20話 やっぱり、見過ごせないよね?
フードコートでお昼です
白のお願いに負けてフードコートへと来た
早速何が良いのか、小さな声で聞くと『たこ焼きとコーラ』をリクエストされた
そんなに気に入ったんだ···
券売機にお札を入れてボタンを押してゆく
今回はたこ焼き18個·たい焼き2個·ラーメン·ドリンクLだ
たこ焼きは4個·6個·10個·12個·18個
の5種類だ
18個一つあれば皆も2個は食べられる。あとは仲良く分けて欲しい
端の席へ行き、荷物を置いて待つ
数分後に手元の数字が表示されたので取り口へ
そのまま調味料コーナーでたこ焼きをカスタムしてコーラをギリギリまで入れて席に戻る
周りから見えないようにバッグで遮り、皆にたこ焼きを食べさせる
皆笑顔で食べているが、ソースが顔にべったりついてる
僕は紙ナプキンで拭いてあげながら、ラーメンを食べる。
···たこ焼きを食べ終えた皆が、たい焼きをLOCK ON!してる···
それを見越していたので、仲良く食べなさいと譲渡した
ラーメンはおいしかったよ。
たい焼きも食い尽くした後、コーラを鱈腹飲んだ皆は、仰向けでテーブル上に倒れていた
「そんなに気に入ったのなら、家でたこ焼きつくるか···。」と考え、コーラを注ぎに行くのであった。
さて、コーラをちびちび飲みながら、皆が動くのを待つ
数分後、皆が動き出したので荷物を持って店を出る
自転車に荷物を固定して家へと走り出す
5分程走っていると、周りをキョロキョロ見まわす女の子がいた
「ここら辺では見ない子だなぁ···。何か困っているみたいだ」
そんな事を思うが、今の自分は自転車で荷物満載状態···何も出来ないと思い、近くを通り過ぎる
女の子とすれ違った時に微かに声が聞こえた
「···はどこかしら?」
自転車を走らせながら呟いた
「やっぱり、見過ごせないよね」
志希は人がいない道に入り、自転車の荷物を格納庫に収納する。
そして白に自転車と自分の服装と髪形に軽く魔法(認識阻害)をかけてもらい、自転車でさっきの女の子の所に走らせて行った。
女の子はその場にまだいて、周りをキョロキョロしていた
僕は自転車をゆっくり走らせて、女の子に近づく···
すると、女の子と目があった
「あっ!!あの!!すみません!!」
「?俺か?」
女の子が声をかけて来たので、自転車をとめて返事をする
これで勧誘だったりしたら即離脱するよ
「すみませんがこの近くに『大型販売店』があるはずなんですが、ご存じ無いですか?」
(···マジか?僕があれだけ荷物積んでるの見て、来た方向に行けばあると思わなかったのかな?)
ちなみにこの道はほぼ一本道で、自転車が通れる広さの脇道はほとんどない
しかも、数m先に看板がある
「大型販売店?この先に『トスットコ』って店ならあるぞ?自転車で15分くらい···歩きだとかなり遠いと思うが、大丈夫か?」
平静を装いつつ教えてあげる
「そうですか···なんとか歩いて行きます。ありがとうございました」
女の子は礼をすると店へと歩き出した
その後ろ姿を見送り、小さく呟いた
「雫どうだった?」
『かなり消耗してる。本人は気づいてない。多分途中で倒れる可能性ある。』
「!···ったく!!人がいいのも考えものだよ···2人乗りは禁止されているが、緊急処置として見逃して欲しいね···」
文句を言いつつ、自転車を走らせ、女の子に声をかけて、自転車の後ろに乗せて走り出す。
移動中に軽く話を聞いた
女の子は車で移動中、車が故障してしまい、運転手が代わりの車を取りに行ったそうだ
暫くは車内で待っていたが、携帯の充電が切れてしまい、車の近くにあったコンビニでは、充電器は品切れで、店員に聞いた大型販売店に買いに行こうとしていたらしい
彼女は随分と行動派のようだ
2人乗りをしている間は白に周りに軽く認識阻害を、雫には彼女に治癒をかけてもらい、店の近くまで送って行った
「礼をしたい」とか言っていたが、丁重にお断りして、自転車を走らせ、途中の脇道から転移で自宅に帰った
まぁ、これであの女の子は大丈夫だろう···
そう思い、買ってきた物をしまうのだった
次回『それは、言ってはいけない気がするよ?』
ヒロインっぽい子が現れた!!
作者は悩んでいる
の「この子(名前)どうしよう···」
