14 ステータス獲得①!?
部屋の中は小ホールくらいの広さがあり、さっきまで薄暗かった洞窟とは違い、ほんのりと明るい。
部屋の真ん中に、大きな円がある
「あそこに、スライムが出現するのよ。それじゃあさっそく、1人ずつ戦ってもらうわね。一番手は誰がいくのかしら?」
「よし!ここは年功序列で、俺が1番に行くぜっ!」
剛さんが前に進み出た。
「それじゃあ、いきましょう♡周りに円があるでしょ?そこに入ると、戦闘開始になるわ。それぞれ自分の武器で、戦ってちょうだい。」
「よしっ!行ってくる!」
「剛さん!頑張って!」
みんなで剛さんのことを応援する。
大きな盾を左手に持ちながら、
少しずつ円の方へと近づいていく。
すると円の真ん中が光りだし、青いスライムが出現した。
あれが、スライム!
小さくて可愛いー♡アニメや漫画の世界では、魔物を仲間にするテイマーがいたりするけどテイマーっているのかな?
可愛い魔物を仲間にできるなんて、憧れちゃうけど・・・私にはフーちゃんがいるもんねっ!
フーちゃんの可愛さには誰も敵わないでしょ♪
剛さんが円の方へと歩いて行く、そして線を超えた瞬間、
ピョンッ、ピョンッ。
スライムが、跳ね出した。
剛さんは少し様子を見た後、盾を構えながら更にスライムの方へと進んでいく。
スライムは、剛さんが近づいてきているのを感じてか、左右に飛び跳ねる。
「は、はやい!」
つい言葉が漏れてしまった。
「そうね。あのスライム自体、攻撃力は高くないんだけどね。あの素早さが厄介なのよ。」
「麗央さん。少しいいですか。あのスライムは、円からは出られないんじゃないですか?」
東雲くんが麗央さんに尋ねる。
「そうよ。あのスライムは、円に入った途端動き出して、円からは絶対に出ないのよ。ゲームで言うところのチュートリアルみたいな感じかしらね。」
「やっぱりそうなんですね。このチュートリアルなら、比較的安全に皆んながステータスを獲得できますね。・・・だとすると、冒険者の数を増やすのが目的なのか?」
東雲くんが冷静に分析していた。
最後の方は声が小さくて聞き取れなかったけど。
私たちが話している間にも、剛さんは素早く動き回るスライムと格闘していた。
大きな盾を持っている分、素早い敵に対応するのは大変そう。
「こいつ、すばしっこいなっ!それならっ」
ブンッ!
大きな盾を右手に持ち替えて、振り回し始めた。
「ハエ叩きと同じ要領でいくぜー!」
あの大きな盾が、振り回されてブンブン鳴っている。
ガァーンッ!!!
強靭な肉体で盾を振り回し、スライムを叩き落とした!
す、凄い!!
あの盾をあんな軽々と振り回せるなんて・・・!!
剛さんの肉体があるからこそ、成せる技だ!
そして地面には、剛さんに倒されたスライムが横たわっている。
通常、倒した魔物はしばらくするとダンジョンへ吸収され、報酬をドロップするみたい。
一階のスライムは、倒しても何もドロップせず、ステータスを獲得できるだけのようだ。
この部屋はチュートリアル部屋ってことだね!
「おおっ!頭に声が響いてきた!無事にステータス獲得できたみたいだぜっ!」
そう言ってガッツポーズしている剛さん。
「お疲れ様♡ステータス獲得おめでとう。これであなたも冒険者への一歩を踏み出したわね。」
「ステータスは基本的に、人に見せるものじゃないわよ。もし見せたいときは、〈ステータスオープン〉って唱える時に【相手に見せたい】って思えばいいの。」
そう言われて剛さんがすぐに、
〈ステータスオープン〉
と唱えた。
剛さんの目の前に半透明なウィンドウが現れた。
「ちょっと!人には見せないって言ったでしょ!ステータスを無事に獲得できてるかボクにだけ見せてもらうことになってるのよ。」
麗央さんはびっくりしつつも、呆れた表情をしている。
「わはは!ここにいるメンバーには隠すことなんてない!俺のステータス、見てくれていいぜっ!」
「いいんすか⁈ありがとうございますっ♪」
と楽しそうな大和くん。
「ありがとうございます!」
かなり前のめりな東雲くん。
「ありがとうございます。」
うん。一ノ瀬くんはテンション変わんないね。
かく言う私も、他の人のステータスにめちゃくちゃ興味あるんだよね!
「私もっ!見せてください!」
剛さんの近くに行って、ステータス画面を覗き込む。
【ステータス】
◇レベル:1
・体力 : 100
・魔力 : 10
・攻撃力 : 150
・耐久力 : 200
・敏捷性 : 50
・器用さ : 50
・知力 : 50
◇スキル : なし〈残:1SP〉
◇固有スキル:〈鉄壁Lv.1〉
と表示されていた。
「すっげー!ステータスってこんな感じに表示されるんすね!さすが剛さん、攻撃力と耐久性がめっちゃ高いじゃん♪」
「ステータス画面はこんな感じなのか・・・それぞれの生まれ持ったものがステータスに反映されるのか?」
さすが東雲くん!もう分析してる感じだっ!
「・・・。」
一ノ瀬くんは画面を真剣に眺めている。
「うん♡しっかりステータスを獲得しているわ。あなたはやっぱり、前衛向きのステータスなのね。攻撃力と耐久力がずば抜けているから、盾で斬り込みながら武器で攻撃するスタイルなんかも良さそうね。」
「それいいな!俺にピッタリだ!じゃあ、何の武器にするか考えねーとなっ!」
盾でガードしながら、魔物を攻撃する剛さんを想像した。
武器は斧とか持ってそう・・・!
「剛さんにぴったりな感じだね!」
「だなっ!目指す方向が決まってスッキリしたぜ!ありがとな!麗央さん!」
「いいのよ♡新人冒険者を導くのもボクたち、上級冒険者の仕事なんだから。それじゃあ、どんどん行きましょう。次は誰が行くのかしら?」
「はいはーい!俺がいきます♪」
大和くんが手を上げた。
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それでは、また次の話でお会いしましょう!!




