39 び、美女ー!?
「失礼しますっ!」
会議室に入るとすぐ正面にテーブルと椅子があり、そこに麗央さんと女の人が並んで座っていた。
「絃ちゃん、待ってたわ♡ボクの隣にいるのが、パーティーメンバーの篠原 紅音よ。」
麗央さんの目線に合わせて、女性の方を見る。
・・・・・・
と、と、と、とんでもない美女やないかーい!!
麗央さんに紹介された女性は、まさに世の女性の理想を詰め込んだような姿で椅子に座っている。
う、美しい・・・
あまりの衝撃にしばらくぽけっ・・・
っと惚けてしまっていた。
「初めまして、絃ちゃん。気軽に紅音って呼んでね♡」
紅音さんの声で我に返り、慌てて挨拶をする。
「は、初めまして!神楽 絃です。よろしくお願いします!紅音さん、今日はお時間を取っていただいてありがとうございます!」
「やだ、硬いわよ〜。そんなに構えないで♡取って食べたりしないから♡・・・ね?♡」
「は、はいーっっ!」
ふふ。と紅音さんに妖艶に微笑まれてドギマギとする。
「こら、紅音!からかわないの。ごめんね絃ちゃん、紅音のことは色気お化けだと思って無視しちゃっていいからね。」
麗央さんに対して、ぶーと不服そうにしている紅音さんも美しい。
二人で並ぶとさらに、この世のものとは思えない神々しさがある。
すごく自然体な感じで話している麗央さんと紅音さんを見て、パーティーメンバーっていいなぁと眺める。
私にはフーちゃんとズーマがいるもんね!
周りからみると完全にソロパーティーなんだけどねっ!
それがすこーし寂しいな・・・なんて思ってないんだからねっ!
ひと通り挨拶も終えたのでひとまず座ってから、話をすることにする。
少し時間が経ったからか、最初の衝撃からちょっと気持ちが落ち着いてきた。
「じゃあ改めて、ここにいる紅音が治癒スキルを獲得したのよ。」
治癒スキルについて聞きたいことは沢山ある。
麗央さんがこの場を設けてくれたのだから、しっかり話を聞いておきたい。
「・・・紅音さんが持っている治癒スキルでは、どのくらいの怪我が治るんですか?」
紅音さんがこちらを見て、話し始める。
ゴクリと喉がなった気がした。
「私の持っているスキルは中級なのよ。深い傷や裂傷まで治せるわ。逆にそれ以上の骨折、神経損傷なんかはさらに上の上級スキルじゃないと治せないの。」
紅音さんが持っているのは中級・・・。
中級より上の上級で骨折なんかを治せるってことか・・・。
じゃあ、響は?
植物状態の人は、どの等級で目覚めさせられる?
「麗央から少しだけ話を聞いたわ。治したい人がいるのよね?その為に冒険者になったんでしょう?」
「はい・・・。」
「その人の状態が分からないからなんとも言えないけれど・・・厳しいことを言わせてもらうわね。現状の医療で治らないものだと特級か・・・極特級を獲得しないと難しいと思うわ。」
特級か極特級・・・。
紅音さんが中級で、その上が上級。
さらにその上ってことだ。
そのスキルを獲得しないと、響は治せない。
「厳しいことばかり言ってごめんなさい。でも、はっきり言っておかないと絃ちゃんの為にならないと思うの。・・・私が持っている治癒スキルは他のスキルと同じく、ダンジョンの外では使えないのよ。」
膝の上で拳をギュッと握りしめる。
そうだ。
わかってた。
ポーションだってダンジョンの中でしか使えない。
スキルもそう。
わかってた。
それでも、何もしないままでじっとしてなんかいられない!
だから、冒険者になったんだ。
「言いにくいことを話してくれて、ありがとうございます。それでも・・・少しでも可能性があるかもしれないから、頑張ってみたいんです。」
「そう・・・。応援しているわ。私に手伝えることがあるなら何でも話してね。絃ちゃんの力になりたいわ。」
「紅音さん・・・ありがとうございますっ」
綺麗な上に優しいなんて、ほんとの女神じゃんっ!
「さすが絃ちゃん、前向きね♡そんなあなただからボクも紅音も応援したくなるのよ。」
麗央さんの言葉に嬉しくなる。
さっそく紅音さんのお言葉に甘えて、どういう経緯で治癒スキルを獲得したのか聞いてみる。
「麗央さん、紅音さん、本当にありがとうございます。・・・あの、紅音さんのスキルはどういう経緯で獲得したのか聞いてもいいですか?」
少しでもスキルを獲得できる手掛かりになれば・・・!
「ええ、大丈夫よ。私が治癒スキルを獲得できたのはね・・・」
そう言って紅音さんがスキルを獲得できた日のことを話してくれた。
紅音さんと同じような状況になれば治癒スキルが獲得できるのかは分からない。
それでもすごくいい話が聞けた。
とりあえず当面の目標はレベルを上げつつ、紅音さんが治癒スキルを獲得した階層・・・十階層を目指すってことで決まりだ!
麗央さんと紅音さんには本当に感謝しかない。
優しい人達と出会えて、こんなにも私のことを気にかけてくれて・・・。
まだまだヒヨッコ冒険者の私が、B級冒険者の麗央さんたちの力になれることなんかないかもしれない。
けど、これから先私の力が役に立つような日がくれば全力で力になりたい!
そう心に誓った。
『いと〜そろそろワイ、喋ってもええ?』
最後まで読んでくださってありがとうございます✨
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それでは、また次の話でお会いしましょう!!




