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怪物 -Beast-  作者: えりぃて
1 Another Person
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出会い

 こいつの名前は黒田サキ。17歳で殺し屋をやっている。そしてmesという殺し屋連合の特殊部隊に所属している。


 さて、ここからは自分、黒田サキに語り手チェンジしていこうか。なんていうかナレーターさんに言ってもらうより自分で言った方がいい気がしてね。というわけで今日も任務があるから今回はそれをやっちゃうよ。ターゲットは連合員を3人殺害して逃亡中の元連合員。さっきナレーターさんが言った通り自分はmesに所属してるからこういうのが多いんだよね。で、ようやく居場所が分かったみたいだからそこに行くんだ。ちなみに場所調べた感じ歩いて行けそうな距離だったから徒歩で行くよ。


 サキが向かったのはボロボロになり人なんぞ居なさそうな小さい廃ビルだ。情報によるとここにその連合員が居る。

「失礼しまーす」

そう言い裏口らしきドアを開け中に入る。丁度階段があったので登るとサキとは別に階段を急いで下る音がサキの耳に流れてきた。ビンゴのようだ。

「誰だ!」

男性の声がした。任務のメールに男性って書いてあったから間違いないね。足音が結構近づいてるからそろそろナイフと銃を取り出そ…

「あれ…」

やっちゃった。ナイフしか無いや。

ダァン

ちなみに自分がいつも持ってるナイフはカランビット、銃はHK45タクティカルね。覚えとくと良いかも。ていうかそんなことよりそろそろ敵が出てきそう。

ダァン

「おわっ」

足を上げなかったら絶対当たってた。マジで危ない。

「違反内容ターゲット及び関係者以外の意図的な殺人により貴方を殺害します」

ターゲットと対面した。割と傷が少ない顔だ。

「来るな!これ以上近づいたら撃つ!」

「どうぞ〜」

高さ的に相手の方が上だけどまあ大丈夫か。

ダァンダァン

ザシュッ

 ナイフを頭に当てて仕留めた。倒れたからもう大丈夫かな。頭に刺さったナイフを回収する。

「任務終わったので遺体の回収をお願いします」

「承知しました。今すぐそちらに部隊を向かわせます」

電話を切った。電話してたのはnurseっていう後処理部隊。長くても10分くらいで来てくれる優秀な部隊だよ。そこら中に拠点があるんだろうね。


 5分ほど経ったのち、車のエンジン音が近づいてきた。そして8人ほどの音がビルの中に入ってくる。

「こっちだ!」

一番前の隊員が声を上げる。

「サキ様、お怪我はありませんか」

「ああ、大丈夫です」

隊員たちは手際よく死体を袋に入れ、地面に付いた血を拭き取る。

「帰りはどうなさいますか?」

「歩きます。ちょっとコンビニに寄りたいので」

「承知しました。では私たちはそのまま拠点に向かいますね」

 実は最近全然お菓子を食べてなかったから久しぶりに買いに行きたいんだよね。ちなみに色んなとこのぶどうのハードグミを買うよ。自分硬いのが好きだからコンビニに寄ると大体これ買っちゃう。

ビルを出て右に進むとあったはず。あったあった。セブン。ちなみに自分はローソン派ね。支払いを済ませてコンビニを出ると汚れだらけの女の子がうずくまっていたのに気付いた。12か13歳かな。

「どうしたの?」

声をかける。すると女の子は立ち上がって自分に抱き着いて来た。

「…え」

ちょっとびっくりした。この子連れてってもいいかな。誘拐にならない?

 連れてきた。ずっと手を握ってきてたけど冷たかった。

「13歳くらいの女の子を保護しました。大丈夫でしょうか」

「うん、全然いいよー」

電話の先に居る殺し屋連合の会長、権藤平蔵(ごんどうへいぞう)さんが答える。

「いやー良かったねぇサキ。1人じゃ寂しかったでしょ」

「いやそんなことは」

「そんじゃ後はよろしくー 私は色々やることがあるから切るねー」

切られた。優しいんだけど結構強引なとこあるんだよな会長。とりあえず作り置きした惣菜を冷蔵庫から出し、ご飯をよそい箸と一緒に座った女の子の前にテーブルに置く。

「ほら食べて。お腹減ってるでしょ」

しばらく静止していたけど食べだした。案の定お腹空いてたっぽい。

「ねぇ、もし良いなら色々質問していい?」

「…何」

「嫌なら答えなくてもいいよ。名前教えてくれる?」

「ミサキ。前園ミサキ」

「ミサキね。何歳?」

「13」

合ってた。

「あの時どうしてうずくまってたか聞いてもいいかな?」

「…」

丁度お皿が全部空になったところで口も止まった。

「…パパとママが死んだの」

「…え?」

「殺されたって言った方が良いかも」

「…そうなんだ。言ってくれてありがとうミサキ」

これは物語が大きく進みそうだ。

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