウインナーがないと言われても!?
私は安達美月現在爆速でチャリを漕いでいる!!
なぜなら妹の柚月保育園のお昼ご飯のお弁当を作ろうと朝早く起きたら柚月が一言『お姉ちゃんタコさんウインナーは?』と。
私は……か、かか……買ってな〜い!! と焦って現在漕いでいる
「うおおおおおお!!」
一店目の"広黒商店"にも二店目の"秋色商店"にも三点目の"ミナガ・カエ〜ル"にも……『どこにないんだけど!? 嘘でしょ、一店ぐらいあると思ったんだけど!?』
私がそう焦っていると一人の女性が話しかけてきた。
「あの、もしかして美月ちゃん?」
「歩美ちゃんじゃん……ちょっと一つ聞いていい?」
「どした?」
「タコさんウインナーを売ってる場所知らない? 柚月のお弁当入れなきゃなのに買うの忘れちゃって」
「それなら私が昨日買ったのでよかったらあげようか?」
「いるいる!! 絶対欲しい……七時までに作んなきゃだからあと三時間なんだけど、間に合いそうかな?」
「美月ちゃん少し待っててね。家まで二十分もかからないから」
「気をつけて行ってきてねぇ」
あれから私はお店の外で歩美ちゃんが十六分ほど帰ってくるのを待っている。
「美月ちゃ〜ん!! ほら持ってきたよ、はい」
「ありがとう……今度一緒にご飯行かない? 連絡先交換しておこうか」
「うん、それじゃあ交換しようか。もし行く時は柚月ちゃんも連れてきてよ」
「話しておくね。また連絡するから、待っててね。タコさんウインナーありがとう。またね」
「またね、美月ちゃん。ご飯行こうね」
そして私と歩美ちゃんはご飯を食べに行く約束をして再び爆速で自転車を漕いでお弁当の作り始めた。
「はあ、はあ、なんとか間に合った。はい、柚月今回も柚月の好きなキャラにしたからね」
「ありがとお姉ちゃんタコさんウインナーも入れてくれたの?」
「うん、入れたよ。また今度お姉ちゃんお友達とご飯行くことになってね、柚月も一緒に来る?」
「うん、行く行く……柚月ねオムライスが食べたい……あっ、もう時間だよお姉ちゃん」
「ごめんね、それじゃあちゃんと後ろに乗った?」
「乗ったよ!! お姉ちゃん号発進〜!!」
「柚月後ろで危ないから暴れないで……お姉ちゃん号発進出来なくなるよ」
「え〜やだ!!」
「それじゃあ少し動くを抑えてくれる?」
「うん、分かった」
そして私は柚月を保育園に送り届けた。
「それでは今日も柚月をお願いします」
「お姉ちゃんいってらっしゃ〜い」
「いってきま〜す。ちゃんとお友達と仲良くするんだよ柚月」
「は〜い」
「美月さん、いってらしゃいませ。柚月ちゃんは私たちにお任せください」
「お願いします加藤さん」
今日も柚月は保育園で楽しく過ごしてくれたみたいで……本当保育士さんたちに感謝しなきゃ
預けられるから私も仕事に行けるわけだし。
そして私は柚月を迎えに行った。
「ねえねえお姉ちゃんタコさんウインナー美味しかったよ。ありがと」
「どういたしまして、こっちこそ柚月が笑ってくれて嬉しいよ、美味しく食べてくれてありがとね」
「明日も食べたい」
「分かった。帰りにタコさんウインナー買って帰ろうか」
「うん、タッコさんタ〜コさん」
柚月のこの笑顔が見れるからお弁当作りが楽しくなるんだよね
……母さん見ててね、柚月は私が母さんの代わりに育てるから。
おしまい
見つけて読んでいただきありがとうございます!!
家族がみんなタコさんウインナーが好きなのを思い出しながら書きました