43 ペンギン・・・!?
43 ペンギン・・・!?
5人組の冒険者を見送った後、続いて私たちもセポを後にする。
セポを出た後、フーちゃんがさっきの5人組が向かった方向とは真逆の方に行こうと言った時にはびっくりした。
地下4階の階段を目指していくなら奥に進まないと、といくら言っても
『ちょっと寄り道したいねん!』
の一点張りだった。
その為、今は進行方向とは別の方向に向かっているのだ。
そして戦闘では、さっきレベルアップをしてから格段に戦いやすくなっていた。
3.4回は攻撃しないと倒れなかった魔物達が2回の攻撃で倒れていく。
それだけで、攻略スピードは格段に速くなっていた。
そうして、順調に戦闘を繰り返していると、新しい魔物が出現した。
最初は見間違いかと思った。
だって草原に・・・・・・
ペンギンの群れがいたんだもんっ!
ペンギンだよ?
ここは全然寒くないし、氷もないよ?
そこは流石に魔物だからか、氷がなくても全然大丈夫だったみたい。
草原にペンギンがいるってだけで、ものすごく違和感はあるけど・・・。
そしてそのペンギンは動きはそんなに速くないし楽勝かと思ったら・・・数が多すぎたのだ。
一回数えてみたらなんと
20匹もいた・・・
「めちゃくちゃ数が多いんだけど!どうするっ?」
『とりあえず突っ込んで、蹴散らしてくしかないやろー!』
「・・・同じだね(笑)」
『そや!行くでー!』
とりあえず、いつもと同じ作戦で、群れを目掛けて突進することになった。
ペンギンの群れに向かって爆速で速度を上げていく。
そして群れへと突っ込む寸前・・・
ツルッ——
えっ・・・・・・・・・?
ペンギンが逆さまに・・・?
ドスンッ!!!!!
イテテ...
ペンギンが逆さまになったわけじゃなくて、私が逆さまになっていたのだ。
ズーマから振り落とされて、尻餅をついてしまった。
振り落とされた先の足元を見ると私の周りの地面だけがカチコチに凍っていた。
氷っ!?
あのペンギンが、凍らせたってこと?
急に地面が氷になったから滑っちゃったんだ・・・。
周りを見ると、少し先にズーマが倒れていて、フーちゃんも投げ出されていた。
「フーちゃんもズーマも大丈夫っ!?」
『ワイはこのふわふわの羽毛で守られてるから、全然大丈夫やでー!
絃こそ大丈夫か?お尻ぶつけてたやろ!2つに割れてへんかっ!?』
「大丈夫!割れて・・・
ってお尻は最初から2つに割れてるわっ!」
『ナイスツッコミや!』
ってボケてる場合じゃないよっ!
ペンギンに近づこうとしても、凍らされるんじゃ迂闊には近づけないし・・・。
私たちの武器はズーマで魔物を轢くことなのに・・・
「あっ・・・!そうだ!
ルナウルフを倒した時に、固有スキルを獲得したよね?まだ使ったことないけど。」
『それがあったな!ええ飛び道具があるやんー!ほないっちょ試しにやったるか!』
「うんっ!えっと・・・・・・
三日月斬っ!」
ルナウルフと戦った時に放たれた攻撃を思い浮かべながら、スキルを発動する。
すると、私の前に3つの三日月が浮かび上がる。
凄い・・・スキルの使い方が自然と分かる。
3つのうちの、一つ目の三日月をペンギンの群れに向かって放つ!
ヒュンッ!
三日月の斬撃が目にも留まらぬ速さで一瞬でペンギンの群れへと飛んでいき、
バタバタ・・・バタバタ・・・
「へっ?」
最初の一撃で、全てのペンギンを倒してしまった。
『やったやんー♪』
「こ・・・こわいっ!過剰戦力じゃんっ!破壊力がありすぎるよ!」
『まぁまぁ!下に行くにつれて敵さんも強なってくるんやから、ちょうどええやろ!』
「そうなのかなぁ・・・?」
少し先で大量に散らばっている魔石を見ながら使いどころをよく考えないとな・・・と考える。
20個という大量の魔石を拾う。
また売れない魔石が溜まっていくな〜。
・・・これだけで20万円か・・・。
うん、ポジティブに考えようっ!
お金はどれだけあっても困ることはないんだしっ♪
今回は泊まりで潜ってるし、換金する時は15個くらい出せばいいかな?
さっきのペンギンですでに15個はオーバーしてるんだけどね・・・(笑)
「よしっ!これで20個・・・っと!お待たせー!」
無事に魔石を拾い終えて、アイテムボックスに入れておく。
『・・・・・・っ』
???
フーちゃんからの返答がなく、不思議に思ってフーちゃんを見つめる。
フーちゃんは驚いた様子で少し離れたところを凝視していた。
『なんっっやあれ・・・!』
ドスンッ、ドスンッ、ドスンッ。
急に響いてきたものすごく大きな地鳴りに、立っていられなくなり慌ててその場にしゃがみ込む。
「地震っ・・・!?
えっ・・・ペンギン・・・だけど」
「巨大ペンギンー!?!?!?」
巨大なビルほどある大きさのペンギンが急に目の前に現れたのだ。
さっきまでそこには何もなかったよね!?
いったい、どこから現れたの!?
座り込んだまま、忽然と現れた巨大なペンギンを見上げていた。




