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『自転車でダンジョン爆走中! 〜通学途中でダンジョンに落ちたら、ボスを轢いちゃいました!?〜』  作者: 雨空 幸歩


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45 と、飛んだ・・・!?

 





 空を飛んでいる巨大ペンギンを見て、私もフーちゃんも呆気に取られていた。



 そんな間をとうぜん相手が待ってくれるはずもなかった。



 優雅に翼をはためかせながら空中を舞っているかと思ったら、急に進路方向を変えてこちらに猛スピードで迫ってきている。




「っっっフーちゃん!呆けてないで、こっちにくるよ!」





『!!!』





 フーちゃんがハッと我にかえる。




『スマン!羨ましすぎて、意識がとんでしもうた!

 ペンギンが飛べるからって・・・


 めっちゃ羨ましいけどっ!ワイは、ワイは負けへんでー!!!』




「っ早くポケットに入って!」



 ズーマが動けない以上、あの巨大ペンギンと戦えるのは私とフーちゃんだけだ。



 ズーマが動けなくなったことで、今までの戦闘でどれだけズーマに頼りきっていたのかを痛感した。



 これから先もダンジョンを進んでいくなら、私自身も戦う術を身につけないと・・・!



 でもいま現状で私が使える攻撃技は、三日月斬だけだ。



 うぅっ・・・。


 やっぱり、何かスキルを身につけておくべきだったかも・・・。



 巨大ペンギンは主に氷を使う。

 ってことは火魔法は有効だよね・・・?




『よけろっ!!!!』



 っ!!!!




 巨大ペンギンが猛スピードで迫ってきたところをギリギリのところで回避する。


 そして攻撃を躱したところで、すぐに三日月斬を発動し、巨大ペンギン目掛けて斬撃を放つ。



 一撃目・・・躱されたっ!




 二撃目・・・また躱されたっ!




 三撃目・・・っ!やった!掠った!




 三撃目で、ようやく巨大ペンギンの羽の先に掠った。



 少し羽に掠ったから、うまく飛べなくなったようでふらつきながら右に左にと揺れている。



 掠っただけであの威力なんだから、ちゃんと当たりさえすれば倒せるはずっ!





 問題は、空中で素早く動く敵にどうやって当てるかだ・・・。




『ワイが囮になる!絃はズーマの後ろに隠れといて、ええタイミングで攻撃してくれ!』



 そう言ってフーちゃんが胸ポケットから飛び出す。


 えっ・・・!


 何言ってるの!


 フーちゃんを囮になんて、できるわけないじゃん!




 ・・・しかしフーちゃんは、頑として譲らなかった。



『ええか。ワイが囮になってる間、絃はズーマの後ろに隠れとくんや。ズーマやったら多少攻撃が当たっても大丈夫やから。ワイが合図したらあの飛んでる憎たらしいペンギンに攻撃するんやで!』



「・・・っでも、フーちゃんを囮になんかっ・・・」



『絃っ!



 ワイが囮になる。


 ええか?』






「・・・フーちゃん。



 絶対に、絶対に無茶しないでね。」




『大丈夫や!ワイは不死鳥のフーちゃんやで!任せときー!ほな行ってくるわっ♪』




 そしてフーちゃんが巨大ペンギンの方へと一直線に向かっていくのを見送る。



 フーちゃんの後ろ姿を見送りながら、ギュッと拳を握りしめる。







 巨大ペンギンは、先ほどの攻撃が効いているのか、飛ぶのに少し苦戦しているようだ。



 空中で飛びにくそうに少しもたついている。



 その隙にフーちゃんが巨大ペンギンの方へと近づいていく。



 私もズーマの後ろに隠れながら、すぐに放てるように三日月斬を発動する。





『・・・おーい!


 こっちや!


 鬼さんこちらー!


 ワイはここにおんでー!』




 巨大ペンギンに近づいたフーちゃんが、しっかりと挑発している。




 そしてフーちゃんに気づいた巨大ペンギンが、ふらつきながらもフーちゃん目掛けて突進していく。



 巨大ペンギンの攻撃をピョンピョンと跳ねながら、上手く躱して、逃げている。




「・・・フーちゃんっ、頑張って!」





 ズーマの後ろから、見ていることしかできないのが歯痒い。


 私が・・・もっと戦えれば・・・っ!!



 今すぐ走り出したい気持ちを堪えて、


 ぎゅっと拳を握りしめ、


 合図を待つ。




 しばらくフーちゃんと巨大ペンギンの攻防が続いていた。



 しかし一向に攻撃が当たらないことに苛立ったのか、巨大ペンギンが空高く舞い上がり始めた。




 そして、上空からこちらを睨みつけて



 巨大ペンギンの周りに冷気が漂ってきたと思った瞬間



 空を覆い尽くすような無数の氷の矢が浮かんでいた。






「っ逃げてーーーー!!!!!!」









 浮かんでいた氷の塊が雨のように、地上へと注がれる。




 なんとか攻撃を躱しているが、数が多すぎる。




 次第に避けきれなくなった氷の矢がフーちゃんへと命中していく。





「っっ!!!」




 咄嗟にズーマの後ろから出て、飛び出そうとする。





『来たらあかんでっ!まだ合図だしてないやろ!』



「っでもっ!!!」



『あかんっ!!!そこで待っとけ!!!』


「っっっ!」




 フーちゃんの力強い声に足がすくんで動けなくなる。


 フーちゃんがあんな怒鳴り声を出すのは初めてでどうしていいかわからなくなる。




 助けに行きたいのに、助けに行けない。



 私にフーちゃんを助けられるだけの力があれば・・・




 そうしている間にも氷の矢はフーちゃんを目掛けて降ってきていた。


 その攻撃が何度も当たってしまっていて、フーちゃんの体からは血が流れているのが見える。



 そして、最後の攻撃が降り終わった。



 倒れ込んでいるフーちゃんはピクリとも動かない。




 上空から降りてきた巨大ペンギンが、フーちゃんへと近づいていく。



 そしてフーちゃんのすぐ近くにきたところで、







『今やっ!!!』




 フーちゃんの合図が聞こえ、すぐに準備していた三日月斬を放つ。




 シュンッ——シュンッ——シュンッ——




 三連続で一気に巨大ペンギン目掛けて放った。




 三日月の斬撃はフーちゃんに気を取られている巨大ペンギンに向かっていく。





 ザンッ——ザンッ——ザンッ——!!!




 フーちゃんに気を取られていた巨大ペンギンは三日月斬に対応できなかった。




 三連続攻撃が見事命中し、大きな体が倒れていく。















 ——ピロリロリーン



最後まで読んでくださってありがとうございます✨


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それでは、また次の話でお会いしましょう!!


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