22話 古いナンパかな?
交代要員が来ません
お兄さんの優しさを感じながらのお昼を楽しみにしてたのに···
「今日の交代遅いなぁ···」
時計は13時を過ぎている
普段なら「11:30~13:30の間に複数人で交代して昼休憩に入る」(遅くても13時までには全員休憩に入れる)
昼休憩の目安はこうだ
1階5人·2階5人
11:30-12:30 各階休1人
12:00-13:00 各階休2人(12時入りと交代)
12:30-13:30 各階休2人
12時入りが4人いるので各階2人休憩に入れる体制だ
こっそり格納庫から『黒珠』を出して口に入れる。
これで空腹は免れた。
(まさかこんなに早く非常食にするとは思わなかった。···世界樹先生ありがとう)
何故か世界樹のドヤァ!!顔が目に浮かぶ···(顔ないけど
黙々と仕事をしていると、フロア担当者の店員が声をかけてくれて、漸くお昼ご飯を食べられた。
交代時に聞いた話だが
12時入りの4人がコ●ナ感染してお休みで、お客様もいつもより多く、休憩交代が遅れたのだった
イレギュラーは重なるんだね···
店員さんが昼休憩が遅れたので、長く休憩時間をくれた
休憩スペースでのんびりしていると、店長室から店長と雨宮さんが出てきた
今の時間まで話をしていたとは···そんなに難しい事を話していたのだろうか?···お疲れ様です。
そんな事を考えつつ、軽く会釈しておく。
雨宮さんも会釈をして店長と店内へ
どうやらお帰りらしい
ただ、去り際に僕の顔をチラ見してたけど、僕の顔に何かついていたかな?(回鍋肉のソースとかだったら恥ずかしい
いや、それより『確認するためのチラ見』に近かったかな?
まぁ僕の顔は『美形じゃ無いけど悪すぎない程度』だと自負してるから、珍しく無いと思うけど···。
······店長に聞いてみようかな···。
もしかしたら僕がそう思ってるだけで、とても醜悪な顔だとか···そうだったら立ち直れないかも···5分くらい···
1人百面相していると店長が戻って来て声をかけて来た
「どうしたの?1人で百面相して···疲れたならもう少し休む?今日は交代が遅かったから、午後の休憩も一緒に取ってもいいよ」
「店長···僕の顔って変ですか?醜悪な顔してますか?」
「いきなりどうした!?何があった!?とにかく大丈夫だ!!君の顔はかわいい寄りだよ!?自信持ちなさい!!」
「そうですか···よかった。かわいい寄り?には不満が少々ありますが、よかった。仕事に戻ります!では!!」
礼をして店内へ向かう志希を、少し心配そうに見る店長であった。
心配事が無くなった僕はテンションが高かった
元気を取り戻した僕は無敵だ!!
何でもこ~い!!
「あの···突然こんな事たずねるのは失礼ですが、···私達どこかでお会いしませんでした?」
············前言撤回。
何も来ないで下さい!
今すぐお帰り願います!!
お出口はあちらでございますぅぅ
!!!!
「···いいえ。初対面ですよ?強いて言えば午前中にお会いしましたのが初対面ですね。先程も休憩スペースでお会いしましたし、そして今も会ってます。いらっしゃいませ。何かお探しですか?」
早口で返答するお相手は、先ほどお帰りになられたはずの雨宮さんだった。
······フラグ回収速すぎませんか!?
てか、さっきのは古いナンパかな?って思ったよ
次回『完璧な返答だ!!』
ヒロインっぽい子再登場!!




