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〖総合一万突破〗魔法の実がなる木の種を貰い、育てた僕は精霊達に気に入られた様です。~魔法の実を食べたら色々ヤバい事になりそうです~  作者: のんびり作者(四希)
第十四章 新たな魔法使い

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405話 面倒な客

今回の話は全て現実とは関係ありません


不快に思う描写もありますが、話を繋げる為の話です(多分


現在、僕は雨宮家の厨房でお料理中である···


なんかね···誠さんに頼まれた


「面倒な客が来るんだけど、その客をもてなす用の料理を出してほしい」


何でも大変な偏食家らしく、料理長の料理でも気に入らなければ平気で罵るらしい


常識知らずの愚か者か···確かに面倒な人だね


しかも、毎回食べる物が違うとか···


「···もうその人隔離して毎日点滴でも打ってたらどうです?食べる行為をしなければ文句も何もないでしょ?」


そう意見するも、誠さんに散々拝み倒された


どうやらかなりの有力者(の奥さん)ではあるが、今回限りで手を切るらしい


そして「どうせ手を切るなら、今までの『お礼』をしたい。ならば、最高の料理を目の前でこれ見よがしに食べてやろう」って計画したらしい


僕の料理はそんなに美味しくないよね?


そう言いかけたけど、無言の圧で何も言えなくなってしまった


「仕方ないですね。では、好きにやってもいいですよね?」


「勿論。楽しみにしているよ」


こうして雨宮家当主の許可を得たので、好きな様にやる事にしたよ


それと、交換条件として『精霊の宝石』の価値を調べてもらう事になり、料理を作る事になったのだ




そして夕食の準備が始まった


まずは一品目『だし巻き玉子』


丁寧に出しをひいて卵も良いものを使っている


隠し味に『万能薬』を入れた一品


『一口食べたら天に還る程の旨さ』(料理長談)らしい


二品目『ベーコンとほうれん草の炒め物』


角切りベーコンとほうれん草を炒めて醤油·コンソメ·胡椒·万能薬で味つけをして、卵を回し入れて軽く火を通して完成


これも料理長が昇天していた


三品目は『生野菜サラダ』


新鮮な野菜を盛って万能薬をドレッシングに混ぜた一品


おぉ···野菜が輝いているね


これも(以下略


そして夕食時、料理長と一緒に控えていると、誠さん達が食堂に入室してきた


最後に50代くらいの女性が客席に座ると、夕食が始まる


どうやらこの女性が例の面倒な客らしい


最初から料理長の料理を一口も食べずにいたので不思議に思ったが、今回は菜食がマイブームらしく、肉料理や卵料理を大声で口撃している


うん。頭にくるね


極めつけは「こんな野蛮な物を食べるなんて、貴方達は野蛮ね。私は命を大切にしてますの。殺生もしませんのよ」とか言い出した


それに頭にきた僕は、その客の前に野菜サラダを出して直ぐに下げる


「あっ、失礼。『命を大切にしている方に出す物』ではなかったですね」


そう言って誠さん達の分を出してゆく


そして次々と出しては下げ、必ず「あっ、貴女は食べられない物ですね。失礼しました」と繰り返してやる


そしてついにキレた女性が僕に対して文句を吐き出す


「なんですのこの若僧は!?私を馬鹿にしてますの!?」


「いえいえ、お客様は仰りましたよね?『命を大切にしてますの。殺生はしませんのよ』と、なので貴女に出す物はここにはありません」


冷静に言い返し、誠達にデザートを出す


今回は『白玉抹茶アイス』だ


「それでも途中で出された野菜サラダは食べますわ!!野菜サラダを出しなさい!!」


「ほぅ?これはおかしな事を言う人ですね?『野菜だって生きている』ですよ?それを食べるのですか?」


「何を言っていますの?野菜は植物!!植物は生き物ではありませんわ!!」


その言葉待っていた!!


「は?野菜や植物は土から栄養を吸い上げ、水と日光と二酸化炭素(酸素含む)で『成長している』んですよ?動物達もそれを食べて『成長』しています。つまり『成長するものは生き物』でしょう?だからお出しいたしません」


「さて···こちらからの質問ですが、『命を大切にして殺生をしない』貴女は何を食べて今まで生きてきたんですか?さぁ答えてください。教えていただければご用意しますよ?霞?空気?あぁ、水も殺菌しているので飲めませんね?」


相手が黙ったところに、さらに口撃を続ける


「それに随分と幼稚な事ばかり言ってましたね?まるで『自分が世界の真理』みたいな事を恥ずかし気もなくねぇ」


「僕はそれを聞いて『なんて頭の中がお花畑でお幸せそうな人だ』と思いましたよ?そのお年で『顔のシワを増やして脳ミソのシワを減らした』のですか?」


「あっ!『頭の中がお花畑なら、そのお花畑の蜜でも吸っていればよいのでは?』あっ!蜜も命ですから無理ですね?」


相手はもう何も言えずに鯉の様に口をパクパクしている


その後も煽るだけ煽った志希は、満足気に誠に声をかけた


「さて、僕の『仕事』はこれで終わりなので、速やかに退室しますね。···デザートのお代わりは料理長にお願いします。では、失礼します」


そう言ってさっさと退室する


うん。スッキリした!!


ちなみに口撃中は電の『精神汚染』を止めるのに苦労したけどね


電ったら『コイツ操ってどっか遠くの場所で裸踊りさせる?』なんて言うから、『それより反論出来ない様に黙らせておいて』と頼んでいた


他の子達は『後で何かしらやる』らしいけど、「やり過ぎない様にすればいいよ」と軽く止めておいた


うん。『朱』達もかなり怒っていたからね···


あの痛客はこの先、不幸になるだろうな···





言いたい事を言って食堂を華麗に退室した僕は、ノアとベルの犬小屋(と言う一軒家)で2頭と戯れていた



そして数分後には誠さんが来て、結末の報告と大笑いをし始めた


「いや~、あんな顔見たの初めてだったよ。あの後、あの人すぐに捨て台詞吐いて出て行ってねぇ。皆で暫く笑ってしまったよ」


どうやら見事な三下ムーヴを披露して退場したらしい


映像は無いのか···是非とも見たかったな


「もう二度と来ないだろうね。それにしても···『顔のシワ増やして脳のシワ減らした?』は···くくっ···ダメだ···お腹痛い···あれは傑作だ···」


あの···誠さん。笑うのはかまわないんだけど、後ろに素敵な笑顔を浮かべた奥様が···


多分料理に使った物(万能薬)を欲してらっしゃるご様子で···


志希は無言でリュックから『化粧水』を出してベルとノアに咥えさせ、脱兎の如く撤退した


ふふふ···ベル·ノア···後はヨロシク!!




そして数日後···誠さんから「宝石の事について話したい」と連絡を受け、ご機嫌とり(賄賂)として『化粧水を大量に用意して』雨宮家へと向かうのであった


ただ宝石鑑定を頼むだけでは話的にも短すぎる為の痛客訪問···


もう少しスッキリした話を書きたかったです···



次回『嫉妬じゃん』

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